【オンライン英会話の始め方】英語レベルの目安、事前準備、サービスの選び方

イラスト:高田 真弓

オンライン英会話が気になるものの、「まだ全然しゃべれないから……」と二の足を踏んでいる方は、英語力がアップする機会を逃しているかもしれません!電子書籍『新しいオンライン英会話の使い方』から、オンライン英会話の魅力と活用法をご紹介します。第1回は「これから始める方へのアドバイス」です。

Q:英語力ゼロでも、オンライン英会話を始められますか?

A:はい。まずは体験してしまいましょう。
自信がつくか?撃沈するか?どちらも有意義な体験です。

「どのくらいのレベルに到達したらオンライン英会話ができるのか?」「私のレベルだとまだ早いでしょうか?」などの質問をいただくことがありますが、何の準備もせず、いきなり無料体験を受けてみるのもひとつの手だと思います。

当然ですが、結果は、すごくショックを受けるか、逆に「意外といけるな」と感じるかのどちらかです。TOEICが300点台でもそれなりに話せてしまう人もいます。逆に、700点、800点を超えているのに撃沈する人もいます。

どちらにしても、 予想 より話せたか話せなかったかで気持ちの 変動 があると思います。そして、それを早めの段階で経験することが、 今後の オンライン英会話ひいては英語学習にも大事だと思っています。また、「初めてオンライン英会話をしてみた」という体験は、純粋に楽しいので、それを後にとっておくのはもったいないです。

ですが、無料体験などの後、オンライン英会話を本格的にスタートする段階では、TOEICの勉強や語彙・文法のインプットなどの、オンライン英会話以外の英語学習を全くやらずにいるのは効率が悪いとも思います。

ひとつの目安はTOEIC 600点

数字を出すとすれば、TOEIC 600点が目安になるでしょう。

600点を超えていれば、会話がある程度成立します。文法が多少間違っていても、自分の言いたいことが100%言えなくても、表現に必要な最低限の語彙や文法が頭に入っているというレベルなので、意味のある会話ができるのです。

TOEICが600点未満の方は、オンライン英会話をやりながら、TOEICの勉強や語彙・文法のインプットを並行して行うことで、成長しやすくなります。

また、無料体験を受けたら、いったん休んでもいいと思います。そこでショックを受けた気持ちや、意外と話せてうれしかったという気持ちはキープしておいて、TOEICで600点を取るまではTOEICに専念してもいいでしょう。リスニングをたくさんやってから、オンライン英会話を再開するというやり方もいいと思います。

Q:無料体験の前には何を準備するべきでしょうか?

A:特別な準備は不要ですが……。
自己紹介のカンペがあると気が楽かもしれません

無料体験は、あまり考え込まずに予約して、早めに受けるといいと思います。もちろん、外国人との会話が初めてだったり、 久しぶり だったりすれば、緊張はします。何か準備してからの方がいいのでは?と思ってしまう気持ちもよくわかります。

僕も最初は本当に緊張で固まってしまいましたね。レッスンの2時間前から、パソコンの前でずっと固まっていました。

何かせずにはいられない、という方は、自己紹介のカンペを用意するのがいいかもしれません。書くだけではなく、音読の練習を少ししておくと、だいぶ違うと思います。緊張も少しはほぐれますし、始まったあとの口の動きも少しなめらかになりますよ。

「予習ネタ」が尽きてからが本当のレッスンです

無料体験に限らず、レッスンの前にウォーミングアップとして、用意したフレーズを音読するのは、事前準備としてとてもいいと思います。 ただし 、オンライン英会話をやるときには、ある程度の予習をしておくこと以上に、「用意したものを使い果たすこと」が大事です。

オンライン英会話の良さは、「予習したことを全部話してしまった!」「これ以上のことは用意していない。無理だ!」と感じたときにこそ発揮されます。なぜなら、用意したものだけでやり取りができてしまうなら、それは、先生のいない自己学習でもできてしまう、ということになるからです。

すごく緊張するでしょうし、ボロボロになるけれど、それが普通と思って受けてください。セミナーでも、「僕も本当にボロボロになりました」とお伝えしています。実際のところ、僕がアドバイスをさせていただく方々の大部分は、僕の初めてのときよりもずっとマシです。結構ちゃんとできている方が多いですね。

Q:どのオンライン英会話のサービスを選ぶべき?

A:気に入ったところでOKですが、レアジョブ、ネイティブキャンプはおすすめです。
僕はレアジョブで英会話が上達しました

「いろいろあるオンライン英会話のサービスの中からどれを選ぶべきか?」こんな質問もよくいただきます。大 前提 として、自分が気に入った所を選べばいい、というのがあると思います。ほとんどの会社が無料体験を用意しているので、数社を実際に試してみて決めればいいでしょう。

僕自身は、オンライン英会話を始めた当時にレアジョブ以外知らなかったこともあり、レアジョブに入会し、そのときの先生がすごく良かったのでそのまま何年も続けました。とてもいいサービスだと、今も思います。

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独自システムのネイティブキャンプにも注目しています

今だとネイティブキャンプもいいと思っています。他にもたくさんあるので人によって違うとは思いますが、僕がそう考える理由は、同社のアプリにあります。

レアジョブやDMM英会話など他の多くのサービスでは、レッスンにスカイプを使います。スカイプも悪くはないのですが、スマホやタブレットでは少し使いにくいんです。

ネイティブキャンプのアプリは、ビデオ通話でお互いの顔を見ながら、教材も見ながら、チャットもしながら、ひとつの画面で進められます。パソコンのブラウザを使うときも、 動作 は軽快です。先生もすごくトレーニングされているように感じますし、教材も新しいものをどんどん導入しているので、おすすめです。

これからのオンライン英会話は、AIなどのテクノロジーとの融合がどんどん進んでいくと思っているのですが、そういった意味での将来性においても、アプリの開発力があるネイティブキャンプには期待できるのではないかと考えています。

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まとめ

オンライン英会話は、今の英語力に自信がなくても、まずは体験受講してみましょう。受講を続けながら、語彙や文法の勉強も進めると、相乗効果があります。体験受講後、 すぐに は続けず、もっと力をつけてから本格的に受講を開始してもOK。特にレアジョブやネイティブキャンプがおすすめです。

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36歳からオンライン英会話をはじめたら英語で仕事ができるようになりました
 

文:嬉野 克也
1973年生まれ・大阪府出身。関西大学文学部英文学科卒業。36歳から学生時代以来の英語学習を再スタートした、元々は英語をやる必要がなかった会社員。オンライン英会話の徹底活用とTOEICテスト900点突破を経て、外資系企業担当として日常的に英語を使うようになった経験を、ブログや書籍、雑誌などで発信している。オンライン英会話、英語学習法についての著書多数。

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