英語を勉強しているなら、外国人の方と交流したいと思っている方は多いと思います。そんな方におすすめなのがこの本、『英語でニッポン案内ハンドブック』。全国通訳案内士の島崎秀定さんが、英語で外国人を案内するときの下準備の仕方から案内をするときの心得まで、コツを詳しく伝授します。実際の体験ルポもたっぷりと紹介!
この本はこんな人におすすめ
本書は、こんな人にぜひ読んでいただきたい一冊です!
- 外国人との交流に興味がある
- 英語を勉強していて、外国人の知り合いをつくりたいと思っている
- ホテルやレストラン、ショップなどのスタッフとして働いている
- SNSで知り合った外国人の友達がいる
- ビジネスの付き合いなどで外国人を街案内する機会がある
- 外国人旅行者を自宅に泊めてお世話をする機会がある
- イベントなどで外国人と知り合う機会があり、観光案内をしたい
- 2020年オリンピックに向けて英語を勉強している
英語で案内。まず何を準備したらいいの?
外国人に限らず、人をいろいろな場所へ案内するというのは、とても大変なことです。いざ案内をするとなると、「何を準備したら?」「訪問先はどうやって選ぶ?」「現場でどんな説明をすれば?」「問題が発生したらどうする?」など不安が尽きないことでしょう。
この本では、著者である通訳案内士の島崎秀定さんが、人を案内するときの下準備の大切さや心構えを、徹底的に伝授します。下調べの 手順 が詳しく書かれているので、 手順 通りに進めれば、準備万端。あれこれ悩まむことがなくなりますよ!
例えば、「案内のための下準備」とはどのようなものなのでしょうか。本の中から一部紹介します。
訪問先はどうやって選ぶの?
人を案内するときに、まず肝心なのは 訪問先 。どのように決めたら良いでしょうか?日本に来る外国人の中にはすでに何度も日本を訪れていて、富士山やスカイツリーなど、有名な観光スポットへは全て行き尽くしてしまっている人もいるかもしれません。
訪問先を決めるには、まずは 相手に 希望 を聞いてみるのが一番 です。でも、相手に行きたい場所があればいいのですが、「お任せします」と言われてしまったら困ってしまいますよね。
そんなときにはどうすればいいかなども、この本に 具体的に 紹介しています。
もし相手に特に行き先の 希望 がなく、「あなたにお任せします」と言われたら、まずいくつか 候補 ( 具体的な 地名・施設ではなく、神社、寺、城、日本庭園、博物館、ショッピング街、文化体験、アニメ関連の施設などのカテゴリーで)を挙げてみて、相手が何に興味を示すか探ってみます。※本書p. 14より引用そして一番興味のありそうな分野が見つかったら、その施設を中心に複数の魅力的な施設が近くにある場所を選ぶと良いでしょう。歴史、文化、現代日本、といった要素がバランスよく見られたらベストです。
他にも、案内のための下調べの仕方、トラブルが起きたときの対処法など、下記の点についてのアドバイスが 具体的に 書かれています。
- ガイドのための下調べでは「一般的な情報」と「固有の情報」を集める
- ガイドの下調べは日本語でもいいので内容をしっかり理解する
- 下見の際は予行練習のつもりで
- 当日の持ち物
- トラブルに備えよう
- 外国人のおもてなしNG集
英語で案内するツアーを模擬体験できる!
この本は実体験ルポもたっぷりと詰まっています。
体験ルポでは、 英語はなんとか話せるけれど、ガイド経験はないかごく少なく、だけど外国人をもてなしたい気持ちにあふれる人々 が英語ガイドにチャレンジ!自分でテーマを決めて準備をして、初対面の外国人を案内しています。
場所は主に東京近辺で、「昭和レトロな下町ツアー」(谷根千)、「日本の自然と温泉ツアー」(高尾山)、「サブカルの聖地探訪ツアー」(中野)、「地元のディープな居酒屋ツアー」(西荻窪)、「クール・ジャパン紹介ツアー」(表参道)、「お茶会と和菓子作り体験」、「英国男子が案内!KAWAIIツアー」(原宿)など。
実体験ルポは、日本全国どこを案内する場合も参考になるように、普遍的な要素についても書かれています。プランの作成方法、下準備、現場でのノウハウも、どの場所の案内にも使えますよ。
体験ルポを読めば、英語ガイドのイメージトレーニングができて、不安も和らぐでしょう。各体験ルポに対して、島崎からのプロの目線で良かった点や 改善 点などの実践的なアドバイスもあるので、とても参考になります。
島崎さんに質問!必要な英語のレベルは?
一番気になるのはガイドをするときの英語力。英語での観光案内などのボランティアをする際に必要な英語レベルについて、島崎さんに教えてもらいました。
質問
英語でボランティアガイドをするには、どのくらいの英語レベルが必要ですか?
プロでもボランティアでも、ガイドをするのに一番重要なのは、 話す内容をしっかり持っていること です。英語が流ちょうでも、例えば浅草寺に行ったときに、仏教の説明ができなければガイドすることはできないからです。また、訪問地だけでなく、日本の歴史や文化について幅広い話題に対応できる知識も不可欠です。
かと言って、もちろん語学力なしでは英語ボランティアガイドは務まりません。ボランティア団体に入会する際に、英語の試験が課せられることもあります。その場合、英検2級くらいの英語力が求められることが多いでしょう。
仮に浅草寺の説明を英語で言えるようになったとしても、ガイドというのは一方通行ではありません。お客さまから質問されたら答えなければならないし、訪問地とは関係ない話題になることも少なくありません。
そんなときに会話のキャッチボールをするためには、知識と共に英語力が問われるのです。ですから、英検2級レベルくらいの実力は付けるように努力しましょう。
ただし 、難しい単語をたくさん覚える必要はありません。案内する相手は英語を母国語としているとは限らないので、難しい単語を使うよりも、簡単な英語で相手に伝えることが大切です。
会話を盛り上げる英語の例文もたっぷり紹介!
難しい単語は必要なく、「簡単な英語で相手に伝える」のがいい!とはいっても、どのくらい簡単な英語で伝えればいいの?と思う方もいらっしゃるかもしれません。この本には、各体験ルポごとに、関連の場面で使える 英語のおもてなしフレーズ もたっぷりと紹介しています
「下町文化編」のおもてなしフレーズの一部をお見せします。
英語で聞かれるのはこんなこと!Q&Aフレーズも満載
外国人を案内していると、日本人にとっては当たり前のことも、外国人にとっては新鮮で、思いも寄らない質問を急に投げ掛けられるかもしれません。そんなときに役立つ、訪日外国人からよく聞かれる「Q&Aフレーズ」も各体験ルポごとにご紹介しています。
「カワイイ文化編」から、実際のフレーズを少し見てみましょう。
Q&Aも含めて 事前に しっかり準備しておくと、気持ちにゆとりができて、ガイドする人もガイドされる外国人と一緒に観光を楽しめそうですね。
また、今は外国人と接点のない方でも、本書では、居酒屋やラーメン店、100円ショップから日本庭園、茶道体験、陶芸教室までさまざまな観光案内を紹介しているので、自分でガイドしているつもりで行ってみるのも楽しいです。ぜひ、ご覧になってみてください
構成・文:GOTCHA!編集部
GOTCHA(ガチャ、g?t??)は、I GOT YOUから生まれた英語の日常表現。「わかっ た!」「やったぜ!」という意味です。英語や仕事、勉強など、さまざまなテー マで、あなたの毎日に「わかった!」をお届けします。
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