大掃除に向けてこんまり流をおさらい「片づけは祭りだ」は英語で?

近藤麻理恵さんってどんな人?

片付けコンサルタントとして活躍中の「こんまり」こと近藤麻理恵さん。そういえば英語本もでてましたよね。2015年にはアメリカの雑誌TIME誌の 「世界で最も影響力のある100人」(アーティスト部門) に日本から村上春樹氏とともに選ばれていました。

2016年12月現在、こんまりさんの本は世界42カ国で翻訳が決定し、シリーズ累計700万部を超える 世界の大ベストセラー になっているそうです。2015年7月には第1子(女の子)をご出産されたそうですね。こんまりさんの片づける姿を見ていれば、自然と片づけ上手な子に育ちそうです。

 

『人生がときめく片づけの魔法』ってどんな本?

近藤麻理恵さんの最も人気の著書『人生がときめく片づけの魔法』は 単なるお片付け本ではありません 。プロセスとして「捨てる」は欠かせないが、捨てることが目的ではない。つまり、何を捨てるかではなく何を残すかがポイント。自分にとって大切なモノ以外をどんどん捨てられるようになるための指南書のような本です。

こんまり流片づけの極意は大きくまとめると3つ

さて、そんな世界中で大人気のこんまり流メソッド。具体的にはどんなものだったでしょうか?年末の大掃除の前におさらいついでに、日本語がどのように英語に訳されているか、見てみましょう。

~こんまり流メソッド1~
片づけは一気に、短期に、完璧に
Tidy in one shot, as possible .

~こんまり流メソッド2~
物別で片づける
Sort by category, not by location .

このリビングルームから片づけよう、この引き出しから片づけようと考えているとその片付けは永遠に終わりません。片づけをモノ別で片づける、ポイントは例えば、今日は洋服を片づけよう。と決め、家中にある洋服を1カ所にかき集めた洋服の山を見て、初めて自分の持っているものをすべて把握することができるのです。

本を片づける時も1カ所にすべて本棚から出し、積み上げる。1カ所に集める。そしてショックを受ける。そういう作業が必要です。

~こんまり流メソッド3~
選別基準は、「ときめくかどうか」
Selection criterion: Does it "spark joy"?

この判断基準。初めて聞く方はポカンとする人も多いかもしれませんが一番のポイントは残すものを選ぶこと。片づけを始める時に、これは古くなったかな?などで「捨てるもの」を選ぶと片づけは一生終わりません。

本当に大事なことは今、家の中にあるものの中から「自分の大好きな物」、「自分の大切にできるもの」、「自分のときめく愛せるもの」を探すことだそうです。

こんまりさんのアメリカ人気が凄いのはなぜ?

「こんまり流お片付けメソッド」は ときめくか、ときめかないかの二者択一 。ちなみに英語本では”ときめく”は spark joy と訳されています。 言葉のイメージと合わさって、何か魔法のようなことが起こるのでは?という印象を生み出し、世界中の人々を魅了し続けているのかもしれません。また、このシンプルな選択方法も国境を越えて、世界中の方に大人気の秘密のようです。

こんまりさんの英語本は英語もシンプルな表現を使っていてとても読みやすいです。

↑ 続編“spark joy”はより具体的、実践的な内容

こんまりさんの英語本でときめいた、21のフレーズ

英語でどのようにされているか比べながら、こんまり流お片付けメソッドを見てみましょう。

■片づけとは「過去に片をつける」こと

Although this approach contradicts conventional wisdom, everyone who completes my private course has successfully kept their house in order -- with unexpected results.
私の教える片づけ法は、これまでの整理・整頓・収納術の常識からすれば、かなり非常識です。ところが、私の個人レッスンを受けて卒業した人は全員が、きれいな部屋をキープし続けているのです

Putting their house in order positively affects all other aspects of their lives, including work and family. Having devoted more than 80 percent of my life to this subject , I know that  tidying can transform your life.
仕事も家庭も、なぜか人生全般がうまくいきはじめるのです。じつはこれが、人生の8割以上を片づけに費やしてきた私の結論でもあります。

If your idea of tidying is getting rid of one unnecessary item a day or cleaning up your room a little at a time , then you are right . It won't have much effect on your life.
いらないモノを毎日1つずつ捨てたり、部屋をほんのちょっと片づけたりしたくらいでは、じつはたいした効果はありません。

If you change your approach , however , tidying can have an immeasurable impact . In fact , that is what it means to put your house in order .
片づけ方しだいによっては、私たちの人生に計り知れない影響がある。それが「片づけ」というものなのです。

When you put your house in order , you put your affairs and your past in order , too. As a result , you can see quite clearly what you need in life and what you don't, and what you should and shouldn't do.
片づけをしたことで、「過去に片をつけた」から。その結果、人生で何が必要で何がいらないか、何をやるべきで何をやめるべきかが、はっきりとわかるようになるのです。

■モノには定位置があるということ

The work involved can be broadly divided into two kinds: deciding whether or not to dispose of something and deciding where to put it.
片づけでやるべきことは大きく分けて、たった2つしかありません。「モノを捨てるかどうか見極めること」と「モノの定位置を決めること」。この2つができれば、片づけは誰でも完璧にできるのです。

 

One reason so many of us never succeed at tidying is because we have too much stuff. This excess is caused by our ignorance of how much we actually own. When we disperse storage of a particular item throughout the house and tidy one place at a time , we can never grasp the overall volume and therefore can never finish. To escape this negative spiral, tidy by category, not by place .
多くの人が片づけられない一番の原因は、モノが多いから。モノが増え続ける1番の原因は、自分が持っているモノの量を把握していないから。持っているモノの量を把握できないのは、収納場所が分散してしまっているから。収納場所が分散している今の状態のまま、相変わらず場所別に片づけをしていても、永遠に片づけは終わりません。

片づけは「場所別・部屋別」ではなく「モノ別」に考える。もう2度とリバウンドしたくなければ、このポイントは絶対にはずさないでください。

The moment you start, you reset your life.
片づけはじめたそのときから、人は人生のリセットを迫られる

Tidying is a special event . Don't do it every day.
片づけは祭りです。片づけを毎日してはいけません。

Your goal is clearly in sight. The moment you have put everything in its place, you have crossed the finish line.
片づけには必ずゴールがあります。あなたの持ちモノの定位置をすべて決めた瞬間がゴールです。

I never tidy my room. Why? Because it is already tidy.
驚かれるかもしれませんが、私は自分の部屋の片づけを今ではまったくしていません。なぜなら、すでに片づいているからです。

To summarize, the secret of success is to tidy in one shot, as quickly and completely as possible, and to start by discarding.
片づけのコツは「一気に、短期に、完璧に」。そして、「まずは『捨てる』を終わらせる」。これが私の結論です。

Gathering every item in one place is essential to this process because it gives you an accurate grasp of how much you have.
なぜモノを1か所に集めることが大事かというと、今自分がどれだけのモノを持っているかを正しく認識する必要があるからです。

In addition to the physical value of things, there are three other factors that add value to our belongings: function, information, and emotional attachment .When the element of rarity is added, the difficulty in choosing what to discard multiplies.
モノには物体としての価値のほかに、「機能」「情報」「感情」の3つの価値があります。ここに「希少性」の要素が加わることによって、捨てる難易度が決まってきます。

■やり方や順番に迷ったら

Start with clothes and then move on to books, papers, komono (miscellaneous items), and, finally, things with sentimental value. If you reduce what you own in this order , your work will proceed with surprising ease.
順番だけは必ず守ること。はじめに衣類、次に本類、書類、小物類、そして最後に思い出の品。この順番通りにモノを減らしていくと、驚くほどスムーズに片づけを進めることができます。

The criterion is, of course , whether or not it gives you a thrill of pleasure when you touch it. Remember, I said when you touch it. Make sure you don’t start reading it.
基準は「触った時に、ときめくか」。これは触るだけでオーケーで、中身はけっして読まないでください。

Unread books: “sometime” means “never”
未読の本 いつか読むつもりの「いつか」は永遠にこない

The moment you first encounter a particular book is the right time to read it.
本はタイミングが命。出合ったその瞬間が読むべき「時」なのです。

Sorting papers: Rule of thumb? Discard everything.
書類整理「書類は全捨てが基本」でまったく問題なし

I recommend you dispose of anything that does not fall into one of three categories: currently in use , needed for a limited period of time, or must be kept indefinitely.
「今使っている」「しばらく必要である」「ずっととっておく」。この3つに該当しない書類はすべて捨ててしまいましょう。

Clutter has only two possible causes: too much effort is required to put things away or it is unclear where things belong.
散らかってしまう原因 は、「しまう手間」が面倒くさいか、「しまう場所」がわからないかのどちらかです。

こんまり流お片付けに挑戦!

実際に、洋服からこんまりメソッドを実践してみました。
今まで何度か衣替えの際にも処分はしてきましたが、まだまだ私のクローゼットの中の洋服はパンパンで衣替えの時期には苦労していました。ところが、この片付けをしたおかげで、 45Lゴミ袋8袋を処分することに成功。全て備え付けのクローゼットに収まり、衣替えをしなくてもよい状態になりました。

実際にやってみて難しかったのが、“ときめくかどうかがわからない時”。愛着もあって、どうしても捨てる気分にならないモノがあります。

そういう場合、その服を着てみると一目瞭然でした。手に取るだけではなく実際にその服を着て鏡の前に立ってみると、自分が思っていたよりも服が似合わなくなっていて、ときめいていないことが分かりました。

これから年末の大掃除に向けて、次に本類、書類、小物類、そして最後に思い出の品と行動に移し、どうなっていくのか楽しみです。少なくとも部屋がスッキリして気分もすっきり。気持ち良く新年を迎えられるには間違いありません。

NAO
NAO

アイリッシュバーに通い詰めるうちに英語がペラペラに!GOTCHA!ライター

ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部
ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部

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