ビジネスでも日常会話でも、英語でのコミュニケーションのカギは、やっぱりリスニング。相手の言っていることが理解できなくては始まりません。とはいえ、何から始めたら・・・?そんな社会人におすすめのリスニング本を紹介します!
目次
企業ドラマみたいな英語教材
早速ですが、「企業ドラマ」と呼ばれるドラマや映画のジャンルをご存じでしょうか?リアルなビジネスの世界を舞台にさまざまな人間模様を描くこの手のドラマは、海外でも日本でも傑作ぞろい。
やる気あふれる主人公がひきょうな上司をやり込めたり、倒産寸前の企業をV字回復させたり。紆余曲折(うよきょくせつ)はあっても、最後はスカッと胸のすくような展開になるのがたまりませんね!このようなわくわくするストーリーだったら、英語も楽しく勉強できそう。
今回取り上げる『究極のビジネス英語リスニング Vol. 1』は、まさにそんな教材。ドラマ仕立てのストーリーに沿って、現場のビジネス英語をリアルに体験できる1冊です。
中小企業が世界市場を目指して大奮闘!
ストーリーの舞台となるのは、東京の小さな鉄鋼メーカー「ソウタ鋼芸」。
1966年創業、従業員数32名。今は2代目の阿部康成氏が代表取締役を務めています。こういう会社、ホントにありそう。業種からして硬そうですが、10年前から海外の販路開拓に乗り出し、社員の英語習得を奨励するなど、なかなか柔軟なところがあります。やっぱり、TOEICのスコアが上がったら手当てが付いたりするんでしょうかね?いいなあ。
対するのは、アメリカの自動車部品製造会社「マディソン・オートモービル・パーツ」。1901年創業で、ミシガン州を拠点にした、従業員数1万人の大企業です。
ある日突然、マディソン社からソウタ鋼芸に1本の電話が・・・。これをきっかけとして、ソウタ鋼芸はアメリカ市場、ひいては世界市場を目指しますが、道のりはもちろん波乱万丈です。ちょっと目次をチェックしてみましょう。
- 電話会議で初顔合わせ
- ビジネス文化のギャップ
- トライアル注文の知らせ
- 取引の条件を会議で詰める
- 条件が折り合わず全面対立
- 電話での息詰まる駆け引き
- 商談の成立を祝うスピーチ
- 会社が取るべき道はどれ?
いやー、どれをとっても大変そう・・・。しかし、このストーリーを追うことで、電話会議やスピーチなど、さまざまな形式の音声素材を聞くことができます。また、アポを取り直したり、相手を説得したり、価格や商品について説明したりと、仕事をする上で必須の表現に触れられるのもポイントですね。
また、ビジネスがテーマということで、TOEICのリスニング問題対策にも効果がありそうです。
英語学習者の必須レベルを網羅
このストーリーを見ると、「面白そうだけど、英語レベルが高すぎるのでは?」と思うかもしれません。しかし心配はご無用。本書で使われる英語は、SVL 1~3のものに限定されています。
SVLとは、アルクが集計・分析した「標準語彙水準SVL12000 」(SVL=Standard Vocabulary List)という語彙のデータベースのこと。ネイティブの使用頻度や日本人英語学習者にとっての重要性などを考慮して、1000語ずつ12レベルに区分しています。
『究極のビジネス英語リスニング Vol. 1』は、このSVLの1から3に相当する3,000語を使用。
これは「日本人英語学習者必須」というレベルであり、また日常生活でも頻繁に使われる単語ばかり。本をめくってみると、「知っている単語が多いな」と感じると思います。でもこれが、ネイティブスピーカーによって流ちょうに発音されると、なかなか聞き取れないんですよね。
本書でくり返しリスニングに取り組み、しっかり聞き取れるようにしておきたいものです。
3つの「学習モード」で無理なく学習
本書に収録されているリスニング用コンテンツは、電話や会議、スピーチやニュースなど、全部で40本。1日1本ずつ取り組むと、土日はお休みしても2カ月でクリアできます。1日2本なら1カ月で終了!
また、学習の進め方には次の3つのモードがあり、 自分の実力に合った使い方ができる のも本書のいいところです。
MODE 1
ヒントなしで英文を聞きます。何も見ずに英文を聞いて、内容が把握できるか確認しましょう。
MODE 2
語彙ヒントを見て、わからない語句を確認してから英文に取り組みます。
MODE 3
日本語訳を見て、内容を理解してから英文を聞きます。
MODE 1で聞き取れたら、もうその英文は卒業してOK。反対に、MODE 2や3まで進んでも聞き取れない場合は、納得がいくまでくり返し聞いてみましょう。少しずつ聞き取れる部分が増えてくるのもうれしいものです。
また、話が進むにつれて英文の難易度も上がっていくので、順番に取り組んでいけば、無理なくレベルアップできるはず。
リスニングにはアプリがおすすめ!
本書には、Vol. 2とVol. 3という姉妹編があります。
Vol. 2は SVL のレベル1~6、Vol. 3はレベル1~9と、先へ進むほどレベルが上がっていきます。しかし、それぞれまた違った企業とそこで働く人たちが登場して、ストーリーを楽しみながら勉強できるところは変わりません。気負わず、わくわくしながら挑戦したいもの。
そして、リスニングに集中的に取り組むなら、boocoというアプリがおすすめです。ダウンロードやインストールはもちろん無料。さらに、このシリーズはすべての音声を無料で聞くことができます。よっ、太っ腹!
アプリなら音声もクリアだし、操作も簡単だし、いつでもどこでも聞くことができます。これはもう、やるしかありませんね。企業ドラマの登場人物になったつもりで、英語のリスニングを楽しんでください!
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アプリなら、今すぐ本も音声も♪さらにクイズで総復習!
「キクタン」など、アルクの人気書籍600冊以上に対応!購入した書籍の本文と音声コンテンツをスマホで手軽に使用できるだけでなく、学習定着度を高めるクイズ機能が、日々の力試しや復習をサポートします。さらに、Plusプランを購入すれば、100冊以上の書籍が使い放題に!
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トップ写真:Austin Distel from Unsplash
この記事で紹介した本
大好評「究極のビジネス英語リスニング」シリーズの改訂版です。
「打診の電話」から「取引成立」「フィードバック」まで国際ビジネスの流れを英語で一通り疑似体験できるシミュレーションストーリー。リアルなドラマの展開を楽しむうちに、仕事の英語表現やマナーが身に付きます。
■特長その1:ドラマ仕立てのストーリー
40本の英文で1つのストーリーになっています。物語は「東京の小さな製造会社に、ある日突然、アメリカの大企業から1本の電話が入る」場面で始まります。アポの取り方、電話会議、工場案内、顧客の接待、商品プレゼン、価格交渉、などビジネス上の様々なシーンを扱ったエピソードで、リアルなドラマの展開を楽しみながらビジネスに必要な英語やマナーが身に付くようにできているのです。
■特長その2:ビジネスは3000語レベルで成立
アルク独自の「標準語彙水準12000」*のレベル13(初中級レベル)の3000語をベースに構成されています。初~中級レベルの語彙の組み合わせで、ビジネス仕様の多彩で改まった表現も可能なのです。
■特長その3: 3つのモード
シリーズ特有の「ヒントなし」「語彙ヒント」「和訳ヒント」の3つのモードで段階的に聞き取れる構成も健在です。
本書で、グローバルなビジネスパースンになるための基盤を築いてください!
●対象レベル:英検準2級/TOEIC(R)テスト500点程度から