「懸垂(けんすい)」って英語で言える?【キムタツ式クイックレスポンス:スポーツ編】

キムタツ先生考案の日本語→英語を高速変換するトレーニングで、「言いたいことを英語で言える自分」を目指す連載「クイックレスポンス」。今回はスポーツ編です。「懸垂(けんすい)」は英語でなんて言うのでしょうか?その他、「綱引き」や「腹筋」を英語で言えますか?

スポーツ編

今回のテーマはスポーツに関する表現です。下の指示に従って、Let’s get started!

「クイックレスポンス」トレーニングの手順

  1. それぞれの表現を確認します。わからない単語や文法があれば、印を付けておきましょう。
  2. 音声を聞き、表現の意味や発音を確認します。その後、自分で英文を読み上げ、自信のない箇所は音声を聞き直して再確認しましょう。
  3. 音声の英語に合わせて10回ほどシャドーイングしましょう。ネイティブスピーカーと同じように発音することが目標です。
  4. 何度も声に出して読み上げ、英語と日本語をセットにして、しっかりと表現を覚えます。
  5. 日本語だけを見て、即座に英語の表現が言えるようになるまで頭にたたき込みます。何度も何度も反復して練習しましょう。
  6. 音声を流し、日本語が聞こえたら、英語の音声が聞こえてくる前に、自分で英語表現を口に出してみましょう。

これができるまで、挫折禁止!

Japanese

  1. 観客席には閑古鳥が鳴いていた。
  2. その選手は観客から大きな拍手を受けた。
  3. その選手の引退が記者会見で発表された。
  4. 肘の故障のため、そのピッチャーは二軍落ちした。
  5. けがしないように準備運動をしなさい。
  6. 今度の運動会で綱引きをするのが楽しみだ。
  7. 問題があったにもかかわらず、相撲の次の場所のチケットは完売だ。
  8. 東京FCがレッズに2-1で勝った。
  9. 毎日スクワットと腹筋を100回している。
  10. 懸垂は何回できるの?

English

  1. There was hardly anybody in the bleachers.
  2. The player got a big hand from the spectators.
  3. The player’s retirement was revealed at a press conference.
  4. The pitcher was farmed out due to an elbow injury.
  5. Warm up by stretching to prevent injuries.
  6. I’m looking forward to the tug-of-war in the coming athletic meet.
  7. In spite of the sport’s problems, advance tickets for the next sumo tournament are sold out.
  8. Tokyo F.C. beat the Reds 2 to 1.
  9. I do 100 squats and 100 sit-ups a day.
  10. How many chin-ups can you do?

海外のスポーツ中継を理解するには

スポーツが好きな人はたくさんいるようで、サッカーのワールドカップやオリンピックなど、世界的な大会となると街のスポーツパブがにぎわったり、夜中までテレビ中継を見ては、朝眠そうにしている人が増えたりします。スポーツをする機会が少ない人で、そういった観戦には心が躍るということも多いのではないでしょうか。

かく言う僕もそんな一人です。サッカーのルールには詳しくありませんし、J リーグの試合がいつ行われているのかも気に留めないのですが、ワールドカップのときだけは盛り上がっています。また、子どもの頃には剣道をやっていましたし、現在は灘校で野球部とテニス部の顧問をしていますので、何かとスポーツには縁があります。

それに、月に一度のゴルフも楽しみにしています。残念ながら、birdie やeagle という単語にはあまり縁がなく、いちばん使うのがbogey という言葉かもしれませんが(笑)。

さて、海外のスポーツ中継をテレビなどで見ていて、「実況や解説の英語が聞き取れたら面白いだろうな」と思ったことはありませんか? 僕はいつもそう思っています。そういうとき、「リスニング力がないから聞き取れないのだ」とへこんでいる人が大半の気がします。でも、そうとは限らないのです。

そもそも、スポーツ中継で使われている表現を知らないから、という理由で聞き取れていなかったり、聞き取れても意味がつかめなかったりというケースが多くあると思うのです。日本語であっても、興味のないスポーツの用語は聞き間違いが多かったり、理解できないことがあるでしょう。もしかしたら、先ほどのbirdie やbogey もピンとこない人がいるかもしれません。

ですから、まずは自分の好きなスポーツにまつわる用語や言い回しを勉強してみましょう。例えば、大リーグ中継でアナウンサーが、“He blasted the ball over the right-field wall!” と叫んでいるならば、「ライトスタンドへのホームラン!」と伝えていることになります。“Oh, four-pitch walk.” だと、「あぁ、ストレートのフォアボールです」という意味です。

まずはこういった表現を覚え、テレビ観戦の際に、いつも言っているように、アナウンサーが日本語で「デッドボール!」と言ったときに、「hit by a pitch か、しっかり投げろよ」などと、英語を思い出しては何度も使って、脳に刷り込んでいくようにしましょ
う。そういうことを、いかに習慣化させられるかが重要ですね。今回は野球用語ばかりになりましたが、それぞれの好きなスポーツでどんな表現が使われるのかを調べて、積極的に使ってみるといいでしょう。

これもついでに覚えてしまおう!

  • breaking ball(変化球)
  • balance beam(平均台)
  • masked wrestler(覆面レスラー)
  • retired number(永久欠番)
  • work out(トレーニングする)
  • trailed by two(2点差で負けている)
  • run at full speed(全速力で走る)
  • shoot some hoops(バスケットボールをする)
  • Drinking protein shake will enhance the effect of your training.(プロテインを飲むと、トレーニング効果が高まるだろう)
  • After some bogeys, she birdied the last hole.(幾つかのボギーの後、彼女は最終ホールでバーディーを取った)
木村達哉(きむらたつや)
木村達哉(きむらたつや)

1964 年生まれ。関西学院大学文学部英文科卒業。西大和学園中学校・高等学校で10年間、灘中学校・高等学校で23年間教えた後、2021年4月より本格的に作家としての道を歩む。また、全国の中学校・高等学校での講演や英語の先生向け勉強会の開催など、教育活動に精力的に取り組んでいる。著書に『新ユメタン』『東大英語』シリーズ(いずれもアルク)ほか、多数。
ウェブサイト https://www.kimu-tatsu.com/

Narration:Josh Keller、戸田ダリオ

●本記事は『ENGLISH JOURNAL』2018年8月号に掲載された記事を再編集したものです。
●更新:2024年3月1日

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