TOEIC指導の専門家・ヒロ前田さんが、学習者の悩みに答える連載「TOEIC学習お悩み相談室」。今回は、「仕事が忙しい中で、できるだけ楽にTOEICスコアを上げる方法はないか」という相談を取り上げます。限られた時間の中でスコアアップを目指すには、何から考えればよいのでしょうか。
目次
今回の相談
毎日仕事が忙しく、英語の勉強がなかなか進みません。できれば楽に、効率よくTOEICスコアを上げたいのですが、よい方法はありますか。
――会社員(TOEICスコア430点、20代・男性)
まず確認したいこと
効率のよい学習法を探す前に確認したいこと
「できれば楽に、効率よくTOEICスコアを上げたい」。そう考える気持ちは分かります。仕事が忙しく、まとまった学習時間を取りにくい状況であれば、できるだけ負担の少ない方法を探したくなるのは自然なことでしょう。
ただし、「楽に」と「努力しなくてよい」は別の話です。
もし、何の努力もせずに楽々スコアを上げる方法があるなら、とっくに広まっていて、誰も英語学習で苦労していないはずです。
書店には、英語学習者の目を引く言葉が並んでいます。
- 1日たったの5分
- 誰にでもできる
- 簡単ラクラク
- ウソのように
- 300点アップ
- 超効率的
こうした言葉を見ると、「英語はあまり努力しなくても伸ばせるのかもしれない」と感じることがあるかもしれません。
もちろん、効率のよい学習法を探すこと自体は悪いことではありません。ただ、英語力やTOEICのスコアを上げるには、やはりそれ相応の取り組みが必要です。
英語力やTOEICのスコアを上げたければ、それ相応の努力が必要です。
大切なのは、方法を実行し続けること
学習法を知ることは大切です。しかし、それ以上に大切なのは、学んだ方法を実行し、継続することです。
「手軽に勉強できる方法」を探しているうちに、気付けば勉強そのものよりも、勉強法を調べる時間の方が長くなってしまうことがあります。
いわゆる「ノウハウコレクター」のような状態です。勉強の方法を勉強し続けているだけでは、スコアはなかなか上がりません。
結果を出すには、学んだことを実行し、継続するしかありません。まずは、そのことを忘れないようにしたいところです。
学習時間の見つけ方
まずは場所と時間を考える
会社員として生活していると、忙しい時期があります。勉強したい気持ちはあるのに、そのための時間をなかなか捻出できない。そういうときに「手軽な学習方法」を知りたくなるものです。
ただ、最初に考えたいのは、「学習法」そのものではありません。まずは、どこで、どれだけの時間を英語学習に投入できるかです。
朝、何時に起きますか。そして、起きてから会社に着くまでの間に、どれだけの学習時間を取れそうですか。短くても大丈夫です。15分であれ30分であれ、できることは必ずあります。
昼休みはどうでしょうか。60分のうち15分程度を勉強にあてることはできないでしょうか。夜、家に帰る前に、近所のカフェに寄ることはできませんか。
このように、場所と時間を考え始めると、普段、必ずしも時間を有効活用できていないことに気付くはずです。
「駅までの10分を使えるかもしれない」「会社の近くに居心地のいいカフェがあるけれど、いつもスマホを見ているだけだった」といったように、学習に使える時間が見つかることがあります。
平日を振り返ったら、次は週末です。土日に何をやっているでしょうか。土日は平日に比べると長い時間を取りやすいはずです。
もちろん、全ての空き時間を勉強にあてる必要はありません。思いがけない用事が土日に発生することもあります。まずは大まかに、どこで、どれくらい学習できそうかを考えれば十分です。
反復しやすい学習に取り組む
勉強に使える場所と時間が見えてきたら、次に方法を考えます。
重要なのは、持ち歩きやすいツールを使うことです。例えば、新書サイズの本や、いつも持ち歩いているスマホで使えるアプリなどです。使いたいときにすぐ使えることが大切です。
最近では、問題集の電子書籍版やアプリなども多く販売されています。そうしたツールを使うのも一つの方法です。
細切れの時間を利用して学習する場合は、反復しやすいコンテンツが適しています。
例えば、1問1答形式の文法問題集や、TOEICのリスニングセクションの問題であれば、1問あたり1分程度で取り組めるので向いているでしょう。
人は学んだことをすぐに忘れてしまいます。ですから、文法問題集を最初から最後まで取り組んだとしても、そこで終わってしまうと十分ではありません。もう1回、全ての問題に取り組むとよいでしょう。
最初のゴールは、「解けない問題を解けるようにする」ことです。次のゴールは、解ける問題を速く解けるようにすることです。
大きい成果を出した人は、例外なく反復学習をしているものです。自分に合う学習スタイルを確立できれば、限られた時間の中でも学習を続けやすくなるでしょう。
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