
AIが英文も発音も瞬時に整えてくれる時代。リモートワークと出社が共存する今、英語でのオンライン会議は多くの職場で欠かせないコミュニケーション手段となりました。顔が見えるからこそ伝わりやすいこともあれば、声や間の使い方ひとつで誤解を招くこともあります。今回は、ZoomやTeamsなどで「伝わる英語」を話すための3つのヒントを紹介します。
1. 焦ったら、いったん止めて言い直す
会話の途中で「あれ?」と思ったとき、焦ってそのまま話し続けていませんか?
オンライン会議では、音声の遅延や共有中の緊張感もあり、言葉が空回りしやすくなります。そんなときは、一呼吸置いて言い直す勇気を持ちましょう。
たとえば次のようなフレーズが便利です。
Let me rephrase that.
言い換えますねWhat I meant to say was ...
言いたかったのは…です
カメラ越しに笑顔でこう言えば、落ち着いた印象を与えられます。ミスを恐れるよりも、丁寧に立て直すほうが、はるかに誠実に見えるものです。
日本人の話し手によく見られるのは、「間違えたらどうしよう」と文法を頭の中で組み立てすぎてしまう傾向。しかし、実際の会議では“話しながら考える”くらいが自然です。多少の言い直しがあっても、相手は「自分の言葉で伝えようとしている」と受け止めてくれます。
重要なのは、完璧さよりも「誠実に伝える姿勢」。焦ったときほど、「正しく話す」ではなく「伝わるように修正する」意識を持ちましょう。
2. 「ゆっくり」より「間(ま)」を意識する
「英語はゆっくり話せば伝わる」とよく言われますが、映像があるオンライン会議では、もう少し別のポイントが重要です。キーワードは、“間(ま)”。
相手の反応を見ながら一拍置くことで、会話にリズムと余裕が生まれます。相手がうなずいたら次の文へ、考えていそうなら少し待つ——その自然な呼吸が、聞き手に安心感を与えます。
プレゼン中には “Right?” や “You know?” といった相づち表現を交えるのも効果的です。相手が理解しているかを確認しながら進めることで、双方向のやり取りに近づきます。
また、カメラ越しの表情や姿勢も大切です。無表情で話すと、内容が正しくても冷たく聞こえてしまうことがあります。表情を少しオーバーにするくらいが、画面越しではちょうどよいバランスです。
オンライン会議では、発音の正確さよりも「リアクションの見せ方」が印象を左右します。相づちや軽い笑顔が、あなたの英語に温度を与えてくれます。
3. 聞き取れなかったら、自然に聞き返す
通信環境や早口の相手の影響で、聞き逃すことは誰にでもあります。
それを「失礼になるかも」と黙ってやり過ごすと、誤解のもとになりかねません。そんなときは、自然な聞き返し表現を活用しましょう。
Sorry, could you repeat that part?
すみません、その部分をもう一度言ってもらえますか?Just to make sure I understood—did you mean ...?
念のため確認ですが、〜という意味で合っていますか?
映像で相手の顔が見える分、名前を添える必要はありません。丁寧なトーンで伝えるだけで十分です。
一方で、AIによる自動文字起こしやリアルタイム翻訳機能を使う場面も増えました。ただし、これらのツールは“言葉の意味”を補うことはできても、“会話の意図”までは再現できません。ツールの結果を鵜呑みにせず、自分の耳と感覚を信じて確認することが大切です。
「もう一度聞く」ことは、相手への敬意の表れです。理解を確実にする姿勢は、国や文化を問わず好印象につながります。
オンライン時代の“伝わる英語”とは
オンライン会議では、声・表情・タイミングの3要素がそろって初めて「伝わる英語」になります。完璧な文法よりも、落ち着いたテンポと相手への配慮が重要です。
今日のミーティングでは、次の3つを意識してみましょう。
- 焦ったら止まって言い直す
- 間をとる
- 聞き返す
それでもうまくいかないときは、笑顔でこう言ってみてください。
- I’m still learning, but I’ll get there.
まだ勉強中ですが、少しずつ上達しています。
英語が堪能な人ほど、「流暢さ」よりも「伝わり方」を意識しています。AIツールが進化しても、リアルタイムの会話には人間にしか出せない温度があります。そこにこそ、言葉を学ぶ意味があるのではないでしょうか。
スピーキング力を伸ばすには、頭で理解するだけでなく、実際に声に出して“話す”練習を重ねることが大切です。
アルクの英会話トレーニングアプリ「トーキングマラソン(Talking Marathon)」なら、スマホ一つでAIとの会話トレーニングが可能です。実際の英会話のように、テンポよく質問に答えたり、リアクションを返したりしながら、“話す瞬発力”を鍛えることができます。
オンライン会議でも、自信をもって発言できるようになるための第一歩として、毎日のすきま時間に「話す」練習を取り入れてみましょう。
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