グローバル化が進む中、40代で突然英語が必要になったという方や、「英語を話してみたい」と思うようになった方も多いのでは? 「何かを始めるのに年齢は関係ない」とはよく聞くものの、英会話習得も問題ないのだろうか……そんな疑問に、6人の英語コーチがずばりお答えします。
目次
Q.40代ですが、今からでも英語を流暢に話せるようになりますか?
40代ですが、最近、英会話の楽しさに目覚めました。もっと話せるようになりたいですし、英字新聞を読んだり、映画を字幕なしで楽しんだりしたいです。サッカーを英語の実況で楽しむのもいいですね。この年齢からでも英語を流暢に話せるようになるでしょうか?
A. 40代でも全く問題なし!重要なのは年齢よりも「学習時間」
こんな質問に対して、コーチ陣からは次のような回答が寄せられました。
- 英会話習得に年齢は関係なし!
- 英語力は勉強時間に比例する
- 楽しさに目覚めた今がチャンス!
- 人生100年時代、40代は若い!
- 豊富な人生経験が強みになる
- 40代からの学習は全く遅くない
同じような疑問を抱いていた方、安心してください! コーチ全員が「40代から英語学習を始めても習得できる」と回答しています。
若い方が良いと言われる本質は、記憶力・理解力ではなく、働き盛りの世代と比べると「学習時間が確保しやすい」、中高年の方と比べると「体力的・健康面で学習が続けやすい」というところのようです。
以下、それぞれのコーチからのアドバイス(全6件)にはさらに具体的なヒントが紹介されていますので、ぜひご覧ください。各コーチのプロフィールや、これ以外の質問と回答は、こちらの記事に。
英会話習得に年齢は関係なし!
40代からでも問題なく英会話は習得できます。英語学習を始める年齢が若いに越したことはありませんが、大きく不利になることはありません。私自身も33歳のときに全く英語を話せない初心者の状態から英語学習を始めました。6年経った今では英語を流暢に話すことができています。これまでに英語学習指導をした50代の方も多いですが英語を話せるようになっています。世間一般で言われているほど語学学習に年齢は関係ありません。
年齢よりもどれだけの時間を英語学習に使えるかが一番重要です。第二言語習得(日本人にとって英語)は年齢に関係なく一定の時間が必要です。初心者の状態から開始して英語をある程度流暢に話せるようになるレベル(中級~中上級レベル≒TOEIC750点前後)になるまでに約1200時間が必要です。
1200時間というと1日2時間毎日欠かさずに学習したとしても600日、つまり2年近くかかります。2年間毎日欠かさず英語学習を行うのはなかなか大変です。また働き盛りの30代、40代にとっては仕事+毎日2時間英語学習を行うのは至難の業です。
比較的自由な時間が多い10代の子どもであれば毎日2時間の英語学習はそこまで難しくありません。これが年齢が若い方が英語習得に有利な理由です。もしもあなたが40代であっても英語学習を毎日2時間以上行えるのであれば、40代という年齢が英語習得上不利になることは全くありません。
英語力は勉強時間に比例する
40代からでも、英会話を習得することは可能です。英語力は、綺麗に勉強した時間に比例していきます。だから、きちんとこれから英語を毎日積み重ねて勉強していけば、必ず話せるようになります。
事実、退職して時間ができてから難関な国連英検に挑戦して合格したという方も知っていますし、通訳になったという方の話も聞いたことがあります。学びや自己研鑽に決して遅すぎる、ということは決してありません!
今からできれば毎日3時間英語を勉強し続けていけば、遅くとも半年後には今とは想像もつかないほどの英語力が身についているはずです。今が一番若いですから、夢を諦めずに挑戦してみてください。そして一つ挑戦することができると、他のことも挑戦するハードルが低くなり、いろいろな夢が叶っていきます。
自己投資するのも習慣ですから、自分のために英語を勉強する習慣が付くと、他の良い習慣もどんどん身につくんですね。英語をきっかけに、様々な自分の可能性を開いていってください!
楽しさに目覚めた今がチャンス!
結論から言うと、英語は誰にでもできるようになります。英語の楽しさに目覚めたのなら、こんなにいいモチベーションはありません。言語習得は一晩でなるものではないですが、目標までのステップを最適化しながら進むことで、英語力は必ずついてきます。
ここでファーストステップを間違えてしまうと、そのままずるずると上達しない道を歩みかねません。どんな風に話せるようになりたいのかを見据えた上で、現状から目指す方向へ着実にアップする学習内容を取り入れていきましょう。
自分の生活環境に英語を取り入れていくのも効果的です。と言っても、英字新聞を読めるようになりたいからといって、初級者の方がいきなり英語新聞を読むのはハードルが高すぎます。楽しさよりも難しさが先立ち、モチベーションが落ちてしまいます。ですので、例えば数を英語で数えたり、簡単な日記をつけたりなど、できることから英語環境にしていくと良いでしょう。
もし映画を字幕なしで観たい!と思うなら、ストーリーを知っている映画を字幕なしで何度も観るのはいいですね。話が分かっているので、繰り返すと聞き取れることが増えていったりします。
と言っても、これらは楽しみを増やし、英語の環境を作るための工夫なので、これだけでは英会話ができるようにはなりません。英語を話せるようにするには、自分に適した学習内容とステップをきちんと踏みましょう。40代からでも諦める必要は全くありませんよ!
人生100年時代、40代は若い!
十分可能です! 私の生徒さんには70代の方もいらっしゃいますが、地道に努力を重ねている方は、年齢に関係なく確実に上達されています。しかもご相談者は「英字新聞を読んだり、映画やサッカーを英語で楽しみたい」という非常に 具体的な ゴールをお持ちなので、学習を継続する励みになるかと思います。
ただ今まで中・高年の方を教えていて気づいたのですが、20代、30代の生徒さんに比べ、妙に焦られている方が多いのです。ついつい「もう歳だから、早く上達してみんなに追いつかないと!」と考えてしまうようですが、正直このような考えは百害あって一利なし!
逆に必要なのは、「具体的かつ現実的な目標を設定する」することです。そして「流暢」とか「ペラペラ」という、聞き心地の良いフレーズに惑わされないことも大切です。人生100年時代に突入した今、40代なんてまだまだこれから!周りと比べたりせずに、ご自分のペースで楽しみながら英語を習得していただければ、と思います。
豊富な人生経験が強みになる
英会話の楽しさに目覚めたなんて、本当に素晴らしいですね!学習のエネルギーに満ちている感じがします。しかも英語を上達させてやりたいことも、英字新聞・サッカーの実況、と具体的で、目標にどれだけ近づいているかが自分でも分かりやすいかと思います。
さて、40代といえば、受験勉強をしていた時期からはだいぶ月日が経ち、記憶力の低下などもご心配なのでしょう。確かに体的には不利な部分もあるのかもしれませんが、40代の強みは、これまで培ってきた人生経験です。さらに、質問者様の文面からは好奇心旺盛な人柄が感じられます。いざ英語で何かを語り合うときのコンテンツが豊富な方であれば、英会話力が上達すればするほど、より早く、英語コミュニケーションを楽しむことができるようになるでしょう。
ちなみに、私が最近担当した最高齢のクライアント様は72歳です。69歳で仕事を退職してから一念発起し、40年以上全く触れていなかった英語学習を再開。TOEIC860点と英検準1級を取得されました。その方のお悩みは、実は記憶力ではありません。「勉強して目がかすんでしまう」ということ。それ故「勉強はもっと若いうちにしたほうが良い」とおっしゃっていました。質問者様が、ご自身のやる気を十分に受け止められる体力・健康状態であれば、40代から英語を流暢に話せることも不可能ではないのではないでしょうか?
40代からの学習は全く遅くない
もちろんです。私の英語コーチングのクライアントさんは30代後半から、40代の方が一番多いです。人生100年時代と言われており、やりたいのに、ずっと先延ばししているなら、40代からでも全然遅くないですよ。
実際に指導させてもらっている立場から言うと、大学受験をしているかしていないかで、英語の基礎力は大きく変わるというのが一つ実感することです。中学英語の文法知識は絶対にマスターしていたほうが良いので、そこの基礎があるかないかで勉強のステップも大きく違ってきます。
大人になると、英語の勉強をするぞ!と奮起しても、他にも仕事や家庭のことなど、やらないといけないことが多いです。なので、本当にやりたいことのか、なぜやりたいのか、何を目標としてやるのかを最初にしっかり見極めること。そして、限られた時間をどのように効率良く使うのか戦略的に進めたほうがいいです。
やり方を間違えると数年経っても、いろいろやっているけれど、上達を感じられないというのは英語学習者の「あるある」です。グッと3ヵ月などの短期間で力を伸ばしたいと思ったら、個別のカリキュラムで伴走してくれる英語コーチングで、プロの力を借りるというのは有効です。人生は短いですから、経験豊富で、実績のある人、しかも自分と相性の良い英語コーチを体験セッションなどでまずは相談してみることをおすすめします。
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