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英語のオンライン会議を自信を持って乗り切るためのコツ

オンライン会議を乗り切るコツ

外資系企業が求めているのはどんな人材なのでしょう。GE、モルガン・スタンレーなどの外資系企業に人事部長として25年在籍し、1万人以上を面接した経験をもつ鈴木美加子さんが、英語力に加えて求められる資質を教えます。

オンライン会議を乗り切るコツ

新型コロナウイルスの感染拡大によってテレワークが広がり、オンラインで会議をすることが当たり前の世の中になりました。普段は、転職活動などに関するセミナー講師を本業としており、対面でのセミナーを開催できなくなってしまいオンラインに切り替えざるを得なくなった私の実体験から、オンライン面接や外資系企業でのオンライン会議で役に立つコツをお伝えします。

1. 準備編

会議を始める前に、オンライン会議であってもまずは「場」を整えましょう。人間は視覚で印象を決める傾向にあります。相手に見えている部分は、Zoomのカメラに映る長方形だけになりました。以前よりも、狭い所に視線が集中するということに配慮しましょう。

画面の背景はどうする?

何もない白い壁を用意できるのが理想ですが、住宅事情によってはなかなかそうもいきません。家具が映るのは構いませんが、家具の中身などが中途半端に見えると、人間の心理として「あれはなんだろう?」と気が散りますので、画面に映っているもので移動できるものは、なるべく動かしてください。バーチャル背景を使う時は、柄が細か過ぎない、派手過ぎないものを選びましょう。ごちゃごちゃした画像を使うと、自分がほかの参加者から見づらくなってしまいます

どんな服装がよい?

Zoom映りが一番よいのは鮮やかなブルーと、NHKで解説していました。確かに試してみるとそのとおりですが、会社員の場合、鮮やかなブルーで登場するのは難しい場合が多いので、明るめの色がよいでしょう。背景が白の場合、洋服が白地では同化してしまいますのでほかの色を選んでください。

用意すべきグッズは?

照明はあると無いとでは大きな差です。卓上の小さいもので良いので、なるべく準備したいところです。また、周囲の雑音をシャットアウトするために、イヤフォンをすると会議がスムーズに進みます。時々、ミュート(消音)になっていない参加者がいて、雑音が入ることもあります。

司会者は次のように冒頭で伝えるとともに、進行中、忘れている人のマイクをミュートにしても構いません。

Can you mute your microphone unless it is your turn to speak?”

自分が話す時だけ、マイクをオンにしてください。

2. 練習編

アイコンタクトはできているか?

英語で大切なアイコンタクトが、オンラインでは取りにくいのが悩みの種です。まずノートPCの下にティッシュ箱か靴箱を置き、カメラの位置と自分の目の高さが同じくらいになるようにします。画面の中の相手の顔ではなく、ノートPCのカメラに向かって話していると、アイコンタクトが取れているように相手には見えます。最初は違和感がありますが、すぐに慣れますのでぜひ試してみてください。

ジェスチャーの工夫

オンラインで難しいのはメリハリをつけることなので、時々、「すごい!」「驚いた!」のような感情を「逆ハの字」で両腕をあげて示すなど、わかりやすいジェスチャーをすることが有効です。この時、ジェスチャーが大き過ぎたり、下の方でやったりしても、Zoomのカメラに収まりきらないので、少し小振りにすることを意識してください。体の近くで行えば手は映ります。ただし、私は最初の頃、映らないと困るとカメラに近づけてジェスチャーしたら、大きな「手」だけの人みたいになってしまいびっくりしたことがあります(笑)。皆さんも気を付けてくださいね!

苦手意識は慣れで克服

Zoomでコミュニケーションを取るのは難しいとよく言われますが、それは慣れの問題であると言い切れます。1月末に日本に上陸した音声SNSのClubhouseに比べたら、Zoomではビデオをオンにすることができるので、まだ楽なはずなのです。苦手意識はいったん横に置いて、慣れるのみです。

3. 当日編

接続を確認しておく

通常は問題なく接続できていても、ここぞという時に限ってトラブルが発生することも多いです。特に人数が多い会議の場合は、前もって接続確認をしておき、主催者は10分以上前にログインしてスタンバイしましょう。

発言のたびに名乗るのが基本

会議の規模にもよりますが、参加者が10人を超えたら誰が発言しているかがわかるように、名乗ってから発言するようにしましょう。例えば、私なら “This is Micky.” と伝えてから本題に入ります。重要な会議で議事録が必要な場合は、誰の意見なのかがわからないと、書記の方に迷惑が掛かります。また、参加者同士も、話者が誰なのかが明確にわかる方がいいので、司会者が会議冒頭で「発言のたびに名乗ってください」と参加者に周知するとよいでしょう。

はっきりと話すことを意識する

オンライン会議では、声のトーンが低い人や、どちらかと言うとボソッとした話し方の人は、周囲が聞き取ることができません。いつもより大きめの声で、はっきりと話すように心掛けましょう。早口なのも、聞き取ってもらえない大きな要因になりますので、いつもよりゆっくり話すくらいが理想です。自身がない人は特に、画面に向かって話すのではなく、マイクに向かって話した方が無難です。自分の話し方の特徴を理解する機会がない人は、スマホの録音機能で自分の話し声を聞くのがお勧めです。声の高さ、ボリューム、話すスピード、メリハリなど、自分の改善点がすぐにわかります。

聞き取れない場合は質問する

特に英語の場合、聞き取れないことがあり得ます。そのまま流さないで、ぜひ聞き直しましょう。

I didn't catch that. Can you say it again?

すみませんが、聞き取れませんでした。もう一度言ってくださいますか?

日本人にとって、オンラインでも人前で質問するのは勇気が要ることですが、英語人はまったく気にしませんし、理解できていないことが後でミスにつながったら、「なんであの時、聞かなかったんだ」と評判をさげることにつながります。質問は意見を述べることの次に歓迎される行為なので、わからないままにしないことが大事です。

自分は聞き取れているけれど、部下や周りの人のために「ゆっくり話してください」と言いたい場合に便利なのは、次の表現です。

“Could you speak a little slower? Not for me.”

もう少しゆっくり話してくれますか? 私は聞き取れていますが。

昔、モルガン・スタンレーのアメリカ人・人事部長が、本社との会議でニューヨーカーの早口を部下の日本人が聞き取れない様子を見て、放った一言です。10年以上たって、自分は聞き取れるようになりましたが、部下の英語力がまだ足りなかった頃、私自身も使ったことが2回あります。

会議を閉めるにあたり

オンライン会議は電話会議と同じで、最後に司会者がその日に話されたことを短くまとめると、実は聞き取れていなかった人の理解を助けることができます。会議を閉める前に、次のように質疑応答の時間を持ちたいです。

Does anyone have questions?

何か質問はありますか?

この時、特に発言したいことがなければ無理に質問する必要はありません。

No question from Tokyo.”

東京オフィスから質問はありません。

“I can't think of anything now.”

今、思い付くことはありません。

本日のテーマは「オンライン会議の乗り切り方」でした。当日までにしっかりと準備をして、参加者全員が聞きやすいように配慮をして臨みましょう。

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鈴木美加子

鈴木美加子(株)AT Globe代表取締役。 GE、モルガン・スタンレーなど外資出身の元・人事部長。外資への転職エキスパート。 TOEIC 960点・英検1級。
グローバル人材を育成するオンラインサロン:https://bit.ly/2UuA5n1
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