映画は生きた英語の宝庫。おすすめ映画から、ちょっとおしゃれで すぐに 使える英語表現を毎回一つ紹介します!映画『ぼくたちのチーム』から、「そっくり」と言いたいときの表現です。
今日のおすすめ表現
peas in a pod日本語に「うり二つ」という言葉がありますが、 英語でも野菜(豆なので厳密には野菜ではありませんが!)を使って「そっくり」であることを表現する言葉 があります。それが、今回の映画からの表現、「peas in a pod」です。
表現の出どころ
今回ご紹介する作品は、2016年のアイルランド映画『ぼくたちのチーム』(原題:Handsome Devil)です。学園ドラマで、ゲイ(同性愛者)の男の子が主人公。
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ちなみに 、ドラマ『シャーロック』でのモリアーティや映画『007 スペクター』での「C」など、ヒット作品に悪役で登場することが多いアンドリュー・スコットが、『ぼくたちのチーム』では熱血教師ダン・シェリーを演じています。
Never, ever, ever use a borrowed voice. You're all individual .借り物の表現なんて、何があっても絶対に使うな。君らはみんな、個性的な存在なんだ。このように、示唆に富んだ彼のせりふにも注目してくださいね。
表現の使い方
「peas in a pod」は正確には、「like two peas in a pod」という言い方になり、そのまま解釈すると、「さやの中にある2つの豆みたい」となります。同じさやに入った豆を指すことから、「そっくり」という意味になります。
映画の中では、これまで学校でいじめられていた主人公のネッド(フィオン・オシェイ)が、転校生で自分とルームメイトになったコナー(ニコラス・ガリツィ)との友情に気付くシーンでこのフレーズが使われています。
映画は全体的に、ネッドの視点からのナレーションで進んでいきますが、この表現が出てくるシーンも、ネッドのこんな思いがナレーションで語られます。
I never knew I had been lonely until I found a friend. Not that Conor and I were peas in a pod.友達ができるまで、自分が孤独だったなんて思いもしなかった。コナーと僕は似た者同士ってわけではないけれど。このあとネッドは、コナーはいつもランニングをしているけど、僕は座って何もしないのが好きだ、という話をして、いかに2人が「似ていないか」を説明します。
この「I never knew I had been lonely until I found a friend」って、とても深い気付きですよね。ネッドをいじめから救ったのも、コナーの存在でした。
まとめ
英語圏では9月に新学年が始まる国が多いので、学園ドラマを扱った映画をご紹介しました。新型コロナウイルスのせいで人と接する機会が減ってしまい、親しい友達を作るチャンスが減ってしまった人もいるかもしれませんね。
でも自分の周りをよく見回してみたら、ネッドとコナーのように、「like two peas in a pod」(似た者同士)とは言い難い相手と、意外な友情が築けるかもしれません。
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