知っておくべき健康に関する英語表現

『ENGLISH JOURNAL(EJ)』で大好評のキムタツ先生こと木村達哉さんの連載、「キムタツ式日常表現クイックレスポンス!」をGOTCHA!でも公開! どんなに英語を学習しても、意外と言えないのが「身の回り」の出来事。キムタツ先生式クイックレスポンストレーニング(日→英を高速変換)で言いたいことを英語で言えるようになりましょう!

みなさん、こんにちは。木村達哉です。 英語を勉強していると、身の回りで日常的に起こるさまざまな出来事について、ふと思いついて口に出したい表現、たくさんありますよね。 しかし実際には、英語でなんていうか知らなかったり、適切に表現できる動詞がわからなかったりして、何も言えずに終わってしまう……「あるある」な経験ではないですか?

日常的な出来事を英語で話したいならば、それに応じた語彙や表現を学習する必要があります。 また、体に染み込ませるようにそれを何度も口に出して、なじませておくことも重要です。

そのために行うのが、 言いたい表現をまずは日本語で聞き、それに対応する英語をぱっと浮かべる「クイックレスポンス」トレーニング です。

自分の体調、英語で説明できますか?

海外に行った際に大きな病気をしたり、事故に遭ってけがをしたりすると、日本で同じことが起きた場合よりもかなり大変なことになります。知り合いがロサンゼルスの学校に赴任することになったときに現地で言われたのが、「くれぐれも大きな病気をしないように」だったそうです。誰も好き好んで病気になったりはしませんから、そのときは笑っていたのですが、体を壊した 同僚 がものすごい額の請求書を受け取ったのを見て緊張が走ったと言っていました。

海外で病気になるといろいろなことが日本にいるときのようにはいきません し、病院に行けば自分の状態を英語で正しく説明しなければなりません。それを考えると、海外に行く前には 健康や体調に関する英語表現を優先して覚えておく ことが必要かもしれませんね。手始めに自分が持っている病気、例えば僕の場合だとI have asthma.(僕はぜんそくがあります)くらいは言えるようにしておくべきでしょう。ほかにも、I have diabetes.(私は糖尿病です)、My stomach is easily upset.(胃が弱いんです)など、それぞれに合った言い回しを頭に入れておくと、いざというときに役立つはずです。

それから、リスニング力も大切です。 お医者さんに何を尋ねられているかを聞き取れるリスニング力 がないと、さらに大変な思いをしてしまうかもしれません。せっかく海外に行くのですから、まずは健康でいることを心掛けつつ、万が一の場合に備えて必要な表現を覚えるようにしておきましょう。

「クイックレスポンス」トレーニング手順

例題に 取り組む 前に、トレーニング 手順 を説明します。

  1. 例題の日本語・英語表現を確認します。わからない単語や文法があれば、 事前に 調べておきましょう。
  2. 音声を聞き、表現の意味や発音を確認します。その後、自分で英文を読み上げ、自信のない箇所は音声を聞き直しましょう。
  3. 音声の英語に合わせて10回ほどシャドーイングしましょう。ネイティブスピーカーと同じように発音することが目標です。
  4. 何度も声に出して読み上げ、英語と日本語をセットにして、しっかりと表現を覚えます。
  5. 日本語だけを見て、即座に英語の表現が言えるようになるまで頭にたたき込みます。何度も何度も反復して練習しましょう。
  6. もう一度音声を流し、日本語が聞こえたら、英語の音声が聞こえてくる前に、自分で英語表現を口に出してみましょう。

例題

今回は健康や病院に関するフレーズを取り上げました。下の4つの表現を一通り確認したら、早速音声を聞きながらクイックレスポンストレーニングに取り組んでみましょう。

サプリに頼り過ぎるのはよくないよ。

It’s not good to rely on supplements too much.

おじいちゃんは入院中なんだけど、容体は安定してるんだ。

My grandpa is in the hospital, but he is in a stable condition .

病院でけがの治療を受けた。

I was treated for the injury at a hospital.

医療保険制度の見直しが必要だ。

The medical insurance system should be reviewed.

「あいつ、健康おたくだよね」は英語でなんて言う?

『ENGLISH JOURNAL』 9月号では、今トレーニングした4フレーズ以外にも健康にまつわる英語を取り上げています。

  • あいつ、健康おたくだよね。
  • 俺さ、体がめっちゃ硬いんだよ。
  • 父はおなかが出ているので、痩せた方がいい。
  • 予防がより重視されているため、近年のインフルエンザ患者は減少している。
  • 毎年、健康診断を受けておくべきだったのに。
  • 深刻な病気は早期発見、早期治療が何より大切だよね。

どうやって言ったらいいか、ぱっと英語が出てきますか? 気になった方は、ぜひ本誌をチェックしてみてくださいね!

CD付 ENGLISH JOURNAL (イングリッシュジャーナル) 2018年9月号
 

文:木村達哉
1964年1月29日生まれ。奈良県出身。関西学院大学文学部英文学科卒業。奈良県の私立高校教諭を経て1998年より灘高等学校英語科教諭。教員と執筆業以外にもラジオのパーソナリティーを努めるなど多方面で活躍。趣味は沖縄の海に潜ること。また野球が好きで、灘中学校野球部監督を務めている。主な著作に「センター試験英語」シリーズ、「東大英語」シリーズ、夢をかなえるシリーズ(いずれもアルク)、「熱血教師キムタツの東大英語基礎力マスター」シリーズ(講談社)などがある。

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