日本でもユーザーが増えているNetflix(ネットフリックス)。その名前の由来や人気の秘密について調べてみました。
Netflix = net + flix
ところでサービス名の Netflix はどんな意味なのか? はじめの net はインターネットだからOKとして、後ろについてる flix は何なのでしょうか。
flix の意味は、、、動物の毛皮
辞書的な意味としてすぐに出てくるのは、「動物の毛皮」という意味。とくにビーバーの毛皮を指して使われることが多いようです。
The soft fur of some animals, especially the beaver.
これだと???ですが、実は、flix と同じ発音である、flick には次のような意味があり、Netflix はここから名付けられたようです。
実は、flick が「映画」でした
flickの意味・使い方|英辞郎 on the WEB:アルク
4.にある通り「英語、映画館」という意味。これなら、Netflix は「ネットの映画館」となるので、納得できます。
また、スマホなどの画面を指でさっと弾く動作の「フリック」も意味するので、とても現代的な響き。新しいサービスにはとてもしっくりきますね。
米国ではGAFAではなくFAANG
映画やドラマ、アニメを観るサービスであるためか、日本では「IT企業」のイメージはあまり強くない Netflix ですが、世界的には、Google や Amazon に並ぶ、巨大かつ成長著しいIT企業の一つとして位置づけられています。
こんな本のタイトルにもなるように、強力なIT企業は、これらをひとまとめに「GAFA」と呼ばれたりしますが、米国ではこれに Netflix の N を加えて並びを変えた「FAANG」の方が一般的のようです。
下の画面は、検索キーワードを示すGoogleトレンドのものですが、赤がFAANG、青がGAFA。3年ほど前からNetflixアリのFAANGがメジャーになってきたことがよくわかります。
2018年の時点で、売上高は約1.6兆円、契約者数1.25億人ということなので、まさに世界的な規模の会社ですね。
シンプルな月額料金&見放題で急成長
Netflix のサービスは、シンプルな料金体系。例えば日本では、ベーシック、スタンダード、プレミアムの3種類がありますが、いずれも月額。ベーシックが800円/月、スタンダードが1,200円/月、プレミアムが1,800円/月となっています。
同時に観れる画面の数や、画質などの違いはありますが、もっとも特徴的なのが、いずれのプランでも「映画やドラマが完全見放題」であるということ。
また、次の画像(英語版Webサイトのトップページ)にもある通り、いつでも止められる(Cancel online at anytime)という気軽さも魅力的ですね。
エンタメ以外にも広がる「サブスク」ビジネス
Netflix 以外にも、Amazonのプライム会員、Apple Music など、FAANGに代表される、今伸びている企業の多くはいわゆる「サブスク」のビジネスモデルを採用している場合が多いです。
また、トヨタのKINTOなど、デジタル以外の世界にも、サブスクサービスはどんどん登場してきています。
ただし、「サブスク」の用法には注意も必要。元来、サブスク(subscribe)には、「が月額課金」や「使い放題」の意味はありません。どちらかというと、「申し込む」「予約する」「応募する」の意味。
to pay money regularly to be a member of an organization or to help its work
また、どんなサービスでも、「月額課金で使い放題にすれば流行る!」という話でもないので、これも注意したいところ。(「サブスク 失敗」などで検索すると、いろいろなお話がワサワサと出てきます。)
おすすめの本:「サブスク」を正しく理解するには?
兵庫県立大学の経営学者、川上昌直教授によれば、サブスクリプションは「リカーリング」というビジネスモデルの一つ。また、サブスクビジネスの成否を分けるのが、顧客と企業の「つながり」であるといいます。
川上教授の新刊『「つながり」の創りかた』では、サブスクを自社のサービスに展開しようと考える時に気になる次のようなポイントについて、わかりやすく解説されています。
- 売り切りモデルは何が問題なのか?
- サブスクとフリーミアムの違いは?
- 継続の拘束力は何か生まれるか?
- 利益を支える課金のしくみとは?
Netflixのように、多くのユーザーに支持されるサービスや事業を育てるためのヒントがたくさん得られる本ですので、オススメですよ!