英語を長年勉強しても成果が出ない!課題解決の戦略3つ

HUMMER こと濱崎潤之輔さんの連載3回目!英語を勉強中で「曖昧なアドバイスではなく、確実に効果が出る勉強の仕方を教えてほしい」とお悩みの方へ、HUMMER さんがプロレス技を決めるようにビシッと効果の出る、英語の最強戦術を伝授します。今回のお悩みは「 長年やっても成果が出ない 」です。

「長年やっても成果が出ない」という不安を消したい

30代の女性です。

英語の勉強をやり始めて結構たつのですが、なかなか思うように力が付きません。自分の勉強法が間違っているのかと思い、いろいろと試してみるのですが、やっぱりダメです。 そもそも 英語に向いていないのでしょうか。

英語の勉強とダイエットは「やった分だけ」が成果!

英語の勉強とダイエットは 「やった分だけ」が成果 になります。

まず、英語がなかなか身に付かないことを「向いていないせい」、つまりは生まれながらの能力のせいにするのは寂しいですよね。

確かに同じ日本人でも日本語に上手下手があるように、英語が身に付きやすい かどうか にも個人差はあります。母語と似た構造の言語の方が習得しやすいというのも聞きますよね。でも、今、日本語を話せているのなら、英語だって学べばちゃんと話せるようになるはずなんです。

そう、体質的に脂肪が付きやすい人はいるけれど、ちゃんとした食事をして運動をすれば、誰だって適正体重になれるのと同じです。

なのに「○○ダイエット」というような新しいメソッドらしきものが出てきたら、今までやってきたことを横において すぐに 飛び付いてしまう。 すぐに は成果が出なくて自己嫌悪になり、やる気が失せる。また新しいものが出てきたら、またダイエットを始める・・・。それでは効果が出るわけがないのです。

まるで同じようなサイクルに陥っていませんか?

「革命的理論」とか「最新メソッド」とか、コツコツやらないで 一足飛びに英語力が付くような方法は絶対にありません 。それは質問主さんが身を持って証明していると言えるでしょう。

もちろんパッケージが違っているのは魅力的です。でも、かのライザップもCMは斬新ですが、行っていることは基本的には運動と食事管理です。それを最後までしっかり行うことができるシステムだからこそ、「結果にコミット」できるのです。

それを「見届けてくれる」人がいるから効果が出るというわけですね。つまり、効果が出ない人というのは、やっているつもりでやっていない人というわけです。「運動しています」といっても腕立て伏せを毎日3回程度というのでは効果は出ません。

つまり、長年やっても効果が出ない人というのは、

量が断然足りない

学び方が間違っている  

続けられない  

という問題があるといえます。それぞれについて対策を考えてみましょう。

①量が断然足りない>続けられる適正量を見極める

個人的には、実は一番大切なのはこれだと思っています。「勉強時間が全く足りていないんじゃないのですか?」と聞きたくなるような方は多いです。

実はやり方が多少間違っていたとしても、 量をかなりこなせば意外に成果は出る ものです。メチャクチャなトレーニングでも頑張ってやっているうちに、体力が付くようなものですね。でも、それではあまりに遠回りだし、つまらない。そこで、「やり方」を見直してから、「量」が適切 かどうか を見極めましょう。

適正量については人や状況によって異なるので、1日15分でも3時間でもいいと思います。 ただし 、当然ながらやった分だけできるようになるので、早く力を付けたいのなら、しっかりと時間を取る必要があります。

とはいえ、無理をしても続かないのは間違いないので「自分にとっての適量」を見極めましょう。時間でも、取り組んだページ数でもいいので、勉強量がはっきりと分かるような指針を決め、継続して学ぶことが大切です。

②学び方が間違っている>体系的に学べる「定食タイプ」で学ぶ

学び方の間違いとしてよくあるのが、とにかく単語だけ、文法だけ、リスニングだけ、というように「?だけ」を集中的に学ぶことです。短期的には効果が上がったように感じられますが、やはり 全ての力が付かないと「使える英語」にはなりません

その意味で、やはりTOEICや英検など体系立てて学べるものは、自然と段階を踏むうちに力が付いてきます。社会人ならビジネスにおける実践的な英語力として評価されるTOEICをおすすめします。

TOEICテストの勉強で効果的なのは、リッスン&リピート、シャドーイング(聞こえてくる英文のすぐ後ろを影のように追い掛けて言う勉強法)、オーバーラッピング(英語の音声と 同時に 自分も発声する勉強法)など、声を出しながら勉強する、いわば「王道」の勉強法です。

リスニングやリーディング力だけでなく、スピーキング力アップにも効果があります。いわば「定食」のようなものなんですね。

さらに英語を「書ける」ようになりたい人であれば、TOEICテストに含まれるものだけでも十分ですが、 第1回 で紹介したような、英語日記や書くための教材をプラスすると良いでしょう。

他にも 強化 したい部分は、副教材的に「プラス」しましょう。新しいものに「完全に乗り換え続ける」というのが一番良くありません。

③続けられない>「新しい学習法」ではなく「続けるメソッド」を試す

一番悩ましい問題がこれで、「英語学習のメソッド」を変えても続かない人は続きません。裏を返せば、どんなに素晴らしい英語学習のメソッドに出合えたとしても、続けられないので成果も上がらないのです。

成果が上がらず次々と新しいメソッドに飛び付く人は、自分が続けられないことを「メソッドが悪い」と学習法のせいにしているわけですね。

つまり、続けられない人に必要なのは、「新しい英語学習のメソッド」ではなく、「 続けるためのメソッド 」です。英語の学習法はあくまで体系化されたベーシックなものを継続することを 前提 にした上で、「続けるためのメソッド」を試してみるのがいいと思います。

例えば、好きなコンテンツを加えて勉強を始める きっかけ にする、ライザップのように勉強した かどうか をチェックしてくれる人を見つける、英語ができるようになってかなえたい夢を紙に書いて貼る、進捗状況を可視化して頑張っていることを自分にアピールするなど、人によって異なるでしょう。

このようなマイクロタスクなどのメソッドも書籍や Web上 でいろいろと紹介されています。ぜひ、自分ならではの「やる気」を継続させるための方法を考え、そして実行してみてください。 

HUMMERさんの本

濱崎流 TOEIC(R) L&Rテストの鍛え方 英語は格闘技 GOTCHA!新書 (アルク ソクデジBOOKS)

SERIES連載

2024 12
NEW BOOK
おすすめ新刊
キクタンタイ語会話【入門編】
詳しく見る