短いフレーズなら英語で返したり話したりできるようになったので、次のステップとして「ある程度、長い文章で英語を話せるようになりたい」「話を続けられるようになりたい」という方へ。7人の英語コーチが、おすすめのトレーニングや意識すると良いポイントをお答えします!
Q. 単語や短文ではなく、長文で英語を話せるようになるには?
以前に比べて英語で話せるようにはなってきましたが、まだまだ短文やひとこと英語で終わってしまいます。長い文章で流暢に話せるようになるには、どのようなトレーニングがおすすめでしょうか?
A. 情報量×文法知識で長く話せる! まず英作文してみよう
こんな質問に対して、コーチ陣からは次のような回答が寄せられました。
- まずは瞬間的に「書ける量」を増やそう
- 長い文章を頭から理解できるようになるべし!
- 短文で話すことは、悪いことではない
- 相手に何を伝えたらいいか?を考えてみて
- 「文法」と「内容」の両面から長くできる
- ずばり、話したいことを英作して書き出す
- 「伝えたい」という気持ちでトレーニングを
以下、それぞれのコーチからのアドバイス(全7件)にはさらに 具体的な ヒントが紹介されていますので、ぜひご覧ください。各コーチのプロフィールや、これ以外の質問と回答は、 こちらの記事 に。
まずは「瞬間的に書ける量」を増やそう
瞬間的に書ける量も増やすには「エッセイライティング」が効果的です。初級者の場合は50ワード、中上級者の場合は200ワード以上を目安に英語でエッセイを書くと良いです。
題材は日記や趣味、仕事のことなど、英語で話せるようになりたいことを書くことをおすすめします。一度ライティングの時に使った英語表現は頭に残るので、スピーキングの時にも咄嗟に出てきやすくなります。
エッセイライティングを数カ月続けていくと、だんだんと英語の構文や文章の組み立て方、英語表現などが身についていきます。そうすることでだんだんと流暢に英語を長文で話せるようになっていきます。
「まずはライティングで自分の言いたいことを書けるようにする」、それができない限り英語で自分の言いたいことが言えるようになることはあり得ません。
長い文章を頭から理解できるようになるべし!
そのためには、英字新聞などの長文を自分で頭からサクサクと読めるようにトレーニングしたり、リスニングも長めの文章を聞いて、そのままの順序で理解できるようにしましょう。リスニングなども普通のネイティブの早さに慣れて聞けるようになってくると、自然に文章を英語の順序で理解できるようになっていることに気がつくはずです。
そして長文を自分で作れるようになるための 具体的な テクニックは、接続詞( as , because, if, after, although など)と関係代名詞( which , that, whereなど)を使いこなせるようになることです。長い文章には必ず接続詞か関係代名詞が入っています。
自分でこの接続詞と関係代名詞が自由自在に使いこなせるようになるまで、接続詞や関係代名詞の例文などを何度もリピートして、自分の頭の中に入れておきましょう。
短文で話すことは、悪いことではない
そして、英語の語順は、基本的に「主語+動詞」の後に、どこで・だれと・いつ…など詳細情報を付け足すことで構成されていますので、量を出すことに慣れてきたら、情報を少しずつ足すというステップを踏むことができます。さらに、長文は瞬時に英作できる力とそれを支える文法力を上げていく必要がありますので、まずは書いて英作をし、正しく使えているかを確認してもらうのが良いでしょう。そしてリピーティング・シャドーイングなどで口に出すトレーニングを徹底的に行っていくと、長い文章も扱える話し方を身につけていくことができます。
相手に何を伝えたらいいか?を考えてみて
文章が短くなってしまうのには、主に3つの 原因 が考えられます。1つ目は、そのトピックに関する知識が そもそも あまりないこと。この場合は英語以前に知識量を増やす必要がありますね。
2つ目は、話す内容は決まっているが、それがうまく英語で表現できない。この場合は話したい内容を一旦書いてみて、Google翻訳などで日本語に翻訳してチェックするのも良いでしょう。
3つ目は、聞き手に与えている情報量が少なすぎる、です。例えば週末に何をしたかという話題になったとき、「買い物に行きました」と「土曜日に友人と一緒に銀座に行って、とてもステキなベージュのコートを買いました」では、情報量が全く違いますよね。そして情報の内容と量が適度だと、聞き手にとっても会話が楽しくなる訳です。
なのでただ単に「文章を長くしよう」というよりは、「何を伝えたら相手が興味を持ってくれるか」を心がけた方が良いかもしれませんね。そして会話が一方通行になってしまわないように、相手に質問を振ることもお忘れなく!
「文法」と「内容」の両面から長くできる
- 文法的に長文を話す能力をUPする
- 内容的に長く答えるスキルをUPする
ずばり、話したいことを英作して書き出す
英語コーチングでは、スピーキング 強化 を 希望 される方には毎日、英作をしてもらいます。ポイントは、自分が話したいと思うことを書く、自分と関係のあるまたは興味のある話題を選ぶ、日々続けること。日本語で日本人に囲まれて過ごしているので、話したいと思うなら、ある程度の時間を投入する必要があります。そして、書いたものを、ただ書いて終わりではなく、音読してみる、そして、オンライン英会話などもうまく活用して、実際話してみる。そのサイクルを地道に回すことで、到達したいレベルへと近づけます。
英作をする際に文法に自信がない、正しい英語なのか分からないという場合は、オンライン英会話の先生や英語ができる人に添削をしてもらうのがとても 有効 です。自分で気づかない文法の間違いや日本語とは違う英語の言い回しをフィードバックしてもらえるからです。頑張ってください。
「伝えたい」という気持ちでトレーニングを
それを踏まえて、接続詞をうまく使うトレーニングをしてみるのはいかがでしょうか。
まずは、色々な接続詞の意味や使い方を確認し、辞書の例文を真似るなどして「実際に自分が使える英文」を作ってみるのがおすすめです。一度文を書き出して、それを見ないで言えるように練習するとやりやすいですよ。「誰と、どこで、どんな話をしているときに使える」など、 具体的な シーンを思い浮かべながら口に出して言う練習をしておくと、チャンスが来たら すぐに 口から出せる「自分の言葉」になっているはず。試してみてください。
また、1日の振り返りや最近はまっていることなど、テーマを決めてまとまった内容を話すトレーニングもおすすめです。接続詞トレーニングにもつながりますが、自分が話す内容に「どうして?」「それで?」など突っ込みを入れ、"… because …"、"…, so … "などと文をつないでいきます。このトレーニングを行うときにも、親しい友人など話し相手を思い浮かべながら行ってみてください。「伝えたい」と言う気持ちが強いほど、話す内容も詳細まで豊かになり、文も長くなっていきます。
英語は、相手に伝えたい情報は全て言葉にして伝える、言語依存度の高い言語です。
普段から考えを詳細に言語化するよう意識してみるのも、良いトレーニングになります。流暢に英語で話している自分の姿を想像しながら、楽しくトレーニングに取り組んでくださいね。
ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部 「英語を学び、英語で学ぶ」学習情報誌『ENGLISH JOURNAL』が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!
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