ちょっとの工夫で、あなたの話す英語はもっと好感度が上がるかも?日本テレビ系列で放送中のバラエティー番組『世界一受けたい授業』でも英語の先生を担当する、英会話講師のサマー先生ことサマーレインさんに教えていただきます。
目次
「好感度がUPする英語」とは?
コミュニケーションは、お互いが歩み寄って成り立つものです。日本語と同様、英語でも、話し方や表現の幅で相手に与える印象は大きく変わります。
「好感度がUPする英語」とは、上品過ぎるフレーズやネイティブにしか分からないイディオムやスラングではありません。
どんな年齢や職業の方でも、どんな目的で英語を勉強していても、普遍的に使える英語表現です。
本コラムでは、すぐに良い印象を与える自然なあいさつや、話しかけ方、また、相手への興味を表現するあいづちの打ち方、自分の話を流れよく相手に伝える方法など、好感度が上がる英語を紹介します。
今日のトピック「アイスブレイク」
職場で外国人のお客さまが来た際、勇気を出して英語で会話をしてみたいと思ったことや、カフェや電車内などで外国人の隣になり、話しかけてみたいと思った経験はありませんか?
英語を学習している人なら、誰でも一度は思ったことがあるのではないでしょうか。会話を始めることは、英語だけでなく、日本語でも難しいですよね。
会話は出だしが肝心です。良い会話が展開した先には、相手との更なる発展した関係が待っているものです。しかし、良い印象を残したいあまり「いい話題がなく、気まずい空気になってしまったら…」「自分が良いと思って話したことが、相手には不快な話だったら…」とあれこれ考えてしまい、さらに声をかけづらくなってしまいがちですよね。
そんな状況を避けるには、どのような話題を提供すればいいのでしょうか?
英語には break the ice(氷を砕く)という表現がありますが、これは、誰かと初めて話すときの緊張した雰囲気をほぐし、相手と打ち解けることを指します。日本語でもアイスブレイクと言いますよね。
今日のコラムでは、外国人の知り合いや同僚、海外からやってきた人などとの会話の始まりとなる「ice breaker」のフレーズや声のかけ方を紹介します。
1. What did you do over the weekend?
「週末はどんなことをしましたか?」
すごくシンプルですが、アメリカ人が一番よく使うアイスブレイクのネタは週末に関する質問です。
前回紹介した How are you doing? や How’s it going? などのあいさつの後に What did you do over the weekend?(週末はどんなことをしましたか?)や How was your weekend?(週末はどうでしたか?)と尋ねると会話が自然に展開します。また、会話の途中で何を話したらいいか分からないときにも、とても便利なトピックです。
月曜日や火曜日であれば、先週末について尋ねてみるのが一般的ですが、週の後半であれば、先週末のことではなく、What are your plans for this weekend?(今週末はどんな予定ですか?)、What are you going to do this weekend?(今週末はどんなことをする予定ですか?)といった質問で、次の週末のことを尋ねてみることをお勧めします。
週末について尋ね合うことによって、相手が日々どのようなことをして過ごしているのかを知ることができ、お互いの理解を深めることができます。
A: What did you do over the weekend?
週末はどんなことをしましたか?
B: I went to the beach with some friends.
友人たちと海に行きました。
A: That sounds fun!
それは楽しかったでしょうね!
2. How are your wife and kids?
「奥さんとお子さんたちは元気にしていますか?」
同僚や知り合いに How are you? と本人について尋ねた後、家族はどうしているのかを尋ねることもお勧めします。
How is your wife [husband] doing?(奥さん [旦那さん] は元気にしていますか?)や How is your daughter [son]?(娘さん [息子さん] は元気ですか?)、How are your mother and father?(お母さまとお父さまは元気ですか?)などと話し相手のパートナーや子ども、ご両親などについて尋ねると、相手は大切な家族のことまで覚えてもらえたことをうれしく思うでしょうし、きっと相手はあなたに対して、さらに打ち解けた気持ちを抱くことでしょう。 また、下の会話例のように、そこからそれぞれに関連した質問や話題を提供をすれば、会話はより広がります。
A: How are your wife and kids?
奥さんと子どもたちは元気にしてる?
B: They’re great! My oldest daughter is 6 years old now!
みんな元気だよ!長女は今、6歳なんだ。
A: She is six already? Is she in elementary school now?
もう6歳なんだ!今は小学生かな?
3. I like your watch!
「その時計いいね!」
アメリカでは、相手が知っている人の場合はもちろん、見ず知らずの人であっても身に着けているものを褒めることがよくあります。お店の人や、列の前に立っている人に I love your necklace!(すてきなネックレスですね!)、Nice shoes!(その靴いいね!)あるいは Cool watch!(時計、格好いい!)などと声をかけられ、そこから会話が始まることは珍しくありません。
また、Did you get new glasses? I like them!(新しい眼鏡にしました?いいね!)と同僚や友達が髪を切ってきたり、新しいものを身に着けてきたときなど、褒めるチャンスはたくさんあります。
A: I like your watch!
その時計いいですね!
B: Oh, thank you! My friend gave it to me.
ありがとう! 友達からのプレゼントなんです。
4. Great job on your presentation!
「あなたのプレゼン、素晴らしかったよ!」
自分の努力を認めてもらえたり、褒め称えてもらえたときはうれしいですよね。
学業や仕事、スポーツの成果など、何か難しいことをやり遂げた人に対して、I really liked your idea at the meeting.(ミーティングで挙げたアイデアすごく良かったです!)Great job at the marathon!(マラソン、がんばりましたね!)などと相手を称えることも良い声のかけ方だと思います。
ぜひこのようなフレーズを使って、良い雰囲気の中で会話を展開してくださいね。
A: Great job on your presentation! It was really interesting.
あなたのプレゼン、素晴らしかったね!とても面白かったです!B: You saw it? Thank you!
見てくれたの?ありがとう!
5. It’s so nice out today!
「今日は良い天気ですね!」
知り合いに限らず、道ばたやレストランなどで、近くの人と英語で話したい場合には、天気や周りの景色などの「場を共有する言葉」で声をかけると、話を始めるきっかけとして自然です。
例えば、It’s so hot [cold] today, isn't it?(今日は本当に暑い [寒い] ですよね)、What a nice cafe!(すばらしいカフェですね!)、What a beautiful view!(美しい景色ですね!)など、相手が気軽に応じられるものであれば何でも構いません。
A: It’s so nice out today!
今日は良い天気ですね!
B: Yeah, it really is!
本当にそうですね!
6. It’s crowded today!
「今日は混んでいますね!」
「場を共有する話題」はポジティブなものでなくても構いません。英語圏では、Wow, it's so crowded today! (今日はとても混んでいますね)、It’s so humid today! (今日は本当に蒸し暑いですね)、This line is so long! (大行列ですね)、The train sure is late!(電車が来るのがほんと遅いですね)のように、隣り合った人と軽い「不平」をシェアすることもよくあります。
ちょっとした不満を共感することによって、お互いのストレスが緩和されることもありますよね!
A: It’s so crowded today!
今日は混んでますね!B: Yeah... and the air conditioner isn’t on.
そうですね…それに冷房もついていないですよね。
7. How are the desserts here?
「この店のデザート、どうですか?」
日本人の方には少し変に感じるかもしれませんが、アメリカではカジュアルレストランまたはカフェなどで、Wow, that looks good!(おいしそうですね!)などのように、他のテーブルの客に声をかけられることはよくあることです。
おいしそうな飲み物や食べ物をテーブルに並べている人に、How are the cocktails?(カクテルの味はどうですか?)や How are the burgers here?(ここのバーガーはどうですか?)と彼らが食べているものの感想を聞くことも、話しかけ会話の始まりとして使えるのではないでしょうか。
もちろんこのフレーズは、ウエーターにも使うことができます。彼らはおそらく全てのメニューを褒めるでしょうが、その中での彼らそれぞれのお勧めを教えてくれるかもしれません。
A: How are the desserts here?
この店のデザート、どうですか?B: They’re really good! I recommend the cheesecake.
すごくおいしいですよ!私のおすすめはチーズケーキです。
8. Are you lost?
「道に迷ったんですか?」
海外から日本を訪れる旅行者はますます多くなっています。東京や京都などでは、困惑した表情で地図や案内板を眺めている人を、毎日のように目にします。今度、そんな旅行者の人を見かけたら、英語を使って、救いの手を差し伸べてみませんか?
困っている旅行者に声をかけるのは、人助けになるのはもちろん、英語を使う絶好の機会にもなり、お互いにとってプラスです !困っていそうな人を見かけたら、Do you need help finding something?(何かお探しですか?)や、単に Are you lost?(道に迷ったんですか?)と声をかけてみましょう。
また、電車の切符の買い方や、レストランのメニューの読み方など、何かに困っていそうな人を手助けしたいときに Do you need some help?(何かお困りですか?)というフレーズも使えます。
A: Are you lost?
道に迷ったんですか?B: Well, I’m looking for this shop...
このお店探していますが…A: Oh, it’s down this street, on the left.
この道ますぐ行ったところの左側にありますよ。
まとめ
話し相手の週末や家族について尋ねて親近感を高めたり、相手が快い気分になれるように、見た目や努力したこと、成果を褒めるのも良い会話のきっかけとなるはずです。また、見知らぬ人とでも、周囲の状況などの「場を共有する話題」で共感してみたり、困っている方には自分から積極的に救いの手を差し伸べてみましょう。
このように、会話のきっかけや、相手と打ち解ける方法はたくさんあります。勇気を出して話しかけることは、英語を使うチャンスだけではなく、それがきっかけとなって更に友情を深めることができたり、または新しい友達をつくることが可能になるのではないでしょうか。
ぜひこれらのアイスブレイクのネタを活用して、英会話を楽しんでくださいね!
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文:サマーレイン https://www.summer-sensei.com
2012年に早稲田大学を卒業。2016年、大学院研究生として東京大学に入学。現在、スタンフォード大学大学院博士課程在籍中。 2008年に来日後、学業の傍ら9年間英会話講師として活動。2016年より英語教材の執筆、監修活動を開始。YouTube、Instagramも更新中。
編集:GOTCHA!編集部 末次志帆