手塚治虫のマンガでできる英語学習とは?

表紙イラスト:c手塚プロダクション

「英語を学び、英語で学ぶ」アルクの学習情報誌『ENGLISH JOURNAL』。最新号の内容やイチオシポイントについて、ENGLISH JOURNAL編集部員の江頭が毎月全力でお伝えします!

「世界の手塚治虫」を英語で知ろう!

こんにちは!『ENGLISH JOURNAL』(EJ)の編集部員、江頭です。毎月EJでは、英語に関するさまざまな情報をお届けしておりますが、たまに胸によぎるは、「いろいろやり過ぎてEJの魅力が伝わっていないのでは…」という一抹の不安。そこで今月より、 心配 性の江頭が、毎月のEJイチオシポイントや、本誌に載せきれなかった英語学習のヒントなどをお伝えしてまいります!

2018年4月号のEJは日本人ならおそらく誰もが知っている、あの有名なキャラクターたちがたくさんのポップな表紙! そう、手塚治虫さんの手によってこの世に生み出された漫画たちです。 手塚さんの生誕90周年を記念し、世界中で愛される作品たちの魅力を、「英語」という切り口から再発見する特集 をお届けします。

「ボカン」「シーン」・・・おなじみの擬音、英語ではどうなる?

現在では、手塚作品のみならず、多くの漫画が英語や他の言語に翻訳され、海外でも出版されています。文学作品も翻訳はとても難しいものですが、限られたスペースで、絵に合わせて訳していく漫画の翻訳もかなりの難関。ストーリーを正しく伝えるために、さまざまな工夫が凝らされています。

その中でも注目なのが「擬音」。物が動く様子などを音で表すわけですが、言語が変わるとその表現も当然変わります。本誌にご寄稿くださった椎名ゆかりさんによると、 「擬音には、それぞれ決まった定訳があるわけではなく、訳し方は基本的に訳者に任されている」 のだそう。日本語に似ているのは、「ボカン」=「KABOMP」のように、その状況を表す音をそのまま使うタイプです。

またもう1つの方法として紹介されているのが、「『ギュッ』=『 HUG 』(ハグ)、『グーグー』=『 SNORE 』(イビキ)のように、すでに存在する単語でその擬音の示す状態を表そうとする」というもの。なんと、 動詞が音になってしまう んですね。さまざまな漫画の擬音を見比べてみても、面白いかもしれません。

漫画でできる英語学習

擬音の訳し方がわかるだけでなく、「とにかく楽しく英語を学びたい」なら、実は「漫画の読み比べ」はオススメな学習法です。 口語的な表現や、キャラクターごとの色を強く出した語彙の選択 など、状況をしっかり意識しながら、いろいろな英語表現を学ぶことができます。有名な漫画の定番フレーズ、英語ではなんて言うの?といったことを調べてみてはいかがでしょう?

このほか、特集でもご紹介していますが、仏教などの「文化的概念」の訳し方、キャラクターに特徴的な喋り方(キャラ語)など、面白く学べるポイントはたくさんありますよ!

「好きなもの」のことを話そう

さらに今回、2人のポップカルチャー専門家の対談も掲載しています。1人目はご著書に『日本のことは、マンガとゲームで学びました。』(小学館)があるほどの漫画好き、ベンジャミン・ボアズさん。もう1人は、アメリカ版の『ドラえもん』翻訳も担当したというマット・アルトさん。お2人の手塚作品への深い愛を語ってくださいました。

自分の好きなものや人について、どんなところが好きなのか、どんな人だと思っているのか、などを表す英語、色々知っておきたいものですよね。

That spoke a lot to me when I was first reading it as a young college student.(手塚作品を)初めて読んだのは、まだ若い大学生のときだったんだけど、すごく考えさせられた。
作品の深い意味に触れたとき、日本語では頻繁に 「考えさせられる」と言いますが、それにあたる英語は speak to ~(~に語りかけてくる) などがあるんですね。
It really opened my eyes to the idea that there were different philosophies about life out there.世の中には、自分が知っているものとはまったく違う人生観が存在するということに、気付かせてくれたんだ。
open one’s eyes to ~(~に目を向ける、~に気付く)はとてもよく使う表現 です。何か新しい考え方に出合ったとき、ぜひ使ってみてください。

ちなみに 、「目」を使った表現は他にもたくさんあります。

In his early working days, Mr. Tezuka, probably unlike a lot of other Japanese people at the time , took a keen eye at the outside world.初期の手塚さんは、おそらく当時のほかの日本人とは違って、外国に対する鋭い目を持っていた。
日本語でも、「目のつけどころがいいね」といった褒め方をよくしますよね。 ちなみに 、「 take a keen eye at the outside world」は、対談の中でこんな風に言い換えられてもいます。
He was very outward-looking.彼はとても、外に目を向けるタイプの人だった。
いろんな場面で、使ってみてくださいね!
ベンジャミン・ボアズさんの著書はこちら 
日本のことは、マンガとゲームで学びました。
 

多彩な翻訳家、フレデリック・L・ショットのインタビューも掲載

EJには毎月、2本のインタビューが掲載されていますが、今月のInterview 2には フレデリック・L・ショット氏が登場。日本の漫画をアメリカに広めた第一人者 と呼ばれ、その長年の日米文化交流への貢献実績から、2017年には国際交流基金賞を受賞されました。ショット氏は生前の手塚治虫さんとも親交が深く、絶大な信頼を得ていた翻訳者でもあります。

そんな彼が、手塚さんについて、語る内容もとても興味深いものです。

… he could talk with everyone ? with some, maybe some old person who’s workingin a store , or some professor, or someone digging ditches, uh, on the road. He had the ability to talk with them. And that’s a very valuable skill. And a very rare skill.

……(彼は)誰とでも会話ができました─店で働くお年寄りとでも、どこかの教授とでも、道で排水溝を掘っているような人とでも。そうした人々と、会話ができた。そしてそれは、とても価値のあるスキルなのです。とても類いまれなスキルでもあります。

ぜひご本人の声で、聞いてみてくださいね。
フレデリック・L・ショットさんの著書はこちら
Manga! Manga!: The World of Japanese Comics
 

豪華付録、2冊つきでお届け!

なんとEJ4月号、2冊の小さな別冊付録もついています! 1冊は、あの アストロボーイ(鉄腕アトム)を英語版 でお届け! アトムの誕生秘話をぜひ、英語で読んでみてください。 ちなみに このアトム英語版は紙版EJだけの特別付録です。

そして毎春恒例のもう1冊が、 「ネイティブが好んで使う頻出重要英単語361」 。過去のEJに掲載された重要単語のうち、特に覚えておきたいものをピックアップしてお届けします。例文、音声付きなので、音読やディクテーションにも活用してください。

「英語で日本がわかる」新連載も開始しました

4月ということで、新連載も始まっております。まず注目は「Remarkable Japan! 日本人が知らない意外なニホン」です。

この連載は、訪日外国人向けの情報誌  Tokyo Weekender さんとのコラボでお届けします。普段この雑誌で扱っているのは、外国人記者が、日本を訪れる外国人のために英語で書いたさまざまな日本情報。日本人から見ると「そんなところが面白いの?」「こんなこと、知らなかった!」なんていう話も意外とあるものです。4月のテーマは「花見」。あんなルールやこんなルール、知っていましたか? ということで、ユーモラスにご紹介しています。

この他にも、盛りだくさんな内容でお届けするEJ4月号。インタビュー1には2018年 グラミー賞を最多6部門で受賞したブルーノ・マーズが登場 。大ヒットしたアルバム『24K Magic』について、軽快な英語で語ります。大好評のキムタツ先生の連載も、今月からは「キムタツ式日常表現クイックレスポンス!」へとリニューアル。 すぐに 使いたくなる身の回りの英語をご紹介しています。ぜひぜひチェックしてみてくださいね!

ENGLISH JOURNAL 2018年4月号

特集はこの春、「新しい自分」を手に入れる 学習×コミュニケーション大作戦【実演動画付き】 。「学ぶ」だけでなく「実際に英語を使う」ために大切な、コミュニケーションの秘訣を伝授します。 特別企画にブルーノ・マーズ、手塚治虫、2冊の別冊と盛りだくさんの4月号です。 

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構成・文:江頭 茉里
ENGLISH JOURNAL編集部員。夢は自分が編集した本ばっかりの本棚を作ること。 熱しやすく、冷めにくい。好きなもの・趣味が多すぎるのが悩み。

編集:Natsue Tanaka(GOTCHA!編集部)

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