
英語上達のためには、間違いを気にしないことが重要。そう分かっていても、できれば間違えたくない!と思うことはありませんか?日本人にありがちな「英語の落とし穴」を知れば、あなたの英語はレベルアップし、より自然になるかもしれません。アルクの書籍『 英語じょうずになる事典 』より、落とし穴の例をご紹介します。
日本人に共通する英語の間違い
『 英語じょうずになる事典 』では、著者のデビッド・バーカーさんが日本人に英語を教えてきた中で繰り返し目にしてきた、「英語にしようとすると間違ってしまいがちな日本語の日常表現」をリストアップ。どうしたらその間違いを避けられるのかを解説しています。
この記事では、本書に出てくる典型的な間違い例文、間違ってしまう理由と対策、間違いやすいポイント、そしてそれを正しい英語、あるいは、より自然な英語に直した例文を紹介します。落とし穴はどこか考えながら読んでみてください。
次の文の落とし穴はどこ?
(家にいる相手に対して)明日、君の家に行くよ。✖ I’ll go to your house tomorrow.
すぐに 行きます。話し手と聞き手の居場所を考えましょう。 話し手が聞き手の居場所に向かう移動に対しては、goではなくcomeを使います 。✖ I’ll go there soon.
Can you come here for a minute?ちょっとここに来てくれる?[=話し手の居場所への移動]
I’ll come to your office later.あとで君のオフィスに寄るよ。 [=聞き手の居場所への移動]
This is a nice place . We should come here again.go は話し手や相手から離れるような動きに対して使います。ここはいい所だね。僕たちはまたここに来るべきだね。[=話し手と聞き手の居場所への移動]
My brother goes to school by bicycle. 弟は自転車で学校に通う。
I want to go to France next summer. 私は来年の夏フランスに行きたい。
That restaurant we went to last night was great. We should go there again. 夕べ行ったレストランはすごく良かったね。またぜひ行 こう。[=話し手と聞き手の居場所から離れる移動]誰かに呼ばれたときに、日本語では「今、行きます!」と言いますが、これは聞き手の居場所に話し手である自分が移動する動きなので、 英語ではI’m coming! と言います 。話し手の居場所から離れるということで、 誤ってgo を使いがち ですから注意しましょう。
では、「将来の居場所について話す場合」はどうでしょう。
例えば、AさんとBさんが今、職場にいるとします。Aさんは土曜日の夜にB さんの家に行こうと思っています。Bさんは、今は職場にいるけれども、土曜日には家にいることを想定しています。
つまり、 Bさんがそのときにいるであろう場所の方にAさんが移動する ということになるので、AさんはBさんに、I’ll come to your house at about seven on Saturday.(土曜日は7 時に君の家に行くね)と言うわけです。
今日のポイント
☑自分・相手のいる場所から離れる動きはgo。
正しくはコレ!
(家にいる相手に対して)明日、君の家に行くよ。○ I’ll come to your house tomorrow.
すぐに 行きます。いかがでしたか?間違い自体は単純なようでも、英語の中・上級者でも気付きにくい英語と日本語の根本的な違いが隠れていることがあります。その違いを意識することが「英語じょうず」になるための第一歩です。○ I’m coming. / I’ll be right there.
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