英語面接で企業が雇いたくなる人の自己紹介とは?

就職や転職で英語面接を受ける方、必見!本番でしっかりと自己アピールできる方法があります。『CD付き 実例でわかる! 英語面接完全マニュアル』の著者であり、神田外語学院グローバルコミュニケーション科を率いるスーパーバイザーのレンフロ比佐子さんに、英語面接で面接官に刺さる答え方を教えていただきます。

CD付き 実例でわかる! 英語面接完全マニュアル
 
こんにちは。レンフロ比佐子です。多くの学生たちを新卒で外資系企業に送り出してきた経験と、学科のカリキュラムに入れているEnglish Interview(英語面接対策)の実績から、著書『英語面接完全マニュアル』を出版しました。今回の記事では、著書の中から、特に中途採用の英語面接に受かるための知恵を紹介します。

英語面接の種類

面接にはさまざまな形態があります。どの形態の面接であっても、自分をしっかりアピールできるよう備えましょう。  

審査 面接(Screening Interview)"> 審査 面接(Screening Interview)

一般的に最初の面接が 審査 面接です。「面接をする要件を整え、実際に話を聞いてみたいと思う人物か否かを 判断する 機会」が 審査 面接です。これを突破するには、 自分の職歴について、自分自身について、要点を簡潔に説明できるように しておきましょう。

パネル面接(Panel Interview)

1対1の個人面接( Individual Interview)と違って、面接官が2人以上いる面接です。パネル面接では面接官が複数いるので個人面接よりも大きなプレッシャーがかかるかもしれませんが、実はそれも企業の狙いだったりします。 ストレスのかかる状況であなたがどのように振る舞うのかが見られている と考えましょう。パネル面接では、応答の内容だけでなく、 アイコンタクトにも気を配る必要があります

集団面接(Group Interview)

集団面接では応募者のリーダーシップや協調性、コミュニケーションスキルを見ます。 集団の中で、それぞれがどんな役割を果たしていくのかが注視されます

電話/インターネット面接(Telephone/Video Interview)

応募者が遠隔地に住んでいる場合に、採用担当者から電話がかかってきます。「英語力」「コミュニケーション力 」「常識」「履歴書に書かれていることは事実である かどうか 」が見られます。

電話での早口はタブーです。明瞭・明確に話すこと、黙り込まないこと、声のトーンが下がらないように立って話すこと を覚えておきましょう。

※説明は、『CD付き 実例でわかる! 英語面接完全マニュアル』(pp.22-23)の記述を基にまとめたものです。

一般的な面接試験の流れ   

アイスブレイキング英語をどのようにして身に付けたのかなどの質問があります。
履歴書の確認出身大学や専攻、職歴、ポジション、職務内容、勤続年数などが確認されます。
自己紹介自分の人となりを十分にアピールしましょう。
質問に答える志望理由、将来の目標、勤務条件、経験などについて質問されます。
自分から質問する質問はいくつか用意しましょう。 応募先企業や業界に関する知識や意欲をアピールするチャンスです。
お礼今日のお礼を伝え、 今後の ことを確認しましょう。きちんと仕事ができる人というイメージを与えることができます。
面接試験があったその日のうちに、人事担当者へお礼のメールを送り、その会社で頑張りたいという熱意を すぐに 伝えましょう。

※表は、『CD付き 実例でわかる! 英語面接完全マニュアル』(pp.30-31)の記述を基にまとめたものです。

英語面接は自己紹介で勝負!

自己紹介と言っても、履歴書にかいてあることを述べるわけではありません。「自己PR」だと考え、自分がどんな人間なのかをプレゼンしましょう。

Why don’t you tell us a little about yourself? と質問されたら

「自己紹介をしてください」という意味なのですが、英語面接では「好きなことをアピールしていいですよ」というプレゼンテーションの許可なのです。 履歴書だけでは分からない、あなたの「人となり」を伝える 面接です。「私は〇〇な人間なんだ」という「自分の色」をしっかり伝えましょう。

また、ポジションを得るための面接ですから、募集している職にいかに自分がふさわしいかをアピールできる事柄を話しましょう。特に 中途採用の場合は、最初から仕事の話を中心にして自己紹介することが重要 です。

その際、今までの業績、英語で仕事がどの程度できるのか、自分の強みは何かを簡潔に付け加えると、次の質問へと繋がります。 聞いてほしいこと、アピールしたいことを少しだけ話して次の質問に繋げ、自分のペースで面接を終えるくらいの戦略があってよい と思います。

面接はコミュニケーションですから、聞かれる→答える→それについて聞かれる→それについて答えてプラス α を加える→そのプラス α について説明を求められる、という情報のやりとりの中で評価されていくのです。ということは、 原稿を暗記するのではなく、自分を徹底的に 分析 し、自分にはどんな経験があって、何ができて、何をやりたくて、なぜこの会社なのかを明確に 「英語で」説明できなくてはいけないのです。

説明は、『CD付き 実例でわかる! 英語面接完全マニュアル』(pp.30-31)の記述を基にまとめたものです。

自己紹介の例

次の例は、上記のポイントを押さえたよい自己紹介です。参考にしましょう。

Currently , I work as an assistant manager in the Marketing Division of ABC Trading Company’s XYZ brand. I learned that you had an opening for Brand Manager and I thought I could utilize my experience and skills to contribute to your company. I am a goal-oriented person with strong team building skills. As for my English ability , I have teleconferences and emails in English every day and I have no problem with that. My TOEIC score is 860. I really enjoy establishing new brands with team members with diverse backgrounds.

私は現在、ABC商事のマーケティング本部でXYZブランドのアシスタントマネジャーを務めています。このたび、御社がブランドマネージャーを募集しているということをお聞きし、ぜひ今までの経験とスキルを生かして貢献したいと思いました。 私は目標を明確に設定するタイプで、チームをまとめるスキルに長けています 。英語 に関して は、毎日英語で電話会議やメールをしていますが、問題なくこなしています。TOEICスコアは860点です。私は、さまざまなバックグラウンドを持つチームメンバーたちと新しいブランドを立ち上げることは本当に楽しいと感じます。

※『CD付き 実例でわかる! 英語面接完全マニュアル』(p.48)からの引用です。

本当の自分が見えてきたら英語面接はクリアできる

私がスーパーバイザーを務める神田外語学院グローバルコミュニケーション科で、学生たちが「いちばんキツかった!」と口をそろえて言うのが、English Interview(英語面接対策)の授業です。何に答えても、どう答えても、講師から返ってくるのは Why? How? Can you explain that? 。しかし、これを繰り返す中で、「俺はいったい誰なんだ?」「私は何がしたいんだ?」が少しずつ見えてくるのです。

例えば、「バイヤーになりたいから商社に勤めたい」。それでは「バイヤーって何?」という質問にきちんと答えられますか?「なぜこの会社なの?」「有名だから」「なぜ有名な企業がいいの?」「やりがいがあるから」「やりがいってなに?有名な企業でしか手に入らないもの?」これに返せるようになる訓練をすれば、自分の本心が分かり、ゆるぎない自信が出てきます。

もちろん自己 分析 だけでなく、業界研究や企業研究も必要だと思いますが、どこかに1本熱い情熱のようなものを通わせて、英語面接を突破しましょう!

レンフロ比佐子さんの本

多くの学生たちを新卒で外資系企業に送り出してきた経験と、学科のカリキュラムに入れているEnglish Interview(英語面接対策)の実績を基に執筆したのが、『英語面接完全マニュアル』。臨場感あふれる英語面接時の英語のやりとりと、暗記では通用しない英語コミュニケーションの極意、日本人らしさを武器にする戦略など、外資系企業を目指す人にはありがたい情報が詰まった1冊です。

CD付き 実例でわかる! 英語面接完全マニュアル
 

レンフロ比佐子(レンフロ ひさこ)
日本基督教短期大学、アメリカの Joe Blasco Make Up Center 卒業。ハリウッドで特殊メイクに携わる。帰国後、通訳・翻訳者を経て、神田外語学院の少数精鋭として知られる グローバルコミュニケーション科 のスーパーバイザーとして勤務。 全国学生英語プレゼンテーションコンテスト でベスト10入りの学生たちを育てた実績がある。

編集:増尾美恵子

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