濱崎潤之輔さんと星名亜紀さんの交互執筆連載!通勤電車の中で、バスを待っている間に、寝る前の時間やお昼休憩、家事の合間に・・・。忙しい中でもなんとか時間を見つけてTOEIC(R)L&Rテストのスコアアップを目指したい人のための学習法を紹介します。第6回では、濱崎さんが「文法・リーディング」対策におすすめの学習法を解説します。
目次
スキマ時間も予定通りの学習時間も同じ「1分1秒」
本連載のテーマは、スキマ時間を活用し、TOEICでハイスコアを取る学習法です。
ここで皆さまにお伝えしておきたいのですが、実は僕はこの「スキマ時間」という言い方があまり好きではありません。というのも、この言葉は、「空いている時間」、「ちょっとした暇な時間」など、「あまり大切にされていない時間」という印象を抱かせるからです。
予定していた勉強時間であろうが、何かの狭間に偶然生まれた時間であろうが、同じ「1分1秒」なのです。そこに差はありません。
とは言え、この連載を読んでくださっている皆さまの多くにとってピンとくる表現であろうことは間違いないと理解しています。
そのため、ここで言う「スキマ時間」とは、「暇な時間」という意味ではなく、 「貴重な1分1秒」という意味 であることを理解していただければ幸いです。
今回は、文法・リーディングに関するスキマ時間学習法についてお話しします。
TOEIC連続満点の秘けつは「英文法の強固な土台」
僕がTOEICで990点満点を獲得でき、今も継続して獲得できている理由として、第一に 「英文法を徹底的に学んだ」 ことが挙げられます。
ただ、僕の場合は、TOEIC対策のために英文法を必死に学んだというわけではありませんでした。
きっかけ は、TOEICの存在さえ知らなかった頃、偶然見かけたテレビ番組「ハートで感じる英文法」に出演されていた大西泰斗先生の話に衝撃を受け、そこから大西先生の著書を読み始めたことでした。
それから1冊読んではまた次の1冊を購入ということを繰り返し、ついには著書だけでなく、大西先生が出されている音声講義入りのCDやテレビ放送のDVDまで、市場で手に入るものはすべて読破、視聴してしまいました。
大西先生との出会いのおかげで、「先生の授業は本当に面白いなあ」という 純粋な知的好奇心を原動力に英文法を習得することができた のは、とても幸運だったと思います。
この連載を読んでくださっている方の多くは、おそらくですが、すでにTOEIC対策に取り組んでいる方が多いのではないでしょうか。そうした学習を進めている方に問いたいのですが、英文法に対する自信はどれくらいあるでしょうか?
もし胸を張って「英文法には自信があります」と言えないのであれば、 TOEIC対策に特化した勉強からいったん離れて、 すぐに 大西先生の書籍の通読し、完全に理解することを強くおすすめ します。
英文法は、「英語学習の土台」です。TOEICのどのセクションの、どのパートにも関連してきます。
大西先生の著作すべてを読むことが難しければ、『総合英語 FACTBOOK これからの英文法』(桐原書店)、もしくは『一億人の英文法』(ナガセ)のいずれかだけでも構いません。
もしあなたがTOEIC990点満点を目指しているのであれば、おそらく何らかの必要に迫られてのことではないでしょう。「満点を取らないと給料が下がる」とか、「満点を取らないと留年する」という状況に直面している方は、めったにいないはずです。
そうです。あなた自身が990点満点という「高嶺の花」をその手につかみたいと思っているからこそ、この連載を読み、日々精進されているのですよね。
そうであれば、1~2か月掛かってもいいので、ぜひ上記の書籍をスキマ時間を使って読破してみてほしいです。もちろんスキマ時間ではなく、ガッツリ机に向かって本を読みこんでも構いません。
そうすれば、必ずやあなたのTOEICのスコアは飛躍的に上昇し、あなたの夢に手が届くでしょう。
通勤通学時、会社の就業前、大学の休み時間、会社のお昼休み、駅で電車を待っている間など、すべての時間を読書に充てるのです。
なお、車で通勤されている方は、『NHKラジオ英会話 英会話 話を組み立てるパワーフレーズ 講義編』(NHK出版)のような、「耳からだけでも学べる」教材を使うのも手です。大きな声を出せるのは、車で通勤する人だけに与えられた特権です。
ぜひ、講義を聞きながら大きく声に出して発音し、学習効果を倍増させてください。