fastとquick、speakとtalkの違いは?【どっちの英語ショー】

英語を話すときや英文を書くとき、単語の選択を誤って自分の意図を正しく伝えられなかったことはありませんか?日本語では同じ意味に思える単語も、ニュアンスや使い方には微妙な違いがあります。新連載「どっちの英語ショー」では、辞書を引いただけでは区別しにくい英単語の使い分けを、デイビッド・セインさんがネイティブの視点で解説します!

fastとquick:「速い」はどっち?

Q. 入るのはどっちの単語?

I had a( ① )lunch.
私はさっと昼食を済ませた。

I took a( ② )train.
私は急行電車に乗った。

A. ① quick、② fast

fast:速い

fastは、a fast runner(足の速い人)、a fast train(急行電車)、the fastest car in the world(世界一速い車)のように、人や乗り物など、その動作自体のスピードの速さを表します。継続的な動きや運動の速度が一定して速いイメージです。

In high school, John was the fastest runner in the city.
高校生のとき、ジョンは街で一番足が速かった。

quick:素早い

quickは、瞬間的な動きや反応の素早さ、時間の短さを表すときに使います。a quick lunch(さっと済ませる昼食)、a quick learner(飲み込みが早い人)、a quick way to get to the station(駅までの近道)のように、短時間で行動・動作が完了するニュアンスになります。

Let’s take a quick break.
ちょっとひと休みしましょう。

「速い」に近いその他の単語

rapid:急速な

rapidは、物事の変化・発展のスピードが急激に速いことを表します。fastquickに比べ、やや堅さがある単語です。

There has been a rapid increase in population over the past five years.
この5年で人口が急増している。

speedy:迅速な、即時の

speedyは、行動の素早さや、運動自体のスピードの速さを表す場合に多く用いられます。速やかに、なるべく早く行動するというイメージです。

Thank you for your speedy reply.
早速のお返事ありがとうございます。

swift:即座の、敏速な

swiftは、速いという意味を持つ単語の中でも、フォーマルな印象を与える言葉です。修飾する名詞に非常に勢いがある感じを表現できます。

After the accident, we were all relieved that Julia made a swift recovery.
事故の後、ジュリアがすぐ回復したことにみな安堵した。

speakとtalk:「話す」はどっち?

Q. 入るのはどっちの単語?

Could you( ① )more clearly?
もう少しはっきり話していただけますか?

How long did you( ② )on the phone with Mary?
メアリーとどのくらい電話で話したの?

A. ① speak、② talk

speak:話す、伝える、演説する

speakは、自分が話す行為そのものに焦点を置いた単語で、情報を伝えるために一方的に言葉を発するイメージです。対象となる相手は少人数から不特定多数の大人数までと幅広い上に、聞き手がいない場合にも使うことができます。

公の場での演説やプレゼン、重要な情報伝達を行う際や、She speaks English.のように言語を話すという場合もspeakを用います。カジュアル、フォーマルを問わず汎用性が高い単語です。

People gathered in the city hall to hear the new mayor speak.
新市長が講演するのを聞くために人々は市庁舎に集まった。

talk:話す、しゃべる、うわさ話をする、相談する

talkは、互いに話し合うことに焦点を置いた単語で、聞き手を必要とします。話し相手の有無にかかわらず、一方的に言葉を発するイメージのspeakに対し、talkは相手に向かって話すため、双方向の言葉のやりとりが生じます。

親しい友人同士のくだけた会話などに使われることが多いため、speakに比べるとカジュアルな印象があります。

Why are you talking in class?
どうして授業中におしゃべりしているの?

「話す」に近いその他の単語

say:言う、話す、表す

sayは、話す内容や言葉そのものに焦点を置いた単語で、口に出す、言葉を発するというニュアンスがあります。speakと同じように、聞き手がいなくても使うことができます。

また、人の発言や、本・新聞・天気などの情報を主語にとり、「~によると……と言われている」のように引用するときにもsayを使います。

The weather forecast says it will rain tomorrow.
天気予報によると明日は雨らしい。

tell:伝える、知らせる、教える、命じる

tellは、話す行為自体よりも、話す内容に焦点を置いた単語です。聞き手を必要とする点ではtalkと同じですが、tellの核となる意味は誰かに情報を伝えること。そのため、人に何かを教えたり、指示や命令を与えたりする場合にも用いられます。

Did you tell her the truth?
彼女に本当のことを話したの?

まとめ

どれも中学校で習うおなじみの単語ですが、細かなニュアンスは意外と知らないものです。それぞれの単語が持つ意味を把握して、ナチュラルな英語表現を身に付けましょう!

東京・根津エリアを歩くデイビッド・セインさん(写真:山本高裕)

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日本人が間違えやすい英語の動詞、助動詞、形容詞、副詞の類義語を48ペア取り上げて、その違いを比較しつつ、単語ごとのニュアンスと使い分けをデイビッド・セインさんが指南する一冊です。ドリル形式の練習問題を解きながら、ネイティブの表現感覚が体得できます。

David Thayne(デイビッド・セイン)
David Thayne(デイビッド・セイン)

米国生まれ。証券会社勤務後に来日。日本での30年にわたる英語指導の実績を生かし、英語学習書、教材、ウェブコンテンツの制作を手掛ける。累計400万部を超える著書を刊行し、多くがベストセラーとなっている。NHKレギュラー出演の他、日経・朝日・毎日新聞等に連載。企業・学校等でビジネス英語、TOEIC、日本文化を英語で紹介する講演会や行政向けのセミナーも開催。近年は自然英語キャンプを主催し、オンライン英語教育システムも開発中。AtoZ English主宰。

AtoZ English:https://www.atozenglish.jp

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