ブーム再燃!「元祖ポップパンク女王」アヴリル・ラヴィーンの最新アルバム『Love Sux』

「今聴いてほしいアーティスト」と関連する楽曲を音楽が伝えるメッセージや社会的・音楽的文脈などと合わせて高橋芳朗さんが解説します。

今月のアルバム

アヴリル・ラヴィーンの最新アルバム『Love Sux』を紹介します。

年デビュー20周年を迎えるアヴリル・ラヴィーンが3年ぶり、7枚目のアルバムとなる『Love Sux』をリリース。初期に見られたストレートなポップパンク・サウンド全開の本作は世界中で話題となっている。

ストレートなパンクロックをぶつける、アヴリル・ラヴィーンの原点回帰

EJ’s Playlist【2022年7月号】

写真:ロイター

ストレートなパンクロックをぶつける、アヴリル・ラヴィーンの原点回帰1990年代のグリーン・デイやオフスプリング、2000年代のサム41やグッド・シャーロットなど、かつてティーンの青春を彩るサウンドトラックとして一世を風靡したポップパンクが、ここ数年リバイバルを迎えている。

そんなポップパンク再燃の動きの中心にいるのがヒップホップから転向して作った2020年リリースのアルバム『Tickets to My Downfall』で全米チャートを制したマシン・ガン・ケリーだが、彼をはじめとする新世代からのラブコールに応えるようにして「元祖ポップパンク女王」アヴリル・ラヴィーンが絶好のタイミングで新作『Love Sux』を発表した。

ポップパンク・リバイバルのもう一人の立役者、ブリンク182のトラヴィス・バーカーが主宰するDTAレコード移籍第1弾アルバム『Love Sux』は、ラウドでキャッチーなパンクチューンが満載の原点回帰な内容。ブラックベアーをゲストに迎えた先行シングル「Love It When You Hate Me」など、彼女をリスペクトする若いアーティストとのコラボも楽しめる。

Don’t call me baby / I love it when you hate me / I know it’s crazy / I love it when you hate me / The highs, the lows, the yes, the no’s / You’re so hot when you get cold / Don’t call me baby / I love it when you hate me

ベイビーなんて呼ばないで。それなら嫌われるほうがマシ。クレイジーだってわかってる。あなたに愛想を尽かされるほうがいいなんて。最高だと思ったら最低だったり、イエスと思えばノーだったり、冷たくされたと思ったら熱烈だったり。ベイビーって呼ばないでくれる? それなら嫌われるほうがマシだから

この楽曲のMVはアヴリルが「恋多き女性」として投獄されるという、やや自虐的とも取れる設定。今回の新作リリース直後、3度目の結婚に向けてラッパー/シンガーのモッド・サンと婚約を交わした彼女の恋愛遍歴と重ね合わせて聴くのも一興だろう。

ポップパンク・リバイバルを代表する楽曲4選

今回の記事で紹介している音楽のプレイリストをご紹介します。現在リバイバル中のポップパンク・サウンドを聴いてみよう!

  1. Bloody Valentine by Machine Gun Kelly
  2. Weird! by Yungblud
  3. Good 4 U by Olivia Rodrigo
  4. silence is also an answer by KennyHoopla & Travis Barker

banner4

アヴリル・ラヴィーンのアルバム

Let Go

Let Go

Amazon
AVRIL LAVIGNE

AVRIL LAVIGNE

Amazon

「EJ Culture Music」で取り上げた楽曲をSpotifyで公開中!

これまで『ENGLISH JOURNAL』の連載「EJ Culture Music」で取り上げてきた楽曲をSpotifyで公開中です。次のURLからご利用ください。

https://s.alc.jp/EJPlaylist

EJ最新号をぜひご覧ください!

アルクの本

ロックスターたちの生インタビューで英語を学ぼう!

※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2022年7掲載した記事を再編集したものです。

banner2

ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部
ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部

「英語を学び、英語で学ぶ」学習情報誌『ENGLISH JOURNAL』が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

『ENGLISH JOURNAL BOOK 2』発売。テーマは「テクノロジー」

現在、ChatGPTをはじめとする生成AIが驚異的な成長を見せていますが、EJは、PCの黎明れいめい期からITの隆盛期まで、その進化を伝えてきました。EJに掲載されたパイオニアたちの言葉を通して、テクノロジーの歴史と現在、そして、未来に目を向けましょう。

日本人インタビューにはメディアアーティストの落合陽一さんが登場し、デジタルの時代に生きる英語学習者にメッセージを届けます。伝説の作家カート・ヴォネガットのスピーチ(柴田元幸訳)、ノーベル生理学・医学賞受賞のカタリン・カリコ、そして、『GRIT グリット やり抜く力』のアンジェラ・ダックワースとインタビューも充実。どうぞお聴き逃しなく!

【特集】PC、IT、そして、ChatGPT・・・パイオニアたちの英語で見聞する、テクノロジーの現在・過去・未来
【国境なきニッポン人】落合陽一(メディアアーティスト)
【スピーチ&インタビュー】カート・ヴォネガット(作家/柴田元幸訳)、ケヴィン・ケリー(『WIRED』創刊編集長、未来学者)、レイ・カーツワイル(発明家、思想家、未来学者)、ジミー・ウェールズ(ウィキペディア創設者)、アンジェラ・ダックワース(心理学者、大学教授)、【エッセイ】佐藤良明

詳細・ご購入はこちらからどうぞ!

Amazon.co.jp
楽天ブックス

SERIES連載

2024 11
NEW BOOK
おすすめ新刊
はじめて受ける VERSANT Speaking and Listening 全パート完全攻略
詳しく見る