あなたの英語コミュニケーションが上級者レベルに届かない大きな理由

あなたの英語コミュニケーションが上級者レベルに届かない大きな理由

「ビジネスシーンで、英語コミュニケーションがうまくいかない・・・」とお悩みの方必読!その原因は、「英語コミュニケーションの特徴」を理解していないからかもしれません。累計10万部を突破した「究極の英語学習法 K/Hシステム」シリーズ(アルク)の著者である国井信一さん、橋本敬子さんが、絶対におさえておきたい英語コミュニケーションの論理を、前編・後編に分けて解説します。

英語コミュニケーションの特徴を理解しよう

皆さん、こんにちは。「究極の英語学習法 K/Hシステム」シリーズを読んで学習してくださり、ありがとうございます。

この記事では、シリーズ4冊を通して一貫して教えたかった「英語とコミュニケーション」の特徴とは何かを簡単に説明し、次に、その応用としてビジネスの場面での使い方をご紹介します。

We hope you will enjoy it.

英語は、「一つの文」であっても、「パラグラフ」であっても、「まずは結論を述べてから、次に詳細を加える」、これが基本的な特徴です。

この感覚をつかまない限り、上級者レベルで英語を使いこなすのは無理と言っても過言ではありません。

具体例を使ってこの点を説明することで、皆さん全員に、英語の上級者を目指していただきたいと願っています。上級者になると、新しい世界が広がるからです。

そして、上級者の方も、この記事を読むことで、英語の運用能力をさらに磨くための刺激が得られると思います。

英語の理解が中途半端になってしまう大きな理由

では、初めに「一つの文」から見てみましょう。

以下の英文を後戻りせずに1回だけ読んでみてください。上司から何かを頼まれる場面です。

need the data from you on Tuesday in order to include them in the report.

読みましたか?

では、英文から目を離して、読んだ英文の意味を日本語で言ってみてください。

この程度だと、注意深く読んだ方は、意味が正確に言えたかもしれませんね。

では、次の文はどうでしょうか?1回だけ読んでください。反省会で、上司が次のように言いました。

Let’s review the process we used in this project so that we can handle the next project in a way that would be even better than this time.

はい、意味を日本語でどうぞ! 

どうでしたか?再度読みたい衝動に駆られませんでしたか?

読んだときには意味がわかっていたはずなのに、終わって意味を言う段になったら、思い出せず、英語を見たくなってしまったかもしれませんね。

何が問題なのでしょうか?単なる記憶力の問題?

それを突き止めるために、次の日本文を読んでから、その日本文を見ずに、理解した意味を日本語で繰り返してみてください。

レポートに入れるには、君からデータを火曜日にもらわなきゃならないんだけど。

言えますか?言えますよね~。

次の日本文はどうでしょう。1回だけしか読まないで、文を見ずに、日本語で意味を言ってください。

次のプロジェクトを改善できるように、今回のプロジェクトでやった作業プロセスを振り返りましょう。

どうですか?長いですが、意味がわかれば、案外言えるでしょう。記憶力だけの問題でもなさそうですね。

では、次の日本語ではどうでしょうか?繰り返せますか?

① データが必要です、あなたから、火曜日に、それを入れるためには、レポートに。

② プロセスをレビューしましょう、このプロジェクトで使った、そうすれば、次のプロジェクトに取り組める、さらによいやり方でね、今回よりも。

なかなか、すんなりとはいかなかったのでは?

始めは言えたかもしれませんが、中盤から後半になるとしどろもどろになってしまいますよね。

お気付きかもしれませんが、上記の日本語は、意味の出てくる順序を英語式にした日本語でした。英語のネイティブスピーカーはこの順序で意味を理解しています。

この順序だと、日本語であっても戸惑いますね。なぜでしょう?

それは、英語の文が基本的に、「結論」から述べて、その後に、「いつ、どこで、誰と、目的は、どんな方法で」などの詳細情報が入ってくる<結論+詳細+詳細>の順になっているにもかかわらず、私たちは、知らず知らずに、真逆の<詳細+詳細+結論>という日本語的な順序で理解しようとしているからだろうと思います。

日本語と英語では、意味を理解する順序の「OS」(オペレーティングシステム)が違うんですね。ここを矯正(きょうせい)する意識で英語を学習するかどうかが、英語の上級者と言われる人になれるかどうかの重要な分岐点です。

上級者レベルに達するための効果的な学習法

意味を理解する順序を変えていくための学習法は、『究極の英語学習法 はじめてのK/Hシステム』(緑本)と『究極の英語学習法 K/Hシステム 基本編』(赤本) の2冊の書籍、それに、K/Hシステムの公開講座と自学習継続プログラムで扱っているので詳しくは触れません。

ただ、リスニングの基礎練習としては、例えば文の始めに出てくる「結論」部分だけに集中して、そこだけをまずは頭に残す練習をする、という方法があります。後ろの詳細部分は、いったん意識から外すのです。

野球の練習で言えば、ホームランを打とうとせず、まずは、どんなボールでもバットの芯に当てるところから練習する感じです。そのうちにヒットが生まれ、その延長線上でホームランが生まれます。

また、ほかには、文の時制だけをつかむという練習法もあります。これにより、時制への意識が高まりますが、それ以上に、意味の「結論」部分に当たる「文構造の中核である述語動詞」を待つ姿勢が強化されます。

日本語だと述語動詞は文の終わりにくるので、その感覚のまま待っていると、最後には副詞のyesterdayなどの単語が聞こえるだけ。そのときに「yesterdayがどうしたって?」と考えても、すでに結論を構成する述語動詞はずっと前に出てしまっていて、後の祭りということになってしまいます。

まずは結論を死守するリーディング練習をするのが、英語的<結論+詳細+詳細>感覚を身に付けるコツの一つです。

「結論部分がつかめれば、あとは5W1Hで詳細情報が足されるだけ」という感覚を頼りにすると、前よりもずっと英語の意味が頭に残りやすくなるはずです。

この練習をK/Hシステムでは「音読意味取り練習」と言っています。この練習の後に、同じような考え方でリスニング練習をします。

後編では、パラグラフ単位で聞き取る力、話す力について解説します。

▼後編はこちら!

ej.alc.co.jp

K/Hシステムの公開講座

公募コースは、半日×2~3日間の集中ワークショップ形式で、実践練習が大きな割合を占めます。また、コースで実践的に学んだ体系的な知識と学習方法を、コース終了後も自分で学習に応用して、継続的に力を付けていくことができます。

2021年春季コースは4月初旬から順次スタート。今季は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、日本・アメリカ両方のコースをすべてオンラインで、アメリカなど海外在住の方も参加可能な時間帯で実施します。

仕事で英語のニーズがあるのに、自分で力をつけていくやり方が分からずに困っている方、高段者を目指してさらに力を伸ばしたいのに、これまでの学習法では壁にぶつかっている方におすすめします。特に、現在の英語力のレベルに関わらず、質の高い実戦的な英語コミュニケーション力のためのしっかりした基盤を作り、その上で本格的な議論やリーダーシップを目指して学習したい方には最適です。

www.kh-system.com

K/Hシステムの本

K/Hシステムとは、プロの同時通訳者が開発した英語トレーニングプログラムです。アメリカの駐在員の方たちを対象とした講座として始まり、25年以上にわたって工夫・改善が重ねられてきました。

このK/Hシステムを使用した「究極の英語学習法 K/Hシステム」シリーズ(アルク)は累計10万部を突破する人気シリーズ。入門編である「はじめてのK/Hシステム」と、「基本編」「中級編」「上級編」の4冊から成ります。

日本人がビジネスの厳しい現場でリスペクトを得ながら、説得力のある英語コミュニケーションが図れるようになるための書籍です。

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国井信一/橋本敬子(くにい しんいち/はしもと けいこ)1990年代にワシントンD.C.で同時通訳。2001年に英語・コミュニケーション力研修を提供するK/Hコミュニケーションズ株式会社を設立、現在に至る。厳しいが、きちんと成果が出るノウハウを開発し、大手企業のクライアントを中心に、現在までに受講者数は約2万人。ご質問やコメントはsupport@kh-system.comまで。