インスタグラムとフェイスブックで「いいね」数の非表示が可能に!背景にある「social pressure」とは?【ニュースな英語】

インスタグラムとフェイスブックで「いいね」数の非表示が可能に!背景にある「social pressure」とは?【ニュースな英語】?

ソーシャルメディア(SNS)のインスタグラムとフェイスブックが、投稿に付いた「いいね」数を非表示にできる機能を取り入れると発表しました。この措置の背景となっている「social pressure」について取り上げます。

今回のニュースな英語

social pressure

ソーシャルメディア(SNS)のインスタグラムとフェイスブックでは、「いいね」の数を隠すことができるようになります。現在はまだ一部のインスタグラムユーザーに限られているようですが、順次、どちらのSNSでも、全ユーザーが「いいね」を表示するか否かを選択できるようになるようです。

この措置の目的は、「いいね」を獲得するためのプレッシャーや競争意識を軽減すること、とされています。

ということで、今回のニュースな英語では、SNSが生む「social pressure」について取り上げます。

背景

実はインスタグラムは2019年から、「いいね」を非表示にする取り組みをしてきました。過去にはユーザーの「いいね」数が見えていたのに、ここ数年、見えなくなっていたのはそのためです。

ですが今回の発表によると、この「見えるか見えないか」「見せるか見せないか」をユーザーが自分で決められるようになります。

about.instagram.com

皆さんは、「いいね」の数、気になりますか?インスタグラムがこれまで行ってきたテストでは、見えると社会的プレッシャーが生まれるから見えない方がいい、という意見と、人気やトレンドの投稿を判断する材料として見えた方がいい、という意見があったそうです。

この「社会的プレッシャー」とは一体なんでしょうか?

アメリカ心理学会は心理学辞典で、「個人やグループに対する、他者やグループからの影響力の行使」と定義しています。

SNSの文脈で言えば、「いいね」をたくさん獲得したいとか、いいイメージを持たれたい、友達やフォロワーの期待を裏切りたくない、などが一例と言えるでしょう。

どんなふうに使われている?

インスタグラムとフェイスブックで「いいね」数の非表示が可能に!背景にある「social pressure」とは?【ニュースな英語】

イギリスの新聞メトロは、あるPRコンサルタントの女性の声として、「いいね」を隠す選択肢を歓迎する意見を紹介しています。

Giving people the choice to hide social media likes is a really positive step forward. It alleviates the social pressure that the like button imposes, and gives each individual user the chance to customise their social media experience to suit their own needs.
SNSのいいねを隠す選択肢をユーザーに与えるのは、とても前向きな一歩です。いいねボタンが持つ社会的なプレッシャーを緩和するうえ、各ユーザーが、ソーシャルメディアでの経験を自分のニーズに合うようカスタマイズできるようになります。

metro.co.uk

「いいね」を隠せる選択肢を設けるというこの措置、インスタグラムとフェイスブック以外のSNSも追随するでしょうか!?

「いいね」を得るなどの社会的なプレッシャーを生んでいるSNSは、インスタグラムとフェイスブックだけではありません。若年層で人気のTikTokでは今年4月、「失神チャレンジ」をしていた12歳の少年が命を落とした事故もありました。当時の様子を伝えるUSAトゥデイは、次のように指摘しています。

A generation ago, kids would leave school or the mall or the movie theater and essentially leave their peers behind for the day. Home was a break from social pressure. But social media means now children's peers are everywhere all the time.
一世代前は、子どもたちが学校やショッピングモール、映画館を後にすれば、基本的にその日は、友達のことを考えずに済んでいた。自宅は、社会的なプレッシャーから解放される場だったのだ。ところが、ソーシャルメディアにより今や、ありとあらゆるところに友達が常にいることになる。

www.usatoday.com

なおインスタグラムは、「Perfect Isn’t Real, Tips to Avoid the Pressure(完ぺきはリアルじゃない。プレッシャーを避けるためのアドバイス)」というページを作り、上手にSNSと付き合う10個のアドバイスを提供しています。その中には、「Your “Likes” Don’t Define You. You Define You.(あなたという存在を決めるのは「いいね」ではありません。あなた自身です)」というものもあります。

www.instagram.com

まとめ

SNSは楽しいものですが、健全な付き合い方ができるようになるまでには、プラットフォーム側もユーザー側も、試行錯誤が続きそうです。

皆さんは、「いいね」を表示する選択肢、どう使いますか?ご自分のインスタグラムアカウントで選択肢が使えるようになっているか、ぜひ確認してみてくださいね。

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松丸さとみ

松丸さとみフリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで計6年強を過ごす。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に翻訳・ライティング(・ときどき通訳)を行っている。訳書に『限界を乗り超える最強の心身』( CCC メディアハウス)、『 FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略』(サンマーク出版)などがある。
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