
YouTuberのイングリッシュおさるが、数ある英単語帳の中から独自の視点でおすすめを紹介する連載。第6回は、IELTS対策やイギリス英語を学ぶのに便利な『実践IELTS英単語3500』を紹介します。
学習者の中には「本気で英語力を磨いたのはいいけど、次の目標を見失っている」という人もいるのではないでしょうか?
TOEICで900点以上、英検で1級などのレベルに達するのは本当にすごいこと。でも、せっかくの学習をここでやめてしまってはもったいないです!
そこで次の目標の候補としておすすめなのが、IELTSという国際的な英語の試験。今回はIELTS対策でおすすめの『実践IELTS英単語3500』について紹介します。実は本書で学べるのは単にアメリカで通じる英語だけではないんです。
留学を視野に入れている人にも関わる試験なので、ある程度の英語力まで届いたらぜひ次の目標にしてほしいです。
TOEICや英検用の単語じゃ物足りない!という英語ジャンキーな人はぜひ最後までご覧ください!
『実践IELTS英単語3500』はどんな単語帳?
2013年に初版が発行されてから、ロングセラーとなっている単語帳です。中身自体は、単語の意味や例文、発音などが載っているごくシンプルなもの。しかし単なる単語帳ではなく、IELTSに特化しているのが大きな特徴なんです。
IELTS専門として出版された単語帳は本書が日本初なのではないでしょうか。
出版元は、英語関連の書籍でお馴染みの旺文社。英検対策の「出る順パス単」シリーズや、大学入試対策の「ターゲット」シリーズなど、旺文社の単語帳にお世話になってきた方も多いかもしれませんね。

そもそもIELTSってどんな試験?
IELTSは、英語圏への留学や移住を視野に入れた人向けの試験です。アメリカのみならず、オーストラリアやイギリスなど、英語を使う各国で活躍できるスキルがスキルが測れます。
英検やTOEICと比べると、日本人の中では知名度がやや低いですよね。しかし、日本でも大学入試で活用されていたり、アメリカで留学生を1,000人以上受け入れる4年生大学のほぼ全てが英語力のチェックに用いたりと、今やIELTSはグローバルスタンダードな試験となっています。
実は世界で使われる英語は1つじゃない
日本語でも青森弁と博多弁とでは全く違う言葉に聞こえますよね。実は英語も同じで、地域によって特徴が変わるんです。
「英語」というと、学校の教科書やアメリカのニュースで使われる標準的なものをイメージしがち。
しかし、例えばイギリス英語とアメリカ英語では一部の単語で発音やスペルが違います。カナダ英語に関しては「発音はアメリカルーツ」「スペルはイギリスルーツ」なんてことまであるんです!
その中でも、本書はイギリス英語をベースにした単語帳です。スペルと発音記号は、イギリス式で一般的なものが掲載されています。
理由は、IELTSではカナダ英語やニュージーランド英語なども出題されるものの、イギリス英語が最もよく使われているから。リーディング問題のスペルなどは、イギリス英語で出題されることが多いです。
掲載単語の例①「specialise」
『実践IELTS英単語3500』で取り上げている単語の例をチェックしていきますね。まずは、重要語のレベル2として載っている「specialise」を例にしてみましょう。
本書ではイギリス英語をベースに「-se」とされていますが、アメリカ英語では「specialize」と書かれます。
どちらも同じ「専攻する」の意味ですが、IELTSを意識するとイギリス式のスペルもつかんでおきたいところです。
他にも、イギリス英語とアメリカ英語では
- 「-re(英)」と「-er(米)」
- 「-our(英)」と「-or(米)」
スペルにこのような違いがあります。
掲載単語の例②「reckon」
重要語のレベル2に載っている単語です。「思う」「推測する」を表すのに、イギリスでは「I reckon」がよく使われます。ただ、この表現はイギリス英語ならではで、アメリカではほとんど使われません。みんながよく知っているアメリカ英語に置き換えると「I think」となります。
「reckon」の補足として「think」も一緒に紹介されているので、本書は類義語のインプットでもバッチリ使えます。
なお、イギリス英語はアメリカ英語と比べて「r」を強調した発音にはなりません。「e」を強く意識したアクセントが一般的です。発音記号や特典の音源を通して、このようなアクセントの違いも学べます。
具体的な使い方
IELTSの公式問題集を始める前に『実践IELTS英単語3500』で単語をインプットしましょう。本書を何周もすれば、基本語から重要語までだんだんとレベルを上げながら網羅できます。
インプットで特に意識したいのは同義語・類語です。「発音やスペルは全く別物だけど、同じ意味を表す単語」を頭に入れるようにしていきます。IELTSのリーディングでもライティングでも頻出の、、言い換えに関する問題(パラフレーズ)に対応するためです。
ここでライティングの例題を見てみましょう。
<問題文の一部>
The chart below shows the number of men and women in further education in Britain in three periods and whether they were studying full-time or part-time.(解答文の一部)
This is a bar chart of the number of men and women in further education in Britain in three periods.
どちらも、ざっくり言うと「イギリスで高等教育を受けた男女の数に関するグラフ」であることを書いています。
同義語や類語をうまく使って、問題文そのままの表現にならないようにしつつ、試験で添付される図表から、読み取れることを自分なりに言語化しているんです。
このように『実践IELTS英単語3500』で紹介される同義語も押さえ、意味が変わらない程度に文章を書き換えるスキルを高めましょう。
IELTSではイギリス式の独特な単語も出題されますが、TOEICで平均点以上を取れる文法力があれば中程度は得点できます。
英語のさらなる目標を探している人、アメリカ以外への留学を見据えて行動している人などは、ぜひ本書を手に取ってIELTSにもチャレンジしてみてください!
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