英会話スキルを測定できる英語スピーキングテストに、さまざまな種類があることをご存じですか? この記事では、個人受験ができて、基本的に大人を対象とした英語スピーキングテストをご紹介します。
目次
英語スピーキングテストはハードルが高い?
TOEIC Listening & Reading など、英語を「聞く」「読む」能力を測定するテストは一般的ですが、英語を「話す」テストを受けた経験がある方は、まだまだ少ないのではないでしょうか?
TOEICスコアは高いのに、英語を話すのは苦手という人が多いという調査結果も出ているので、スピーキングテストを受けること自体も、なかなかハードルが高いのかもしれませんね。
実践的な英語力を身に付けるには、「聞く」「読む」に加え、「話す」「書く」を合わせた4技能をバランスよく鍛える必要があるそうです。まずはご自身の英語習得のための目的に合ったスピーキングテストを受けて、現在の実力を確認し、英会話力のスキルアップに向けて一歩踏み出してみませんか。
ビジネス&一般的な英会話能力テスト
まずはビジネスはもちろん、学生や一般英語学習者が日常で使える英会話力を測定できる、英語スピーキングテストをご紹介します。受験料や受験方法は個人受験のものを記載しています。
TOEIC Speaking Test
時間:約20分
受験料:6804円
受験方法:試験会場で受験
TOEIC Speaking TestはTOEICテストの運営会社が提供しているスピーキングテストで、TOEIC Speaking & Writing のスピーキングテストだけを受けることができるものです。テストは、試験会場に行きパソコンを使用して受験します。
このテストでは、国際的な職場環境で、英語でコミュニケーションを取るために必要な「話す」能力を測定します。例えば、英語話者が理解しやすい言葉、イントネーションで話すことができるかどうか、仕事や日常生活で必要なやりとりをするために適切に言葉を選択し、使うことができるかどうかなどが重要になります。
テスト対策の書籍がたくさん出版されており、また、150点以上のスコアを取得すると「通訳案内士試験」の英語筆記試験が免除されるということもあって、スピーキングテストの定番として注目を集めています。
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VERSANT(ヴァーサント)
時間:約17分
受験料:5400円
受験方法:スマホアプリ、PC、電話(2018年3月31日で終了)
VERSANTは、ビジネスで使える実践的な英語力を測るテストで、スピーキングテストだけ受験することができます。ビジネス英語といっても、大学などでも採用されているテストなので、ビジネスの専門知識がなくても回答することができます。
テストは、スマホアプリやパソコンで受験することができるので、24時間365日受験が可能。しかも結果は試験終了後、5分程度で出ます。
テストでは、ネイティブスピーカーが話す自然なスピードで流れる質問に対し、即時に回答できるか、流ちょうであるか、自然であるかなど、リスニング能力とスピーキング能力の両方を測定します。
「英語を聞いてから英語で話す」という、実際の英語が使われるシーンに沿った英語コミュニケーション能力を測ることができます。
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ビジネスで使える英語力を測定・分析|Versant | » 個人受験をご希望の方へ
TSST(ティーエスエスティー)
時間:約15分
受験料:8000円(個人受験)
受験方法:電話
TSSTは電話で英語の実践コミュニケーション力を測ることができるスピーキングテストです。日本人の英語学習者に適した難易度設定をしているので、日本人の英会話力を測ることに適したテストになっています。
評価は瞬時に話し伝えることができる「英語の運用能力」について、「言語機能」「話題・場面」「構文・構成」「文法や発音の正確さ」の4つの評価基準を設け、総合的に判断します。
結果レポートには評価基準ごとのコメントとアドバイスがついているので、今後どこを伸ばしていけばいいのか把握することができ、英語のレベルアップに繋げることができます。
リスニング力が不足しているため問題に答えられなかったということがないよう、設問は日本語でも読み上げられます。また、Yes、Noや単語1つだけで回答できる設問ではなく、必然的に長くたくさんの英語を話さなければ解答できない設問になっているので、自分の言葉で自分の考えを発信できる英語力について正確に測定することができます。
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ビジネス向け英語スピーキングテスト
ビジネスで使える英会話力の測定に特化した英語スピーキングテストをご紹介します。受験料や受験方法は個人受験のものを記載しています。
BULATS(ブラッツ)
時間:約15分
受験料:6900円
受験方法:対面式
BULATSは、ビジネス英語能力を測定する能力評価テストで、スピーキングテストだけ受験することができます。日本英語検定協会が、EUを中心に普及していたBULATSをケンブリッジ大学英語検定機構と提携して、日本向けに開発したテストです。
テストではイギリス英語だけではなく、アメリカ英語などを含んだ、インターナショナルな英語を使用しています。実際のビジネスシーンを想定した、実務的な内容で構成されているので、テストを受けさせることで最適な人材の採用や配置などが可能となるため、国際的な企業から注目を集めています。
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お申し込み(個人) | BULATS | 公益財団法人 日本英語検定協会
GCAS(ジーキャス)
時間:約15分
受験料:6900円
受験方法:対面式
GCASは、英語でのビジネスコミュニケーション能力を測定する、能力評価テストで、2017年11月に開始された新しいテストです。現在は団体受験しかできませんが、2018年度に個人受験を開始するそうです。
BULATSと同じく日本英語検定協会が提供しているテストですが、内容はビジネスシーンで遭遇する状況を想定した課題が中心で、テストを受けることでスキルアップに繋がるよう、テストパートごとの細かいフィードバックを得ることができるのが特徴です。
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一般的な英会話能力テスト
日常で使える英会話力が測定できる、英語スピーキングテストをご紹介します。
E-CAT(イーキャット)
時間:約30分
受験料:4500円
受験方法:PC
E-CATは、英語学習をしている学生や社会人の一般的な英会話能力を試すことを目的としたスピーキングテストです。2016年に開始された新しいテストで、基本的に中学レベルの英語力があれば受験することができます。
テストではビジネスやアカデミックな予備知識を問われることはなく、誰にとってもなじみやすい日常的なことが問われます。また、テストで緊張することがないよう解答までに十分な準備と練習の時間が設定されていたり、フレンドリーなナビゲーターが登場し優しく語り掛けるように問題が進んだりと、緊張せずに普段の実力が発揮できる工夫がされています。
現在個人受験はE-CAT@homeという自宅で受けられるもののみになっていますが、今後、個人でもテスト会場での受験が可能になるそうです。
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まとめ
ご自身の目的にあった英語スピーキングテストは見つかりましたか? 英会話力の向上はもちろん、TOEICスコアと共にスピーキングテストのスコアを履歴書に書くことで、ご自身のキャリアアップにも繋がるかもしれませんよ。まずは気負わずに受けてみてはいかがでしょうか。
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構成・文:Natsue Tanaka