「〜してもムダ」って英語で何て言うの?【映画で英語】

映画で英語

映画は生きた英語の宝庫。おすすめ映画から、ちょっとおしゃれですぐに使える英語表現を毎回1つ紹介します!

今日のおすすめ表現

There’s no point (in) ~ing.

「そんなことをしてもムダだ」「意味ないよ」と言いたいときに使える表現です。前置詞のinは省略可能ですが、後に続く動詞は動名詞(doing)になります。

表現の出どころ

今回の表現の出どころは、前回も取り上げた、公開から16年後の今でもクリスマス映画として愛されている『ラブ・アクチュアリー』(原題:Love Actually)です。

この作品で一番印象的なシーンといえば、マーク(アンドリュー・リンカーン)が、自分の親友ピーターと結婚したばかりのジュリエット(キーラ・ナイトレイ)の家を訪ね、厚紙に書いた思いを紙芝居のように見せて告白するシーン。ロマンチックでしたよね。

去年の今頃は、オランダの国会議員キーズ・バーホーベン氏がこのシーンをパロディーにして、ブレグジットがこう着状態になったイギリスのテリーザ・メイ首相(当時)の自宅を訪れ(もちろん本人じゃありませんよ!)、「早く決めて」と訴える動画メッセージがソーシャルメディアで話題になっていました。パロディー動画が話題になるということは、それだけ元ネタであるこの映画のシーンが愛されている証拠ですね!

表現の使い方

作品の中でこのせりふを言うのは、アメリカの大統領(ビリー・ボブ・ソーントン)。英米首脳陣による会議で自国の方針を譲らなかった大統領は、会議の後、イギリス首相のデイヴィッド(ヒュー・グラント)にこう言います。

There’s no point in tiptoeing around today, then just disappointing you for four years.

今日問題を避けておいて、その後4年間あなたを落胆させ続けるのは意味がないですから。

“tiptoe”は「爪先」のことですが、“tiptoe around”は、「(問題などを)避けて通る」という意味で、動詞として使うこともできます。何かを避けようと爪先立ちで「抜き足差し足」しているイメージをすれば覚えやすいですね。

今日ここで問題をうやむやにして、その後4年間(イギリスの次期総選挙までの期間*1、期待を持たせても仕方がないから、今、はっきりさせたのだ、と大統領は言っているのです。

よく聞く英語のことわざで“It is no use crying over spilt milk.”(こぼれた牛乳を泣いてもムダ=覆水盆に返らず)というものがありますが、この“It is no use”を“There’s no point in”に言い換えても同じ意味になります。

まとめ

「~してもムダ」は“There’s no point in doing.”が正式な言い方ですが、“in”を省略して“There’s no point doing.”と言うこともできます。ポイントは、動詞にingを付けて動名詞にすること。

「何がムダか」を言葉にしなくてもはっきり伝わるような状況なら、“There’s no point.”だけでも、「意味ないよ!」という気持ちが通じます。

 

松丸さとみさん

文:松丸さとみ

フリーランス翻訳者・ライター。学生や日系企業駐在員としてイギリスで計6年強を過ごす。現在は、フリーランスにて時事ネタを中心に翻訳・ライティング(・ときどき通訳)を行っている。
Blog:https://sat-mat.blogspot.jp/
Twitter:https://twitter.com/sugarbeat_jp

編集:GOTCHA!編集部

*1:当時は、4〜5年ごとに総選挙を行っていた。2011年に新しい法律ができ、イギリスは基本的に5年で総選挙をすることになっているが、近年は例外的に前倒しで何度も総選挙を行っている。