アルクが日本各地の魅力を日本語と英語で発信する連載、「 アルクの勝手にお国自慢 」。今回は秋田県です。自称秋田美人の筆者が癒やしとエネルギーにあふれる秋田をご紹介します。
祖父母が住んでいたかやぶき屋根の家には、夏になると屋根にゆりの花が咲いて、いい匂いがしました。ヤギや牛、馬が納屋にいて、家の前の小さな川には蛇がいました。地面に落ちた葉の下で、コオロギが一斉に鳴くときは、地面全体が揺れるかのようでした。
茅葺き屋根の葺き替えの事例（秋田県羽後町/湯沢市） - YouTube
誰もが昔から知っていた場所のように懐かしさを感じさせる魅力を持っている、そんな秋田にぜひ足を運んで来てけらんへにゃ（来てね）。
１．癒しの森、世界遺産の白神山地
子どものころ、近くに見えた「山」と呼んでいた山が、ユネスコの世界遺産に指定されて「白神山地」というカッコイイ名前になりました。秋田に来たら白神山地に立ち寄って、樹木の香りと生まれたての酸素が体中に染み渡る森林浴をぜひ楽しんでいただきたいです。聴診器コーナーでブナの音に魅了されたり、熊の爪痕を見たりしながら、1時間から1時間半ほどの夏の深緑トレッキングコースもお勧めです。
As a kid I used to refer to a nearby mountain as just “a mountain,” but now it has been designated a UNESCO World Heritage site , it has been given the cool name “Shirakamisanchi.” When you come to Akita, it surely is one of the must-visit places ? a place where you can enjoy walking around the woods and taking in the fresh air, filled with the scent of trees. Also recommended is an organized trek in the woods, which normally takes an hour to an hour and a half. You can listen to the fascinating sounds going on inside a beech tree with a stethoscope and look for bear footprints.白神山地トレッキングツアーの白神なび
２．ＪＲ五能線は絶景ポイントの連続
日本海沿いぎりぎりを走るJR五能線は、絶景ポイントの連続です。写真を撮りたい方のために、電車のスピードがゆっくりになります。
感動の声多数『五能線物語』、その奇跡の現場力とは？ - YouTube
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バスケットゴールがある「能代駅」でシュートして！
JR五能線の能代駅には、バスケットのゴールがあります。乗客はここでいったんホームに降りて、バスケットボールのシュートにチャレンジすることができるんです。シュートが決まったら、記念に秋田杉でできたはがきがもらえます！ シュートは決まるまで、何度でも挑戦できるようですよ。
At Noshiro station on the JR Gono line , you’ll see a basketball hoop set up on the platform for passengers to stop by and try scoring a basket. Those who succeed receive a postcard made from Akita cedar wood. You can try as many times as you like until the ball falls into the hoop.なぜ、能代駅にバスケットゴールがあるの？ それは、高校バスケットボール部全国大会優勝58回達成した、能代工業高校があるからなんです。日本人初のNBA（National Basketball Association ）プレーヤーである 田臥 勇太（たぶせ ゆうた）さんが活躍した高校 です。
Why is there a basketball hoop at Noshiro station? Noshiro is the hometown of Noshiro Technical High School, a legendary school which has won the title in the All-Japan High School Basketball Championship 58 times. Former Noshiro Tech. student Yuta Tabuse is the first Japanese basketball player to play in the NBA league, and he once led the team to national titles.
３．伝統の夏祭り「ねぶながし」
「ねぶ流し」と呼ばれる七夕のお祭りがあります。城郭型の巨大な灯籠が、市内を練り歩きます。地響きのような太鼓、力強い笛の音色、巨大な灯籠は、とても迫力があります。祭の終わりには、灯籠の上部のシャチをイカダに乗せて、米代川で火を放って焼き流す「シャチ流し」が行われます。力強い祭りばやしが、急に哀愁を帯びたメロディーに変わり、心にジーンと来て涙が出そうになります。
- 開催日：8月6日(土)～8月7日(日)
４．秋田のご馳走「きりたんぽ」
きりたんぽは、秋田県北部の郷土料理です。きりたんぽ鍋の具材はゴボウ、比内地鶏、マイタケ、ネギ、きりたんぽ、セリの6種が最高の組み合わせです。 野外でバーベキューをするように、秋田では野外できりたんぽ鍋を作る「なべっこ」を楽しみます。小学校などでは遠足できりたんぽ鍋を作る「なべっこ遠足」が行われることもあります。
５．お勧めの秋田土産は、秋田杉細工
組み木
板絵
三大美林の「秋田杉」は安土桃山時代に有名になりました。豊臣秀吉が伏見桃山城を建造の際に、秋田杉を調達したのが始まりです。秋田杉は年輪の幅がそろっていて、木目が細かく美しい特徴があります。秋田で自然を満喫した後は、秋田の杉を使った工芸品をお土産にいかがでしょうか。
OMOTENASHI フレーズ
秋田のいなかを秋田弁で「じゃんご」と呼ぶナゾ！
とにかく緑が豊富な秋田！ 秋田の山間部を「じゃんご」と呼ぶのですが、この記事を書きながら、そのナゾが解けたような気がしました。「じゃんご」＝「Jungle」なんじゃないかしら。発音がソックリ。英語と発音や意味がそっくりな言い回しは、ほかにも……。
Why do we call some parts of the countryside “jango” in Akita? Akita is filled with lots of nature . As I was writing this article , I found out the reason why people in Akita refer to a mountainside as “jango.” It is because the word “jango” comes from the English word “jungle.” The words sound almost the same. Other Akita words which have similar homophonic origins are the following .
- Oh, boy! ＝ 「あばっ！」→ 驚いたときの感嘆詞
- but ＝ 「ばって」 → ～だけれども、と否定するときに使う
英語：Oh, boy! It's starting to rain.秋田弁：あばっ！ 急に雨降ってきたにゃ～。
標準語：おやまあ。急に雨が降りだしたね。
英語：I forgot to bring my umbrella with me, but do you have one?秋田弁の語尾には動物に由来しているような発音も多いんです。やっぱり、「じゃんご」＝「Jungle」か！？ せっかくなので、動物的な「じゃんご弁」を幾つかご紹介します。「これを知っていたら、秋田への旅がとっても楽しくなるはずです。秋田弁：傘忘いできたばって、あんだは持ってらべぎゃ？
標準語：傘忘れてきたけど、あなたは持ってる？
- ネコ→「にゃ～」＝ね （同意を求めるときの語尾）
- うさぎ→「びょん」＝でしょう （未来のことを言うときの語尾）
おいしいものを食べたら
英語：This tastes very good.秋田弁：これ、んめぇにゃ～。
標準語：これ、おいしいね。
感動した思い出を伝えたいとき
英語：I'll never forget that exciting festival.秋田弁：あの情熱的だまづりは、なんぼしても忘れねびょん！
標準語：あの情熱的なお祭りを絶対に忘れることはないないよ。
おまけ：秋田県のゆるキャラ超神ネイガー
写真： ガジェット通信
超神ネイガー（ちょうじんネイガー）は、秋田県で活躍しているローカルヒーローで、秋田県民の誇りです。名前の由来は、ナマハゲの叫び声「泣ぐ子（ご）は居ねがぁ!」からきています。超人ネイガーの決めせりふは、「海を、山を、秋田を守る、超神ネイガー！」。きりたんぽを剣にして、方言丸出しで戦います。
いかがでしたか？次回の「アルクの勝手にお国自慢」は、東京都三鷹市バージョンをお届けします！
文：増尾美恵子（コンテンツ企画開発編集部）
ダンスと癒しが大好き。秋田出身の自称(^^)秋田美人。
