GOTCHA!でもおなじみ、HUMMER こと濱崎潤之輔さんの新連載スタート!英語を勉強中で「曖昧なアドバイスではなく、確実に効果が出る勉強の仕方を教えてほしい」とお悩みの方へ、HUMMER さんがプロレス技を決めるようにビシッと効果が出る、英語の最強戦術を伝授します。今回のお悩みはライティング力についてです。
仕事で使える英語のライティング力を身に付けたい
30代前半会社員です。
仕事で、英語の文章を書く機会が増えてきました。チャットやメール、正式な社内文書など、形式はいろいろです。ライティング力を身に付けるには、どうしたらいいでしょうか。
書く、正す、覚えるの3ステップで結果を出せ!
書く、正す、覚えるの3ステップなら、1カ月で結果が出ます!
よくいますよね。TOEIC などのテストではけっこう良い点を取れるんだけど、自分でゼロから何かを書こうとすると難しいという人。もしくは、日常的に聞いたり話したりはできるようになってきたけど、文章にするには苦手という人。実は私自身もかつてはそうでした。
しかし、ある雑誌のある企画でスピーキング&ライティングのテストを受けることになり・・・。当時、TOIEC で970点となかなかの点数を取っていたにも関わらず、話すことはともかく「書くこと」はほとんど経験がありませんでした。でも、猶予は1カ月。なんとかしなきゃということで、大いに慌てました。それで、とにかく書くことに慣れようと思い、毎日英語で日記を付け始めました。
ポイント1 書籍などを参考にしながら日記を付ける
もちろんブログや紙の日記帳などでもいいのですが、なかなか真っ白なところを埋めようというのは難しいもの。そこで、お薦めしたいのが、ちょっと書き出しのヒントを与えてくれるものを利用することです。私がお薦めするのは、次の2冊です。
『英語日記ドリル』
Chat Diary 英語で3行日記』">『 Chat Diary 英語で3行日記』
ポイント2 便利なウェブツールを使って文章をチェック
どんなに日記を書き連ねていても、間違った内容ばかりでは意味がありません。そこで、便利なウェブサービスを使って、自分の書いたものをチェックするようにしました。
GINGER Page
www.getginger.jpチェックしたい文章を登録すると、Ginger が伝えたい内容を理解した上で、表現やスペルなどを 修正 してくれます。その 仕組み はなんと、AI(人工知能)。オンライン上でネイティブが使う膨大な数のフレーズを独自に解析し、その学習結果をもとにして、自動的にテキストをチェックしているというわけです。間違っているところを 指摘 してくれるだけでなく、より適切な表現などを提案してくれるなど、実践的なツールとなっています。
HiNative
hinative.comこちらは外国語で書いた文章をネイティブが添削してくれるという 仕組み です。シンプルな英語添削特化型の「Yahoo!知恵袋」といったところでしょうか。英文をアップしたり、言葉について質問したりすると、さまざまな人から添削結果が返ってきます。基本的な質問テンプレートも用意されており、音声での質問・回答もできるようになっています。
grammary
HiNative が質問できるのは、ちょっとした表現で短い文章のみ。最初に紹介した GINGER Page は米国英語に特化しているため、イギリス英語には対応していません。しかし、grammary なら、Eメール1本分くらいの分量のチェックを行ってもらえ、さらに「イギリス英語で肉の輸入に関わる仕事をしている人」のように、自分が関係する分野の英語に最適化することができます。アプリとして使えるだけでなく、Google Chrome や Mozilla Firefox に拡張機能を入れておけば、ブラウザー上で作文したものもリアルタイムで文法チェックをしてくれます。こちらも AI が稼働しており、待ち時間はほとんどありません。ここまでポイント2で紹介してきたようなツールを使うと、「人に伝わるのか?」「英語表現として正しいのか?」という不安を解消することができます。いずれも無料版でも十分に使えますが、有料版だとパワーアップ。しばらく無料版を試してみて、自分の使いやすいものを見極めるのがよいでしょう。
ポイント3 正しいメールの例文を書き写したりストックしたりする
チャットや仕事上のメール、そしてビジネス用の文書についても、定型化しやすいものが多いもの。添削された文章で、「いいな」と思ったものは、自分の定型文としてストックしていくとよいでしょう。前述の grammary もアプリの中に「よく使う表現」として登録することができます。
また、私の場合、日記を毎日続けると 同時に 、TOEIC の公式問題集のメールの例文を全文記憶する勢いで書き写すことを続けました。やっぱり正しい表現は書いていても(タイプしていても)気持ちの良いものです。会話などでもフレーズごと覚えてしまうと良いのですが、同様の効果があるようです。
以上のように、私の場合は、日記を2冊分書き(といっても『英語日記ドリル』は1日1行、『 Chat Diary 英語で3行日記』は1日3行書くだけなので、両方合わせても10行にもなりませんが)、TOEIC の公式問題集のメール例文の書き写しを1カ月集中して行ったところ、飛躍的に文章力が付いて1カ月後のテストでは約9割の点数を取ることができました。
「継続は力なり」というように、日記の方は今も継続して付けています。かなりいろいろなことが書けるようになり、スピーキング面でも良いことがたくさんあります。ぜひ、皆さんも試してみてください!
HUMMERさんの本
- 作者: 濱崎潤之輔
- 出版社/メーカー: アルク
- 発売日: 2018/11/15
- メディア: Kindle版
- 【CD付】TOEIC L&Rテスト 470点奪取の方法 (目標スコア奪取シリーズ 1)濱崎 潤之輔 「HUMMER」の愛称で知られる、TOEIC界のカリスマ講師。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。大学や企業でTOEICテスト対策研修講師を務める。これまでにTOEIC(R) L&Rテスト990点を60回以上獲得。TOEIC(R) L&Rテストのセミナーなども積極的に行っている。著書に『 マンガで攻略! はじめてのTOEIC(R)テスト 全パート対策 』(西東社)、『 中学校3年間の英語が1冊でしっかりわかる本 』(かんき出版)など多数。公式Twitterアカウントは こちら 。語り:濱崎 潤之輔 取材:伊藤真美
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