映画は生きた英語の宝庫。おすすめ映画から、ちょっとおしゃれで すぐに 使える英語表現を毎回1つ紹介します!
今日のおすすめ表現
Quarter to one.12時45分をそのまま英語で言おうとすると、“twelve forty-five”になりますが、なんだかまどろっこしい感じがします。これをもっと、 さらりという言い方が、この“quarter to one” です。
表現の出どころ
前回同様 、ガイ・ピアース主演の映画『メメント』からの表現です。アメリカで公開されたのは2000年。つまり20年前の作品なのですが、今でもこの不思議な映画の謎解きをするサイトやYouTube動画などが存在し、根強いファンがいます。
ちなみに 『メメント』のような作品のジャンルは、“ Thriller ”「スリラー」と呼ばれています。マイケル・ジャクソンの大ヒット曲「スリラー」とそのミュージック・ビデオの 影響 からか、日本では「スリラー」というとホラーみたいな怖い作品・・・というイメージを持っている人が多いかもしれませんね。
でも 英語で「 Thriller 」 というと、この後の 展開 がどうなるか分からない、手に汗握るような作品── 日本語でいうところの「サスペンス」の分類 になります。特に、『メメント』のように登場人物の心理状態に焦点を当てた作品や、観客を心理的に追い詰めるような作品は、“ Psychological - thriller ”「サイコスリラー」と呼ばれています。
表現の使い方
映画の中で、レナードは自分の手書きメモを見て、ナタリーと午後1時に会う約束をしていることに気付きます。滞在先のモーテルのスタッフにレナードが時間を聞き、スタッフはこう答えます。
Quarter to one.1時になる15分前だよ。つまり、 12時45分 ということです。“quarter”というのは、4分の1ですよね。1時間の4分の1は、15分。「1時まで15分」ということはつまり、「12時45分」となります。
ちなみに 、アメリカ英語では“quarter before one”や、“quarter of one”という言い方もします。
逆に、「1時15分過ぎ」の場合、イギリス英語では“quarter past one”、アメリカ英語では“quarter after one”と表現します。
quarter以外に、“half”を使うと「30分」という 単位 を表現することになります。イギリス英語もアメリカ英語も、“half past X(時間)”と表現します。つまり、「1時半」と言いたい場合、“half past one”となります。
まとめ
“quarter”を使った時間の表現は、慣れるまでは頭が混乱してしまってなかなかすっと出てこないかもしれませんが、覚えてしまえば、“twelve forty-five”などと表現するよりずっと簡単です。
いざという時に「前」は“quarter to X(時間)”、「過ぎ」は“quarter past X(時間)”(アメリカ式では“quarter after X[時間]”)とすっと言えるようになるよう、練習しておきましょう!
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文:松丸さとみ
フリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで計6年強を過ごす。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に翻訳・ライティング(・ときどき通訳)を行っている。
Blog: https://sat-mat.blogspot.jp/
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