十日町市松代地域 星峠 棚田夜明け 写真提供:十日町市観光協会まつだい支部
アルクが日本各地の魅力を日本語と英語で発信する連載、「アルクの勝手にお国自慢」。今回は新潟県です。海外からのお客様というとスキーやスノーボード目的での来訪が多い新潟県。今回はそれだけではない魅力をお伝えします。
新潟県ってどんなところ?
「新潟県」と聞いて思い浮かべるものは何でしょうか?「新潟県出身者が他県の人と話をしていて言われるせりふランキング」があったとしたら「新潟はお米がおいしいですよね」はかなりの上位に入るでしょう。お米、コシヒカリ、確かに美味いです。お米が生まれる源、田園風景は新潟に欠かせません。
1.日本の原風景、棚田の美しさに感動
十日町市松代地域の棚田風景
稲の育つ田んぼは平地だけでなく、山のほうにも作られています。山間部の傾斜地に階段状に作られた水田を「棚田」と言います。水を張った田んぼに朝日や夕日が映った風景は、心に染みわたる美しさです。
Rice fields are found on flatlands but also on sloped plains. The so -called terraced rice fields, or “tanada,” are built on sloping ground in mountainous regions. The beautiful colors of a sunrise or sunset reflected in the water-filled paddies create breathtaking scenery.
2.稲わらアートの迫力にびっくり!
「わらアートまつり」の作品「ティラノサウルス」
稲作文化をまた違った角度で見せてくれるのが「稲わらアート」です。稲わらで作られた巨大な怪獣や恐竜は迫力があります。会場ではわら工芸品作りの体験ができたり、この地域の芸能にも触れることができます。
3.「四尺玉」は世界最大の打ち上げ花火。越後の夏を彩る花火大会
長岡市の花火大会
新潟の夏に欠かせないのが花火大会です。長岡市の大会が特に有名ですが、新潟市、柏崎市、小千谷市片貝町など、人気を集める花火大会が県内では沢山開催されています。
片貝町の花火大会で上げられる四尺玉(よんしゃくだま)は、「世界最大の打上花火」としてギネス・ワールドレコーズ(ギネスブック)に登録されています。
The Yonshakudama firework set off at the fireworks festival in the town of Katakai has been registered in the Guinness Book of World Records as the largest aerial firework in the world.
片貝まつりの花火
片貝まつりで上げられた四尺玉花火の動画
4.世界を魅了する「Nishikigoi」は新潟県が発祥
「錦鯉の里」で泳ぐ鮮やかな錦鯉 写真提供:小千谷市錦鯉の里
「泳ぐ宝石」とも言われる錦鯉。日本では多くの公園や庭園の池で泳いでいるので、そんなにありがたみがないかもしれませんが、その鮮やかな色彩、ゆったり泳ぐ姿に対して海外の方は日本人以上に惹きつけられるようです。錦鯉の発祥は、江戸時代の文化文政期(1804年~1830年)に新潟県の旧・山古志村(現・長岡市)や小千谷市で突然変異種として誕生したものとか。小千谷市の「錦鯉の里」では、一見の価値ありの見事な錦鯉を見られます。
5.佐渡に来いっちゃ! 幽玄な能の世界を堪能
※「来いっちゃ」は佐渡の方言で「来なさい」
佐渡の北端 二ツ亀海水浴場
特別天然記念物の朱鷺や、江戸時代から残る金山で有名な島、佐渡。新潟市からフェリーで2時間半、高速船のジェットフォイルなら1時間で到着します。佐渡でご紹介したいところは沢山ありますが、私がお勧めしたいのは能の観劇です。室町時代に佐渡に流された能楽の大成者・世阿弥の 影響 もあってか佐渡には能楽が日常にとけ込んでいます。
島内には30以上の能舞台が現存していますが、これは国内の能舞台の1/3にあたります。島内各地の能舞台で「薪能」や演能が開催されます。金額もリーズナブルなのでお勧めします。
There are more than 30 Noh stages on the island, counting for a third of all Noh stages in Japan. You can enjoy watching Takigi Noh ( torch -lit Noh, performed on an outdoor stage) and other Noh performances at reasonable prices in various places throughout the island.
幻想的な世界に浸れる薪能
6.有名なマンガ家・アニメーターを輩出!新潟は「マンガ家」県
日本のマンガやアニメーションは海外でも人気ですが、新潟は数多くのマンガ家、アニメクリエーターを輩出しています。マンガ家では、「天才バカボン」の赤塚不二夫さん、「うる星やつら」の高橋留美子さん、「翔んだカップル」の柳沢きみおさん、「パタリロ」の魔夜峰央さん、「ショムニ」の安田弘之さん、「るろうに剣心」の和月伸宏さん、「頭文字D」のしげの秀一さん等々、アニメーターでは「未来少年コナン」の原画担当 近藤喜文さん、「新世紀エヴァンゲリオン」で副監督、作画監督を担当した鶴巻和哉さん等。新潟市は「マンガ・アニメのまち・にいがた」と銘打って、マンガとアニメのまちづくりを進めています。
キャラクターに扮してのコスプレ・パレードもある「がたふぇす」
OMOTENASHI フレーズ
Terraced rice fields are constructed and maintained by farmers over a long period of time. Please stay off the rice paddies and fields when you’re taking pictures.棚田は地域の人が先祖から代々受け継ぎ、大切に稲作をしている場所です。棚田を撮影するときは田んぼや畑の中には入らないように注意してくださいね。
Shouting out “Tamaya! Kagiya!” while watching a firework explode adds to the fun of watching displays. These words, which originally were the names of leading ? but rival ? pyrotechnicians during the Edo period , now are used to express a sense of awe and appreciation .花火が打ち上げられたら花火に向かって「たーまやー」「かーぎやー」と言ってみてください。花火を称賛したいときに発声する掛け声です。「たまや」と「かぎや」は江戸時代の二大花火職人の屋号です。
The most expensive Nishikigoi, ornamental varieties of carp, cost about 10 million yen.We can say they are truly “living jewels” in ponds.錦鯉の高いのは1,000万円近くするそうです。まさに「泳ぐ宝石」と言えますね。
Zeami Motokiyo is credited with transforming Sarugaku (the root of Noh) into the artistic form called Noh. He was exiled to the island of Sado during the latter years of his life.世阿弥は、それまでの猿楽を現在のような能に完成させたと言われる人物です。晩年の一時期、佐渡に配流されていました。
Have you read any Japanese manga or seen any Japanese anime? What’s your favorite character?日本のマンガやアニメーションを見たことがありますか? 好きなキャラクターはいますか?いかがでしたか? 四季折々、色々な趣きのある新潟。ぜひ、お越しください。
次回の「アルクの勝手にお国自慢」は、気候の温暖な静岡県静岡市を紹介します。
文:佐藤直樹(メディアプランニングチーム)
翻訳者志望者向けの情報誌「翻訳事典」やWebコンテンツ「翻訳・通訳のトビラ」を編集・制作しています。
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