映画は生きた英語の宝庫。おすすめ映画から、ちょっとおしゃれですぐに使える英語表現を毎回一つ紹介します!今回は映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』から、プレゼントをもらったときに「ありがとう」以外で喜びを伝える言葉です。
今日のおすすめ表現
You shouldn’t have!
プレゼントをもらったとき、Thank you!以外で気の利いた一言を言いたいな、と思ったことはありませんか?今回の「映画で英語」のおすすめ表現は、そんなときにぴったりのフレーズです。
You shouldn’t have!は、直訳すると「~するべきではなかった」とネガティブな響きがありますが、 プレゼントをもらったときに使えば、「そんなことしてくれなくていいのに!」という意味になり、お礼や嬉しさを表現する言葉 になります。
表現の出どころ
この表現が使われているのは、ホームレスだった男性ジェームズと野良猫だったボブの心温まる交流を描く映画『ボブという名の猫 幸せのハイタッチ』(原題:A Street Cat Named Bob)です。
麻薬中毒でホームレスだったジェームズが、野良猫のボブを拾ったことで生きる希望を取り戻し、ボブのおかげでチャンスも舞い込んでくるという物語なのですが、なんと実話です。
さらに驚くのは、この映画に出てくるボブというトラ猫ちゃんは、ほとんどが本人(本猫?)だということ(他にそっくりさんが6匹、ボブ役をこなしたそうです)。作品内できちんと演技している姿を見ると、本当に賢い子でジェームズと心が通じていたんだなと思わせます。
ただ非常に残念なのは、ボブは6月中旬、虹の橋を渡ってしまったということ。推定14歳だったそうです。でもボブの愛らしい姿は、映画の中でいつまでも見ることができるのが嬉しいですね。
ボブのような柄の猫は日本語では「茶トラ」と呼ばれますが、英語ではginger cat(略してginger)と言います。映画の中でも、ボブがgingerと呼ばれているシーンがあるので、注意して見てみてくださいね。
表現の使い方
クリスマスの時期、ジェームズはボブをギターに乗せて、ロンドンの繁華街でバスキング(busking、ストリートパフォーマンスのこと)をしています。『きよしこの夜』を歌い終わると、観客の中から、顔見知りの女性が近づいてきます。
女性は次のように言い、猫缶を渡します。
I got Bob a little something for Christmas.
クリスマスだからボブにちょっとしたものを持ってきたの。
そして彼女はさらに、小さな手編みのマフラーを渡しながらこう言います。
And I made him a little something.
それからちょっとしたこれも作ったの。
これを見て喜んだジェームズは、こうお礼を言います。
Ah, you shouldn’t have. Thank you.
そんなこと、いいのに・・・ありがとう。
まとめ
You shouldn’t have.は、プレゼントをくれた人に対して、お礼や喜びの気持ちを表現するときに使う言葉です。プレゼントをもらって、「ありがとう!」だけでは嬉しさや驚きを伝えきれない、というときにぴったりのフレーズです。
「こんなことしてくれなくてよかったのに」という感情は、プレゼントをもらったという過去の事実に反するため、仮定法過去完了になります。単なるYou shouldn’t.ではなく、必ずYou shouldn’t have.という完了形になるのを覚えておいてくださいね。
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