なぜ、英語で言いたいことがパッと言えないのでしょうか? その大きな原因の一つは、日本語に合わせようとするから。日本語をそのまま英語にしようとする、つまり「直訳」しようとすると、うまくいかないことが多いのです。では、どうすればいいのでしょう?
日本語から訳そうとすると、どうしても難しく考えてしまいます。そして、難しく考えると、より不自然な英語になってしまうのがオチです。
たとえば
彼女から電話があった。
は
She called.
と言います。
SVOで考えると(この場合Oは不要ですが)とっても簡単にできますし、日本語を直訳した「There was a call from her.」よりもずっと自然です。
お電話があったことを伝えます。
は
I’ll tell him you called.
と言います。I’ll tell him that you called. のthatが省略された形ですが、そんなに難しく考えず、I’ll tell him にyou calledを足せばいいとだけ考えてください。ネイティブも「ここはthat 省略だな」なんて、いちいち考えていませんよ。
単語もシンプルに考える
構文だけじゃなくて、単語もそうです。
たとえば
彼がネックレスをプレゼントしてくれた。
と言いたくて「He presented me with a necklace.」と考える人は多いです。でも、
He gave me a necklace.
のほうがずっと自然です。
彼に報告しましたか?
は「Did you report it to him? 」も正解ですが、「報告する」にこだわらずに
Did you tell him?
だけでも大正解です。また
所在地はどこですか?
は
Where is it?
が正解です。「Where is it located?」もあり得ますが、使用頻度はより低いです。
高校生だった頃はシャイだった。
は「I was shy when I was a high school student.」よりも
I was shy in high school.
のほうがずっと自然だし、ずっと簡単です。
けがはしていません。
は、もっとシンプルに考えて
I’m OK.
だけで問題なし!
日本語につられて不要な語を足さない
「どんな~」は「What kind of ~」と学校で教わりますよね?
でも
どんなスポーツが好きですか?
と言うときは、以下が一般的です。
What sports do you like?
What kind of sportsにすると「どんな種類のスポーツ」という意味になります。
A: What sports do you like?
B: I like soccer.(サッカーが好きですね)
A: What kind of sports do you like?
B: I like ball sports.(球技が好きですね)
言われてみれば確かにという感じですよね。よりシンプルに考えるくせが付くと英語の間違いは減ります。
好きな食べ物は?
も
What food do you like?
どんな音楽が好き?
も
What music do you like?
ただ、これはジャンルを聞いているので、What kind of music ~としても変ではありません。それでも、What music のほうが一般的です。
では、以下はどうでしょう?
私のどういうところが好き?
What do you like about me?
日本語に引っ張られて「Which aspect of me do you like?」と難しい単語を使って答える人が多いのですが、これはとっても不自然です。
シンプルに考える練習
次の日本語を英語にしてください。
コツ:構文も語彙もできるだけシンプルに考える。日本語につられて不要な語を足さない。
- それはいつ行われますか?
- その祭りは何日やりますか?
- 大学時代に野球をやっていた。
- けがはないですか?
答え
- When is it?
- How long is the festival?
- I played baseball in college.
- Are you OK?