
ちょっと気になる英単語を毎回ピックアップしてお届けします。今回取り上げるのは「girl dinner」。SNSでは定番のこのフレーズ、日本語にはなかなか訳しにくいけれど、実はとても“わかる”一語なんです。
「適当ごはん」なのに心は満たされる
SNSで「#girldinner」の投稿を見かけたことはありませんか?
クラッカーとチーズ、オリーブ、チキンナゲット、お菓子・・・そんなバラバラな食材を並べただけの“適当な食事”に、このタグがついているのをよく見ます。
girl dinner
もともとはTikTokのユーザーが「今夜の私のごはん」として、自分の好きなものだけを少量ずつ集めたお皿を紹介したことから始まりました。すると、「わかる〜!」「私もそれよくやる」と共感が広がり、トレンドに。2023〜2025年にかけて海外メディアにも取り上げられるようになりました。
「girl dinner」は2023年、Cambridge Dictionaryのブログで“新語”として紹介されました。
a simple meal a woman makes for herself, usually consisting of small amounts of different foods, none of which need preparation or cooking
女性が自分のために用意する簡単な食事で、下ごしらえや調理の必要がない少量の食べ物を組み合わせたもの。
出典:New words – 2 October 2023, Cambridge Dictionary blog
意味は「ちゃんとしてないけど、これでいい」
「girl dinner」は、“ちゃんとした食事”ではないけれど、自分の好きなものを好きなように食べる、ゆるい満足感を表す言葉です。
たとえば、SNSではこんなふうに:
This plate of crackers, cheese and olives is my girl dinner.
(クラッカーとチーズとオリーブで私のgirl dinner完成)Don’t judge my girl dinner — it’s exactly what I needed today.
(私のgirl dinnerを笑わないで、今日はこれがちょうどいいの)
“映え”でも“栄養”でもなく、「気楽さ」「ちょっとした自己肯定」を表す言葉として使われています。
一部では「girl」という言葉が性別ステレオタイプにつながるのでは?という声もあります。しかし、実際には男性を含め、多くの人が共感を込めて使っており、「今日はこれでいいや」と自分を甘やかす気持ちを表す表現として広く定着しています。
日本語に訳すとしたら?
直訳すると「女の子の夕食」ですが、実際は「適当ごはん」「自分勝手めし」「ひとりごはん(こだわりなし)」といったニュアンスが近いでしょう。
性別に関係なく、「今日はこれでいいや」と自分を甘やかすごはんスタイル――
そんな気分を代弁してくれる、現代らしい一語です。
SNSの投稿で「それ、まさにgirl dinnerじゃん!」と思ったら、ぜひ使ってみてください。
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