インターネットやSNSの普及で、新語の誕生と変化が加速している昨今、ネイティブが会話で用いる新語をキャッチアップすることが難しくなっています。アルクの新著『これからの英単語』から、最新語彙がどれくらいわかるか、自分の英単語力を試してみましょう。
英単語クイズ
ポップカルチャーやエンターテインメントの世界でも、新語や、新しい意味を持つようになった古い語が流行しています。ネイティブ同士の会話についていくには欠かせない語彙を取り上げました。
Q. 1 cancel culture
“ Cancel culture can grievously impact the cancellee’s professional status . Their livelihoods could end.” (The Conversation)( )は、キャンセルされた人の職業上の地位に深刻な 影響 を与えかねない。彼らの暮らしは立ち行かなくなる かもしれない 。
Q. 1 答えと解説
近年、社会的に認められないことをした著名人などが一気に支持者を失う 傾向 を言う。大衆によるつるし上げともいえるこの「キャンセル」は、ツイッターやインスタグラム、フェイスブックなどのSNSで行われることが多い。偏狭な左派が取りがちな行動だとして、保守派はこの用語を兵器のように扱っている。
Q. 2 Gen Zers
“Perhaps because they are more likely to be engaged in educational endeavors, Gen Zers are less likely to be working than previous generations when they were teens and young adults.” (Pew Research Center)たぶん教育に力を注ぎがちだったせいで、( )は前の世代に比べて十代や若者時代に働いていない 傾向 がある。
Q. 2 答えと解説
Generation Zは、カナダ人作家ダグラス・クープランドが広めたGeneration X(1965~70 年代後半生まれ)をもじったもの。1990年代半ば~2010年代前半生まれで、インターネットや小型電子機器とともに育ち「デジタルネイティブ」とも呼ばれる世代。GenerationをGenと省略しZに「人」を表す-erを付けてくだけた言い方にしている。
Q. 3 lit
Like, dude, that guy is so lit . He always wears the coolest clothes and knows the best places to get a really good burrito.あのさ、あいつほんと( )よな。いつも最高にクールな服着て、すごくうまいブリトーを食べさせる店を知ってんだから。
Q. 3 答えと解説
light(火をつける)の過去分詞から派生したこの形容詞は、もともとスラングで「酔った、その気になった」という意味だった。そこから肯定的な意味に変化した。
Q. 4 smize
At first , when Jeff told Marjorie the news, he couldn’t tell whether she was pleased or not. But when he looked her in the eye, she gave him a great big smize , and he knew everything was OK.最初、ジェフがマージョリーにその知らせを伝えたとき、彼女が喜んでいるのかいないのか彼には分からなかった。でも彼女の目をのぞき込んだら、とびっきりの( )が返ってきて、全てがOKだと 了解 した。
Q. 4 答えと解説
音に合わせてつづりが変わっているが、smileとeyesからなる合成語。口元がマスクによって隠されているコロナ時代の顔の表情をうまく言い表している。
Q. 5 woke
“Criticising ‘ woke culture’ has become a way of claiming victim status for yourself rather than acknowledging that more deserving others hold that status .” ( Guardian )「( )の文化」を批判することは、被害者の立場に置かれるべき人々を差し置いて自分が被害者であるかのような 主張 をするようなものだ。
Q. 5 答えと解説
wokeはwake(目覚める、目覚めさせる)の標準外の過去分詞で、おそらくアフリカ系アメリカ人英語から来ている。人種平等や社会正義を求める活動家の間で広く使われている。ただ、wokeな人々は堅物で融通が利かないとして批判する際に使われることもある。
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