世にTOEIC本は数々あれど、本当に「使える」本にはなかなか出合えないもの。初級者から上級者まで、目標スコア突破に役立つ本をご紹介します!
こんなときこそ使いたいTOEIC模試本
こんにちは!ライターの尾野です。
突然ですが、2020年はTOEIC L&R テスト(以下TOEIC)を受験できましたか?
私は残念ながら未受験です。TOEICがこれまで通り実施されたのは1月のみ。3月から6月にかけてはテストが中止。9月は定員制で、10月以降は抽選となっています(2020年9月末時点)。年に10回も実施され、「その気になればいつでも受けられる」と思っていたTOEICがこんなことになるとは、本当にびっくり。
こうなると、学習スケジュールを立てたり、モチベーションを維持したりするのもなかなか難しくなってしまいますが、そんなときこそコツコツと、それもできれば楽しく英語学習を続けたいものです。
今回ご紹介するのは、今だからこそ使いたいこの本、『TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+』。著者はTOEIC学習界の開祖(?)とも言えるヒロ前田さんです。この本、タイトル通り「TOEICの模試の本」なのですが、「英語学習を楽しく続けられる工夫」がいっぱい詰まっています。
模試本なのに登場人物がいる
この本が通常の模試本と最も違うのは、なんと物語形式になっているところ 。
舞台は、とあるTOEIC対策スクール。さまざまな事情でこのスクールに通うことなった4人の生徒と、「ヒロ」という聞いたことがあるような名前の名物講師が登場します。
ヒロはこのスクールの運営者でもあり、あるセミナーでこの本『TOEIC(R) L&Rテスト 究極の模試600問+』を指定教材にしたという設定。この入れ子構造、まるでミヒャエル・エンデの『はてしない物語』みたいですね。
生徒たちのキャラクターも細かく設定されていて、「就職活動のために600点越えしたい女子大学生」「昇給のためにTOEIC470点必要になった40代男性」など、やたらとリアルです。私としては「仕事と家庭の両立で自由時間がほぼ皆無の40代女性」もいるとリアリティが増すのではと思いますが、そうすると「何しても体重が減らない」「子どもが勉強しない」などなど、TOEICと関係ない愚痴が延々と続きそうなので、このままでいいかもしれません。
ともあれ、単なる模試問題が収録されている本とは違い、 頼りになる講師やそれぞれ課題を抱えたクラスメートと共に学習できる のが本書の大きな特長。みんなで、200問×3回の模試に取り組み、その後、ヒロ講師と生徒たちの会話を通して復習するという形式です。
息抜きできるコーナーもあり、「日本では過去問を買えないの?」「試験当日は何をするのがいいですか」などの疑問にヒロ講師が答えてくれます。いずれもちょっとしたことですが、TOEICを受験する人なら気になることばかり。生徒たちやヒロ講師とともに、楽しく得点力を伸ばすことができそうです。
自動採点サイトを使えば丸付け不要!
ご存じの通り、TOEICの設問数は200問。模試も当然200問です。だから仕方がないのですが、たまの休日に200問の模試に挑戦した後、自分で200問を採点するのは結構くたびれますよね。その上、換算点を出したり、項目別の正答率を出したりとなると、面倒くさくてあまりちゃんとやっていないという人も多いのではないでしょうか?
その点、 本書ならネットの自動採点を利用できます !方法はとても簡単で、アルクの「テスト採点センター」というページにアクセスして、該当する模試をクリックするだけ。 IDやパスワードの登録も不要なので、思い立ったらすぐ利用できます 。
もちろん TOEICの換算点も算出されますし、どんな問題に弱いのかという弱点診断もしてくれるので、今後の学習に大きく役立つ はず。利用しない手はありません。
問題を解きながら直接「テスト採点センター」に入力することもできますが、よりリアルにTOEICを体験したい人は、本書についているマークシートを使って解答してから、「テスト採点センター」に入力し直してもよさそう。それでも自分で採点するのに比べたら、ほとんど手間はかかりません。
いや~、世の中どんどん便利になりますね。これは断然、利用した方がいいです!
計600問全てに動画解説あり!
さらに特筆すべきは、 600問全てに動画解説がついている こと!著者のヒロ前田さんがセミナー形式で解説してくれるのです。これもすごいですよね。
模試一式200問を解き終わった後、また間違えたところの解説を読むのはなかなか大変。その点、動画ならスマホでも視聴できるので、ソファに寝転んだ状態でも勉強できます(もちろん、きちんと机に向かった状態でもいいのですが)。
また、中には「正解できたけど実は自信がなかった」という問題もありますよね。そんな問題は、通勤・通学などのスキマ時間に動画解説をチェックしてもよいかもしれません。また、図書館やカフェで勉強するときも、大きな問題集を持ち歩かずに済むので便利ですね。
もちろん、本書にもしっかり解説が掲載されていますので、読んで理解したいという人も安心。 本でも動画でも、自分のニーズに合った学習法を選べます 。
このように、模試としての精度だけでなく、「勉強しやすくする工夫」もすごいのが本書の特長。「究極」を名乗るゆえんは、こういうところかもしれません。とにかく自由時間が少ない社会人にとってはありがたい限りです。
「3回チャレンジ法プラス」で学習効果アップ
もう一つ、本書で注目したいのが模試を使った学習法です。
多くの模試本は、「模試を解き、答え合わせをして、解説を読んでおしまい」ではないでしょうか?もちろんこれが普通ですし、「同じ模試本を繰り返し解くことでスコアアップできた」という方もいると思います。
本書が提唱する学習法は「3回チャレンジ法プラス」。単に「1セットの模試を3回解きましょう」というものではありません。ざっくり説明するとこんな感じです。
■1回目
・2時間の制限時間を守って挑戦
・解説を読まずに採点して換算点を出し、この時点での実力を把握する
■2回目
・制限時間は気にせず、全問正解を目指す
・音声問題は何回でも聞き直してOK
・正解した問題も含め、すべての問題の解説を読んで復習する
・不正解の選択肢が「不正解である理由」を説明できるレベルまで理解する
■3回目
・2回目の復習が済んで数日後(記憶が薄れてくる頃)に挑戦するのがおすすめ
・2時間の制限時間を守って挑戦
・間違えた問題や勘で答えた問題は、解説を読まずに再挑戦
・それでも回答できない場合は、解説や日本語訳を参照して復習
物語に出てくるヒロ講師によれば、「 広く浅く勉強するより、こうやって狭く深く学習した方が英語がしっかり身に付いて、大きい成果につながるよ 」とのこと。確かに、「問題は解いたが、解きっぱなし」というより、「少なくともこのセットなら、わからない単語や文法は一つもない」という状態にした方が、実力が付きそうです。
また、「受験までに3週間以上ある場合は、少なくとも模試1セット分はこの方法で取り組んでください」とのこと。 学習できるのが土日しかないという場合も、3週間以上あればなんとか3回挑戦できます 。
「結構勉強してから受験しているのに、いまいち結果が出ない」という方は、次回のテストまでにこの方法を実行してみては?
そして、「本番前には未経験の問題で腕試しをしたい!」という方もご安心を。『究極の模試600問』というタイトルですが、実はもう1セット模試があるのです! 3セット×3回チャレンジをやりぬいた後、最後の1セットで腕試しをすれば、まさに万全の状態で本番を迎えられます 。
少ない期間で効率的に学習したい人も、とにかくじっくり時間を掛けたい人も、どちらにも役に立ちますね。
スマホアプリを使って、さらに学習を続けやすく!
本書には英語音声を収録したCDは付いていませんが、音声は2020年4月にリリースされた booco という英語学習アプリで聞けます。
電子書籍リーダーと音声プレーヤーが一つになったようなアプリで、これ一つで、丸っと本1冊分の学習ができます。電子書籍の部分は有料ですが(一部を無料で試し読み可能)、 音声はまるごと1冊分を無料で提供 !大変な太っ腹です。大丈夫でしょうか。
この本の紙版をすでに購入した人なら、問題は誌面を見ながら、音声はboocoを使ってスマホで聞けば便利。いちいちプレーヤーを操作する手間もかかりません。
さらに、boocoにはクイズ機能があり、本書に出てきた問題を手軽に復習することができます。Part 1だとこんな感じなので・・・。
もう、完全にスマホだけで学習できますね!
次回の受験に備えて本書でじっくり実力養成!
今年はあらゆる方面に新型コロナウイルスの影響が及びましたね。TOEICもこの調子だと「せっかく勉強してもムダになってしまうのでは」という気になってしまいますが、「ピンチはチャンス」とも言います。見方を変えれば、テストの予定に惑わされることなく、じっくり実力を養成できる期間だとも言えるのです。
そんなとき、 本書なら、セミナーに参加しているような手応えのある楽しい学習ができそう! さらに、この価格でこのボリューム、この使いやすさならかなりお得です。「3回チャレンジ法プラス」で本書を使い倒せば、セミナー数回分の効果がありそう。
目標スコアを軽々と突破する日を目指して、4人の生徒とヒロ講師とともに学習を始めてみませんか?
英語の勉強をもっと便利にする、英語学習アプリ「booco(ブーコ)」
英語の参考書や問題集をアプリ内で購入し、楽しくかつ徹底的に勉強できる英語学習アプリです。本のまま「読む」モード、音だけ流す「聞く」モード、力試しや復習テストができる「クイズ」モードを搭載。「聞く」モードの音声コンテンツは基本的に全て無料!「読む」や「クイズ」も一部無料で利用できます。まずは気軽に始めてみませんか?
※搭載モードは書籍により一部異なります
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