なぜ、英語で言いたいことがパッと言えないのでしょうか?その大きな原因の一つは、日本語に合わせようとするから。日本語をそのまま英語にしようとする、つまり「直訳」しようとすると、うまくいかないことが多いのです。では、どうすればいいのでしょう?
前回、まず「SVOで考える」ことが大事とお伝えしましたが、次に大事なのは、「時制の使い分け」です。
「時制の使い分け」は英語脳の基盤です。ただ、不都合なことにこの「時制の使い分け」は日本語と英語でルールが異なるので、日本語をそのまま英語にすると変な英語になることが多くなります。
時制さえ合っていればOK
日本語をあれこれ考えて英語にしようとせず、まずは言いたいことの「時制」を考えてみてください。すると、不思議とうまくいくのです。必要な時制は基本的に次の4つだけです。
- 普段 いつも~する 現在形
- 今 今~している 現在進行形
- 過去 過去に~した 過去形
- 未来 未来に~する 未来形
「時制」使い分けマップ
時制の使い分け方を1つの図にまとめたのが以下の「『時制』使い分けマップ」です。
この図に従って、次の日本語を英語にしてみましょう。
料理をするのはいつも私です。
「料理をするのは」は関係代名詞を使うのかな?と難しく考えずに、図を見ながら次の順序で英語にしてみてください。
①料理をするのが「私」なので、主語は「I」
②「いつも」なので、時制は「普段」
すると、英語は(図のgoをcookに置き換えて)以下になります。
I cook.
はい、これが正解です。日本語と比べて「これだけ?」って思うかもしれませんが、本当にこれだけです。普段のことは現在形で表せます。
日本語を直訳して
× The person who always cooks is me.
とは言いません。
この場合、I cook.が最も自然な英語です。どうです?日本語から直訳するよりずっと簡単でしょう?
前回取り上げた
買い物はいつも銀座です。
も同様に、
①買い物をするのは「私」なので、「I」が主語
②「いつも」なので、時制は「普段」
と考えて
I go shopping in Ginza.
です。
未来のことは?
では、次はどうでしょう。
別れるつもりです。
「別れるつもり」でも「別れそう」でも、「これからのこと」なので、未来形を使います。
①別れるつもりなのは「私」なので、「I」が主語
②「つもり」なので、時制は「未来」
と考えてbe going toを使い
I’m going to break up.
と言います。未来形は全部be going toで表現できます。
過去のことは?
過去の肯定文だけ、動詞の過去形を使います。「時制」使い分けマップの過去のところに「went」と書いてあるのは「使いたい動詞の過去形を使ってね」というヒントでして、毎回「went」を使うわけじゃないので注意しましょう(わかりますよね)。
たとえば
それを買った。
はbuyの過去形boughtを使って
①買ったのは「私」なので、「I」が主語
②「買った」なので、時制は「過去」
I bought it.
です。
今のことは?
最後に「今」の時制の文も作ってみましょう。
今日は車です。
はどうでしょう?
①車を運転してきているのは「私」なので、「I」が主語
②「今日は」なので、時制は「今」
なので現在進行形を使って
I’m driving.
でいいのです。todayはわかるので必要ありません。
時制優先で考える練習
次の日本語を英語にしてください。
コツ:主語の次に「時制」を選ぶ。選んだ時制の図に単語を当てはめる。
練習問題
- いつも6時に帰っている。
- 最近、太ってきた。
- 彼女から電話があった。
- 雨が降りそう。
答え
- I go home at six.
- I’m gaining weight.
- She called.
- It’s going to rain.