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ザ・キッド・ラロイがジャスティン・ビーバーと2度目のコラボ シングル「Stay」

「今聴いてほしいアーティスト」と関連楽曲を、音楽が伝えるメッセージや社会的・音楽的文脈などと併せて渡辺志保さんが解説します。

今月の1曲

ザ・キッド・ラロイ&ジャスティン・ビーバーの「Stay」を紹介します。

オーストラリア出身の18歳、ザ・キッド・ラロイはアメリカのラッパー、故ジュース・ワールドに実力を認められ、2020年に発表したミックステープ『F*CK LOVE』が大ヒットを記録して話題に。マイリー・サイラスやジャスティン・ビーバーなどスターとのコラボ曲を続々とリリースし、今年7月にアルバム『F*CK LOVE 3+: OVER YOU』を発表。

オーストラリア出身の大型新人が送る切ないヒップホップ・サウンド

写真提供:ソニーミュージック

今や、ヒップホップは世界の共通言語。特にソーシャルメディアやストリーミングサービスが台頭してきた昨今では、ヒップホップは若者から絶大な支持を集め、巨大カルチャーとして日々成長し続けている。そんな中、オーストラリアから弱冠18歳の新星が現れた。その名はザ・キッド・ラロイ。

15歳の誕生日を迎える前日に初めてのミックステープをリリースし、その作品がアメリカのレーベル関係者の耳に留まった。そのレーベルこそ、当時ネット上で大ブレークを果たしたラッパー、故ジュース・ワールドが所属するレーベルで、その後ラロイはとんとん拍子にメジャー契約を手にしたのだ。それが2019年の出来事で、そこから約2年の間、ラロイは地元オーストラリアでいくつものナンバーワンヒットを放ち、並行してアメリカのヒップホップシーンからも歓迎され、話題のラッパーらと数多くの楽曲をリリースしてきた。

そんなラロイが今年7月に発表したのが、あのジャスティン・ビーバーを迎えたシングル「Stay」だ。シンセが効いたサウンドにエモーショナルかつスムーズなラロイのボーカルが映える一曲で、昨今はより“歌う”スタイルが一般的になってきたヒップホップのトレンドと、ポップさをうまく兼ね備えた楽曲だ。ジャスティンとのコラボは既に2度目で、同じく今年発表されたジャスティンのアルバム『Justice』にもラロイが参加している。オルタナティブに進化するヒップホップ・サウンドを体現するラロイの活躍からは、これからも目が離せなさそうだ。

フレッシュ&オルタナティブなヒップホップ楽曲5選

今回の記事で紹介している音楽のプレイリストをご紹介します。型にはまらない新しいヒップホップを併せて聴いてみよう!

  1. Lucid Dreams by Juice WRLD
  2. Unstable ft. The Kid LAROI by Justin Bieber
  3. t r a n s p a r e n t s o u l ft. Travis Barker by WILLOW
  4. Circles by Post Malone
  5. RAPSTAR by Polo G

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「EJ’s Playlist」では、これまで『ENGLISH JOURNAL』の連載「EJ Culture Music」で取り上げてきた楽曲を音楽配信サービスで公開中です。こちらのプレイリストは、Apple Musicでもお楽しみいただけます。次のURLからご利用ください。https://umj.lnk.to/EJplaylist

※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2021年10月号に掲載した記事を再編集したものです。

渡辺志保音楽ライター。主にヒップホップ関連の文筆や歌詞対訳に携わる。これまでにケンドリック・ラマー、A$AP・ロッキー、ニッキー・ミナージュ、ジェイデン・スミスらへのインタビュー経験もあり。block.fm『INSIDE OUT』をはじめ、ラジオMCとしても活躍中。