ベネディクト・カンバーバッチ主演映画『ドクター・ストレンジ』のインタビュー生英語をリスニング!

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いよいよ1月27日(金)に公開される、映画『ドクター・ストレンジ』。LAでのワールドプレミアから、レイチェル・マクアダムス、ティルダ・スウィントン、そして、来日が発表されたマッツ・ミケルセンの発言を、音声付きでお届けします! なお、主役のベネディクト・カンバーバッチの発言は、ENGLISH JOURNAL 3月号でたっぷりお届けします(視聴は コチラ から)。

生の英語を聞いてみよう!

英語でのコミュニケーションに欠かせないリスニング。TOEICのスコアはいいけど…教材の英語は聞き取れるけど…「生英語の聞き取りが苦手!」というお悩みをよく耳にします。教材での練習はもちろんですが、いろいろな英語を聞いて慣れることも重要です。本記事で紹介する音声は、教材用に準備されたものではなく、まさに「生」の英語! キャストの熱い思いに耳を傾けてみてください。

『ドクター・ストレンジ』あらすじ

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天才神経外科医として、NYで思い通りの完璧な生活を送っていたスティーヴン・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)。だがある日、交通事故で両手の機能を失ってしまう。絶望の中、「麻痺状態から奇跡的に回復した男」の話を聞き、治療のすべを求めて、ネパール、カトマンズにある寺院へと向かうことに。そこで人智を超える魔術と指導者(ティルダ・スウィントン)に出会った彼は、修行に励み、やがて、闇の魔術と戦うことになる……。 

豪華キャストが語る『ドクター・ストレンジ』

それでは、実際に音声を聞いてみましょう。音声、英文、訳の順に並んでいますので、まずは英文を見ずに音声だけで聞き取りにチャレンジしてみてください。よくわからなかった部分は、英文や訳をチェックしてから聞き直すと、耳に入ってきやすくなりますよ。 ※英語の言いよどみ(umやuh)は表記していません。

手術シーンができるまで

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――レイチェルさんは本作で、ドクター・ストレンジの元恋人で、 同僚 でもある救命救急医を演じました。手術シーンは大変でしたか?

Rachel McAdams: My mom is a nurse and I did not inherit that gene ? it’s just why I am up here right now ? but I was always fascinated by what she did, because it was so far from anything I really understood.

 

So , to get to delve into the medical side of things and shadow these incredible ? I met this incredible female neurosurgeon in Toronto, and we had a great neurosurgeon on sets ? and I got to , I was given the offer to go in an Evac※1 helicopter and do a weekend, which I am so sad I had to turn down, because I am a terrible flyer, and I am really queasy about blood. So , I thought I would be more of a hindrance to that operation than a help , so I declined that.

 

But everything else was super fascinating, and in a pinch I could probably suture someone up now.

※1 “Evac helicopter 救護ヘリ、救急ヘリ ★=medevac helicopter。

レイチェル・マクアダムス:私の母は看護師なのですが、私はその遺伝子を受け継ぎませんでした――だからこそ、今この(ステージの)上にいるわけですが――でも、母の仕事にはいつも、とても興味を持っていました、というのも、私が理解している事柄からとてもかけ離れていたからです。

ですから、物事の医療面を掘り下げる機会を得て、素晴らしい人たちに密着できたのは――トロントで素晴らしい女性神経外科医にお会いしましたし、撮影現場でも立派な神経外科医に立ち会ってもらいました――それに、救急ヘリに乗り込んで週末を過ごしては、というお誘いもいただいたのですが、それはとても申し訳ないことにお断りしなければなりませんでした、というのも私は飛行関係がひどく苦手で、それに血を見るとすごく気分が悪くなってしまうので。ですから、そのお仕事のお手伝いどころか邪魔になるだろうと考えて、それはお断りしました。

でも、それ以外は何もかも超魅力的でしたから、もう、もしもの時には誰かを縫合しちゃうこともできそうなくらいです。

魅力的な悪役とは?

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――マッツさんはこれまでに映画「007」シリーズやドラマ『ハンニバル』で、印象的な敵役を演じてきました。本作の役は、悪役でありながら、彼の論理で「世界を救う」という目的を持っています。こうした役を演じる際の 取り組み 方を教えていただけますか?

Mads Mikkelsen: I always play all characters as a hero. I mean , I think we have to look at it that way. The key to any good villain, which I think was very clear from the beginning in this script , is that they have a point . It’s not completely crazy what they’re saying. There is a point . Even in Doctor Strange’s eyes, he does believe I have a point , even though it’s for a fraction, it’s there. And I think that’s the key for a good villain. You have to have something the audience identify with , so he doesn’t just go ballistic and say, “I’m going to take over the world, and of course I can, it’s fun.”

マッツ・ミケルセン:私はどの役柄も、いつもヒーローとして演じています。というか、われわれ(俳優)は役柄に対して、そう臨まねばならないと思っています。良い敵役――この脚本では最初からそれがはっきりしていたと思いますが――に大事なことは、筋が通っていることです。言っていることが何もかも常軌を逸しているわけではなく。納得できる部分があるのです。ドクター・ストレンジの視点からでさえ、彼ですら私(の演じるキャラクター)には筋の通っている部分があると考えます、たとえほんのわずかな部分だとしても、確かにあるのです。

ですから、それが良い敵役に大事なことだと思います。(敵役には)観客が理解できる個性が必要なので、怒り狂いながら「俺が世界を乗っ取ってやる、俺にはもちろんそれができるんだ、楽しいぞ」と言うだけでは駄目なのです。

今の時代をどう生きるか

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――ティルダさん、原作コミックが描かれた1960年代は、物事を柔軟に受け入れたり新しい体験を試したりといった発想が強い時代でした。それは、この映画にも反映されていますか?

Tilda Swinton: Well , I wouldn’t say that the ’60s had it all. I would say if anything maybe more than ever we need to concentrate on opening our minds, and in particular to knowing that our minds are ours to have some kind of perspective on . There’s something really radical that’s said in this film, which is that ego and fear are things to be lived beyond . And let's face it. This is a hot topic. We really, really need people to remind us right now that ego and fear are not necessarily the only option we can live through .

ティルダ・スウィントン:まあ、私としては、60年代に限ったことではないと思います。言うなれば、たぶん私たちは、これまで以上に意識して心を広く持つ必要があるでしょう、特に、自分の考えは自分のもので、ある種の見解を持つことを決めているのも自分である、と自覚した上で。 この映画ではとても急進的なことが述べられていて、それはつまり、自尊心と恐れを乗り越えて生きていくべきだ、ということです。ですからそこを見据えましょう。これは(まさに今)ホットなテーマです。私たちはまさに今、思い起こさせてもらう必要があるのです、生きていく上で、必ずしも自尊心と恐れだけが選択肢ではないのだと。

 

いかがでしたか?  super fascinating(超魅力的)have a point (一理ある、筋が通っている) などは、覚えておくと普段の会話で使えそうです。EJ3月号では、カンバーバッチが登場し、スーパーヒーローの衣装を着たときのワクワク感や、キャストへの思いを語ります。映画を観る前に、そして観た後にも、併せてお楽しみください!

ベネディクト・カンバーバッチの発言は最新号で!

ENGLISH JOURNAL 3月号

著名人のインタビューや、 すぐに 役立つ特集、世界のニュース、ネイティブのトークなど、バラエティー豊かな英語が収録されており、楽しみながらオールラウンドな英語力を身に付けることができます。

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関連書籍

CD付 英語でシャーロック! (ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2015年1月号増刊)

映画情報

marvel.disney.co.jp

『ドクター・ストレンジ』

2017年1月27日(金)全国ロードショー
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン

 

文:ENGLISH JOURNAL編集部 大庭葉子
訳:挙市玲子
編集:末次志帆

『ENGLISH JOURNAL BOOK 2』発売。テーマは「テクノロジー」

現在、ChatGPTをはじめとする生成AIが驚異的な成長を見せていますが、EJは、PCの黎明れいめい期からITの隆盛期まで、その進化を伝えてきました。EJに掲載されたパイオニアたちの言葉を通して、テクノロジーの歴史と現在、そして、未来に目を向けましょう。

日本人インタビューにはメディアアーティストの落合陽一さんが登場し、デジタルの時代に生きる英語学習者にメッセージを届けます。伝説の作家カート・ヴォネガットのスピーチ(柴田元幸訳)、ノーベル生理学・医学賞受賞のカタリン・カリコ、そして、『GRIT グリット やり抜く力』のアンジェラ・ダックワースとインタビューも充実。どうぞお聴き逃しなく!

【特集】PC、IT、そして、ChatGPT・・・パイオニアたちの英語で見聞する、テクノロジーの現在・過去・未来
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【スピーチ&インタビュー】カート・ヴォネガット(作家/柴田元幸訳)、ケヴィン・ケリー(『WIRED』創刊編集長、未来学者)、レイ・カーツワイル(発明家、思想家、未来学者)、ジミー・ウェールズ(ウィキペディア創設者)、アンジェラ・ダックワース(心理学者、大学教授)、【エッセイ】佐藤良明

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