コーチングやビジネスなどの分野で世界ナンバーワンの成功者たちによる英語の名言を、彼らの通訳を担当する同時通訳者の小熊弥生さんが紹介する連載「世界No. 1成功者の名言」。ワークに回答することで、人生を豊かにするヒントがもらえます。小熊さんは、短大卒業時に英検4級、TOEIC 280点ながら、その後3年半で通訳者デビュー。そうした逆転劇の体験談も交えながらお届けします。
No. 1コーチの名言で成功に近づく
純国産同時通訳者の小熊弥生です。
この連載「世界No . 1成功者の名言」では、世界ナンバーワンのコーチなどの通訳を務めてきた小熊が、成功者の名言を英語表現の視点から解説します。さらに、その教えを実践できるワーク(問い)も入れていますので、成功哲学を理解し、日常にそのマインドを取り入れて豊かな人生を目指せます。
どうぞフル活用して、狙いを定めたニッチ市場で世界一を目指してくださいね。
金持ちになる法則は「B」や「I」になること
今回は、去年に来日し、私も羽田空港でのお迎えからずっとご一緒させていただいたロバート キヨサキ氏の名言をお伝えしましょう。
キヨサキ氏をご存じでない人もいらっしゃるかもしれませんが、たった1冊の本によって、お金を稼ぐことにつながる考え方や教育への姿勢を世界的に変えてしまったという意味で、「世界一」の方です。
キヨサキ氏は、『金持ち父さん 貧乏父さん』の著者。発行部数は世界で4000万部を記録し、Rich Dadという概念で世界中に億万長者を生み出しました。
彼はハワイ生まれ。教育に熱心な日系アメリカ人の家庭で育ちます。学校では裕福な(特に白人の)子どもたちに囲まれ、教育委員会の幹部だった父の貧乏な状況に疑問を持ちます。
そして、金持ちになるためにはどうしたらいいのかという探究心を持って、友人の父親に「お金のことを教えてくれ」と弟子入りします。その後、学んだことを本に書いて出版し、お金に関する伝説の教育者としてguru(第一人者)となったのです。
彼が教えることはとてもシンプルで、「ESBI」という4つのクワドラント([円の]4分の1)について説明しています。Eはemployee(従業員)、Sはself-employed(自営業者)、Bはbusiness owner(ビジネスオーナー)、Iはinvestor(投資家)です。
学校で勉強して職を得ればEになりますが、税金も払わなくてはならず、貧乏になるばかりです。自由とお金を求めて起業すると、忙し過ぎて大変になってしまうのがS。だからこそ、BIを目指しなさい、とキヨサキ氏は説きます。
なぜなら、BIになれば節税対策もできて、どんどん豊かになれる、というのが彼の考えです。そして、彼自身がその実践者でもあり、不動産投資によって受動的所得と呼ばれる収入を得ています。
今回の名言「学校で賢い人が実社会で成功するとは限らない」
そんなキヨサキ氏の名言はこちらです。
In the real world, the smartest people are people who make mistakes and learn. In school, the smartest people don’t make mistakes.
実社会で最も賢い人は、間違えて、そこから学ぶ人だ。学校では、いちばん賢い人とは、間違えない人のことだ。
これは英語としては解説するところがないくらい単純な英文ですが、とても重要な概念を教えてくれています。
それは、アインシュタインも言っているように、Failure is success in progress.(失敗は成功のもと)ということに関係します。失敗しなければ、成功もないのです。そのため、失敗を恐れるような優等生は、大成功はできないという教えです。
notの有無で裕福になれるかが決まる
今回の名言によると、make mistakesなのかdon’t make mistakesなのか、たった1つのnotがあるかないかの違いが、億万長者になるのか、ずっとお金に苦しむ人生になるのかという明暗を分けることになります。
the smartest people are people who ... のところが、すぐにはなかなか出てこない言い回しかもしれません。「~な人とは、who以下をする人だ 」という表現です。次のように使えます。
The lazy people are people who make no effort.
怠け者とは、努力をしない人だ。
英語も失敗して話せるようになる
英語学習においても、間違えることを恐れていては上達しません。なぜなら、失敗してハッと気付いたときこそ、二度と忘れない学びとして身に付くからです。
私のスクールを受講する99%の人は、どんなに英検が上級でTOEICが高得点でも、間違いを恐れて、英語を話すときにたどたどしくなりがちです。しかし、間違えてもいいから、とにかく話すべきなのだとパラダイムシフトできる人の多くは、スピーキング力が半年でネイティブレベルに達します。
英語を使えるようになるのにも、裕福になるのにも、失敗から学ぶことが大切なのです。
実は、ここ5年くらい、欧米では特に、間違えることがよく推奨されています。成功したいなら早く間違えましょうと提唱する本が売れています。また、法人研修などでも、早い時期に失敗する、間違えることですぐに改善していく、と教えているところも少なくありません。
さあ、あなたはどうしますか?
今回のワーク:問いに答えてみよう!
最後に、ワークに挑戦しましょう。ワークはとっても簡単!次の質問に答えて、書き出すだけです。
これらの質問は脳に新たな気付きを与え、人生をさらに飛躍させてくれます。ぜひやってみてくださいね。
ワーク
最近、間違えたくないと思って挑戦しなかったことはありますか?もし挑戦していたら、どうなっていたでしょうか?今回の記事を読んで、間違いをどう意味づけしますか?失敗はなんのもとだと思いますか?そう思うきっかけとなった過去の失敗はありますか?その失敗から何を学びましたか?その失敗がなければ、その学びを得るのにどのくらい時間がかかっていたでしょうか?いかがでしたでしょうか?今後に生かしてみてください!
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編集:ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部/トップ写真:山本高裕(編集部)
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