スコアアップはもちろん、キャリアでも英会話力を生かす!効果的なTOEIC学習法【キャリアにいかすTOEIC】

TOEIC学習では「実際に使える英語力」は身に付かないと思っていませんか?連載「キャリアに生かすためのTOEIC学習法」では、英語コーチの星名亜紀さんに、使える英語力を身に付けるために必要なマインドセットや効果的な学習法を紹介していただきます。第4回目の今回は、キャリアに生かせる英会話力を身につけるための、TOEIC学習方法についてご紹介していきます。

TOEIC学習を通じてキャリアで使える英会話力を身につける

皆さんこんにちは。英語コーチの星名亜紀です。「キャリアにいかすためのTOEIC学習法」第4回目の今回は、キャリアに生かせる英会話力を身につけるための、TOEIC学習方法についてご紹介していきます。

TOEIC学習を通して、スコアアップはもちろん、今後のキャリアに生かせるような英会話力も身につけたい!と思っている方は多いですよね。英語はあくまでもコミュニケーションを取るためのツール。ツールは持っているだけでなく、使いこなせなければ意味がありません。

「TOEICを勉強しています!」という方のほとんどがリスニングとリーディングの対策のみで、スピーキングとライティングまで対策されている方はかなり限定的。インプットも大切ですが、アウトプットも積極的に行い実際に使える英語力を身につけていきましょう!

語彙力強化が必須!

まず、TOEIC L&Rの対策で重点的に行ってほしいことが語彙力強化です。単語学習は地道な努力が必要ですし、単純作業になりがちなので苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。

TOEICを学習している方を指導していても、どうにか解法テクニックでスコアアップをしようと、面倒な単語力強化は怠ってしまう方がたくさんいます。お恥ずかしい話ですが、私ももともと単語学習が苦手で、本気で満点を目指すまでは「いかに単語学習を避けてスコアアップをしようか」と考えていたこともあるくらい・・・。なので、皆さんの気持ちはよく分かります。しかし、この語彙力をアップすることが、ビジネスシーンで役立つ英会話力アップには欠かせないのです。

単語学習は正しい発音で覚えるのがポイント

単語学習の際に意識してほしいことが一つ。ぜひ音声アプリなどを使い、正しい発音で覚えることを心がけましょう。英会話で使えるようになるには、目で見て分かるだけではなく、「聞いて分かる&正しい発音で言える」というところまで持っていく必要があります。TOEICには、allow、plumber、aisle、entrepreneur、subtleなど、発音を間違えやすい単語も多数あります。毎日朝10分+夜10分程度の短時間でも十分なので、ぜひ音声を活用しながら毎日単語学習に取り組み、ビジネスシーンでも使える語彙力を身につけましょう。

音読を積極的に取り入れよう

もう一つ、ぜひ皆さんに取り入れてほしいものが音読練習です。テキストは、今お持ちのTOEIC公式問題集1冊で構いません。よく「模試を何度か解くとだんだん答えを覚えてしまうのですが、新しいテキストを買った方が良いでしょうか」とご質問をいただくのですが、その必要はありません。

スコアアップのためにはもちろんですが、TOEIC学習を実用的な英会話力につなげるためには、1冊のテキストを何度も繰り返し「解く」だけでなく、それ以外の学習も取り入れることが非常に大切なのです。

リスニングパートは文脈を理解することが大切

例えば、Part3や4はシャドーイングに最適です。これらのパートは一文一文を正確に理解していくだけではなく、その会話やトークがされている状況を正しく理解する必要があります。状況や文脈を理解する力は、実際の会話の中でも非常に大切です。また、単に声を出して読むだけでなく、その状況を思い浮かべながらその役になりきって音読やシャドーイングを行いましょう。

私の生徒さんにも必ずシャドーイングには取り組んでもらうのですが、最初はなかなかうまく英語のリズムをつかめなかった方でも、半年?1年後には英語のリズムをばっちり習得し、発音もぐんと奇麗になっています。もちろんTOEICスコアもアップし、リスニングパートでは400?450点を取れるようになる生徒さんが多くいらっしゃいます。

生徒さんの中にはシャドーイングだけでなく、暗唱までしている方もいます。暗唱まで行うことで、その表現が「知っている」から「使える」のレベルまで定着するので、負荷は高いですが余裕がある方はぜひチャレンジしてみましょう。

リーディングパートは一度で内容を理解できるように!

Part7はリーディングのパートではありますが、Part7の長文の音読をすることも非常に効果的です。長文読解は、解いて答え合わせをして満足してしまう方が多いのですが、ここからの学習が重要です。

まずは、その長文に出てくる知らない単語を覚えましょう。そして、分からない文法や構文を確認します。解説をしっかり読み、日本語の訳も確認できたら、繰り返し音読をします。TOEICテストは「時間との勝負!」のテストでもあるので、全てを解き終わろうと「速く読む」ことを意識する方が非常に多いです。しかし、大切なことは読むスピードではなく、一度で内容を理解できるように、丁寧に読むことです。速く読めても内容が理解できず、2度も3度も返り読みをしていたら結局は大幅な時間のロスに繋がります。速さを意識しなくてもスラスラと読めるようになるまで、一つの長文を丁寧に読み込みましょう。

音読時の注意点は?

リスニングパートであってもリーディングパートであっても、音読をする時には「英語の語順で前から英語のまま理解していく」ということを意識してください。特にリーディングパートは自分のペースで進めるので、後ろから前へとつい日本語の語順で奇麗に訳そうとしてしまう方が多くいらっしゃいます。しかし、実際の英会話ではそんな時間の余裕はなく、どんどん会話は進んでいきます。変な日本語になっても気にする必要はありません!「前から後ろへ」「英語のまま理解する」この点を必ず意識しながら音読に取り組みましょう。

専門的な学習をしなくても、キャリアで使える英語は身につく

今回のコラムでは、TOEIC学習を通して使える英会話力を身につける方法をお伝えしました。「TOEICのスコアが高くても本当は英語使えないんでしょ?!」なんて言う人もいるかもしれません。しかし学習方法によっては、スコアアップしながらキャリアに生かすことのできる英語力の習得も十分に可能です!

私もこれまでの主な学習はTOEIC対策ですが、そこで学んだことが外資系企業での秘書業務や客室乗務員のお仕事、ラグビーW杯やオリンピックのお仕事で非常に役に立った経験があります。通訳や翻訳の専門的な学習をしていなくても、実際に使える英語力は身につけることができるのです。ぜひTOEICスコアアップとともに、キャリアに役立つ英語力も身につけていきましょう!

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星名亜紀
星名亜紀

英語コーチ、TOEIC講師。大学卒業後は全日本空輸株式会社で客室乗務員として勤めたのち、外資系企業にて外国人役員秘書を経験。現在は完全マンツーマンの英語コーチのほか、専門学校のエアライン科や企業研修でTOEIC講師として活動中。また、濱崎潤之輔先生と一緒に「濱崎TOEIC研究所」オンラインサロンを開講中。TOEIC L&Rテスト990点。英検1級。 Instagram: @hoshina_aki

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