辛いと思わずにTOEIC500点を目指せる学習法!

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一般的に就職活動や転職で求められる点数は600点以上とされています。しかし自分のスコアが程遠い場合、なかなかやる気が出ませんよね。実は、ハードルを下げることもひとつの手です。まずは500点を最初の目標にして、段階的に目標点を上げる事をおすすめします。そこで必要になるのが「語彙力」「英語の基礎力(文法)」と「英語に慣れること」。それらを身に付けるための学習法を、グローバル人材の育成を担う企業で、TOEIC対策をはじめとした語学プログラムおよびアセスメント開発の総責任者を務める宮園順光(みやぞの・よりみつ)さんにご紹介いただきます。

語彙力を上げる学習法

語彙力を上げる方法は、教える人や受験される人のレベルによってその学習法は異なりますが、今回は中学、高校で学んだ単語を覚えているか自信がなく、最初からやり直したいという方におすすめの方法です。

まず単語は、必要な単語に絞って覚えましょう。TOEICは一般的な日常英語とビジネス英語を理解できるか確認する試験のため、専門用語は必要ありません。しっかりとTOEIC用、かつ目標としている点数のための単語を覚えるようにしましょう。これらは参考書やネット上から必要な単語を得ることができます。

では私がおすすめする学習法を見ていきましょう。

① まずは一週間で覚える単語数を決めます。目標の点数をいつまでに取る必要があるのかなどの制約もあると思いますが、あまり多く短期間で詰め込もうとしてすぐに忘れてしまいます。よって、学習に慣れるまでは1週間に50~100語くらいを目安に覚えるとよいでしょう。

② 単語の訳、品詞と例文を確認します。学生時代に単語を覚える際に、単語と訳だけを覚えていたという人も多いと思います。しかし、これは飛びぬけた記憶力があり、かつ単語試験を受ける人以外にはお勧めしません。なぜならこの方法は実用的ではないからです。

TOEICで単語を覚える理由は、会話や文書を理解するためです。単語の訳だけを覚えても、文の中での使い方が分からず、結局意味が分からないということになりかねません。

単語を覚える際には必ず品詞を見て、文の中でどのように使われているか例文で確認しましょう。これによって、英文の形を覚えられるという効果もあります。

例えばchoiceという単語を見てみましょう。日本語で話しているときでも、チョイスというカタカナ語を使う人がいる単語です。

このchoiceの訳を英辞郎で調べると、下記のような結果が出てきます。

【名】
選ぶこと、選択
選択の権利[自由]
選ばれたもの[人]
《one's ~》選択[採用]したもの[人]
〔豊富な〕選択の範囲、品ぞろえ
えりすぐりのもの、最上の部分
〔選択の際の〕注意心配り◆【参考】with choice
代案、別の取るべき道、選択肢

【形】
精選された、極上の、最高の

これだけ多くの訳が出てきますが、全て覚える必要はありません。一度くらいは全ての訳に目を通してもよいですが、大体の場合覚える必要がある訳は、1番目、多くても2番目位までです。

訳を確認する際は、必ず品詞も確認します。choiceの場合、「名」と「形」とあるので、この2つの品詞で使うというのが分かります。しかし、名詞に8つの訳が書いてあることから分かる通り、choiceは名詞として使われる場合がとても多いということです。この品詞を確認するという作業はとても大切です。

名詞としての使用が多いと分かった後には、choiceがどのように文の中で使われるか確認しましょう。例文をみると、その単語と相性の良い単語を覚えることや、英文の構造も確認できます。
choiceであれば、haveやmakeといった動詞との相性が良いことが例文から分かるでしょう。

これが分かると、例えば下記のような、よく日本人がしてしまう間違い避けることができます。

I need to choice a hotel for the trip.

choiceはご存じの通り名詞なので、need toの後には置けません。この場合、choiceではなく動詞の原形のchooseを入れます。

このように、単語の意味、品詞、そして例文を確認すると、その単語が頭に入ってきます。理想としては自分でも例文を書くことですが、余裕が出てきたら始めましょう。

これを、覚えるべき単語全てで行います。最初は時間がかかり、慣れるまで大変ですが、最初の2、3日はこの作業を繰り返してください。そして単語が頭に残るようになった4~7日は単語を見て意味と品詞を自分から言うようにしましょう。また、覚えている例文があれば、それも言ってみるようにしましょう。完璧でなくてもよいのですが、覚えた単語の使い方が間違っていないかは必ず確認しましょう。

これを1週間繰り返せば、目標の単語は大体覚えられます。どうしても覚えられない単語がある場合には書き出して覚えてもよいでしょう。

次の週には、次のセットを同じ手順で覚えるようにするのですが、覚えた単語も時間を空けて再度復習しましょう。例えば1ヵ月で400語(1週間×100語)を覚えたとしましょう。1カ月たったときに、無作為に学習した単語を見て、意味、品詞、そして余裕があれば例文も覚えているか確認しましょう。これをする事で、少し前に覚えた単語がさらにしっかりと記憶されていきます。

地道な作業ではあるものの、まずは時間をかけてしっかりと単語を覚えて行きましょう。

英語の基礎力(文法)を身に着ける学習法

次は基礎力(文法)をアップさせる学習法です。TOEICで500点を目指す人は、学校で学んだ文法は記憶の片隅にあると思います。必要なことは、この記憶を引っ張り出して情報を加え、しっかりとした知識にすることです。

中学校で学習した文法を確認して、文を作れるようにしましょう。そのためには文法書やネット上で情報を得る必要があります。
例えば関係代名詞について知りたい場合、文法書を読んだ後で、ネットで関係代名詞と検索し、補足として使うことをおすすめめします。

日ごろの勉強を行う際には、初めてTOEICを受ける人たちを対象とした英文法の本を一冊購入して、最初から最後まで繰り返し熟読しましょう。ここで高校の頃の分厚い文法書を使おうとすると苦痛に感じてしまう可能性があるので、読み易い、イラスト等も多くある本を選んでください。

読んだ知識を基に文を作理、英文の構造を覚えていきます。しっかりと英文法を理解して、英文の構造が分かるようになると、数多くのTOEICの問題に対応できるようになります。

長文読解のPart 7全てを理解するにはまだまだ多くの時間を要しますが、基礎文法が理解できれば、何となく理解できる部分はかなり増え、結果解ける問題も増えます。

単語を覚える時もそうですが、1回読んで終わりとならないよう繰り返し読むようにしましょう。

英語に慣れる方法

TOEICの点数が300~400点台の人は、英語を聞いたときに無意識に拒絶反応を起こしてしまったり、聞き流してしまう傾向があります。これは、学生のころに持ってしまった苦手意識や、英語が楽しくないと思ってしまった経験が理由として挙げられます。

重要なことは、これらの意識を取り払い、英語に慣れることです。英語が楽しいと思えるのが理想ですが、少なくとも使えたら便利だと実感できるようにするところから始めるとよいでしょう。

方法としては、趣味などの好きなことに英語で触れることが効果的です。例えばサッカー観戦が好きな人は、可能であれば英語の実況をつけてテレビ観戦してみましょう。最初は分からなくても、目の前の試合の内容について実況が何を話しているか聞こうという気持ちがあるため、しっかりと英語を聞くようになるのです。その中で分かる単語などから、どのようなことを言っているのかが分かり、それが理解できたという実感、そして自信に繋がります。サッカーでなくとも、YouTubeなどを使えば興味があるものに関する動画を探すことができます。

また、興味あることを英語で検索すると、世界中の記事、ブログ、コメントを読むことができ、英語に慣れていきます。

英語学習に対してマイナスなイメージを持っている場合、楽しいと思える要素と組み合わせると、そのマイナスなイメージを少しずつ薄くできるのです。

いかがでしたか?求められるTOEICの点数としては、600点以上が多いと思います。しかし、もし今の点数が300点や400点台の場合には、まずは500点を目標として、語彙力、英語の基礎力(文法)、そして英語に慣れるということから始めると、結果的に目標の点数取得への近道となり、将来的な英語力の土台にもなります。これらの学習を行い、ある程度地力がついてきたら、解答技術を学び実践することで、求められる点数を獲得できるようになります。一朝一夕で伸ばせるものではありませんが、努力をし続けることで、必ずそれは点数として現れます。英語学習は、いつ始めても遅いということはありません!

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宮園順光(みやぞの・よりみつ)https://www.grolen.co.jp/

株式会社グローレン 取締役。10歳より高校卒業までをベルギー(アントワープ)で過ごす。帰国後、上智大学比較文化学部を卒業後、株式会社イーオンに入社。TOEIC 990、英検1級の資格を持ち、初級〜上級ビジネス英会話レッスン等、幅広くレッスンを提供。また教務主任として各スクールのマネジメント、講師育成、教材・プログラム開発に従事。2014年株式会社グローレンに参画。TOEIC対策eラーニングのモバイックの運営をはじめ、語学プログラムおよびアセスメント開発の総責任者を務める。趣味はサッカー観戦(柏レイソル)。