英単語の暗記がサクサク進む!ATSUが教える3つのステップ

「海外でバリバリ働いている人は、ほとんどが帰国子女」なんて思っていませんか?オーストラリアで会計士をしているATSUさんは、日本生まれの日本育ちという、いわゆる純ジャパ。でも、独学で数々の英語の資格を取り、学生時代の目標を実現しているんです!そんなATSUさんに、本当に役立つ英語学習法を聞きました。今回のテーマは、英単語の暗記についてです。

こんにちは!ATSUです。この連載も4回目になりました。

前々回 は、「英語力の基礎となるのは文法、単語、発音の3つであること」「最初に 取り組む のは英文法がよいこと」。 前回 は、英文法のより 具体的な 学習法について紹介してきました。

今回は、英語学習のもう一つの重要な要素である「単語」についてです。「社会人が英語やり直しをするなら、やっぱり単語の暗記は必要なのか?」そして、「必要だとすれば、どうやって覚えればいいのか」という視点からお話ししようと思います。それでは早速、まいりましょう!

単語の暗記はやっぱり必要?

社会人になってから英語をやり直す場合、単語の暗記は必要なのでしょうか?

「暗記ものは苦手」「コツコツと地味な 作業 なのでできれば避けたい」という人が多いと思います。しかし私は、 年齢や目的に かかわらず 、単語の暗記は英語学習において必須 であると思っています。

その理由はシンプルです。英語だけでなくあらゆる言語は、文法という骨組みに単語を肉付けするかたちで構成されているもの。 使える単語が少なければ、表現の幅が狭いスカスカの英語になってしまう のです。

よく、「話せるようになりたいなら、単語を覚えるよりどんどん話せ」とか、「とにかくたくさん英語を聞いて、読んでいれば、あえて単語集を覚える必要はない」とかいう人もいますが、私はそうは思いません。

「とにかくどんどん話せ」といっても、単語を知らないと当然話せないですし、たくさん聞いたり読んだりしていても、そのとき触れた単語を覚えている 保証 は一切ありません。こう考えると、やはり単語の暗記は必須です。

とはいっても、単語の暗記って地味な 作業 なので長期間続けるのは辛いですし、なかなか覚えられないとなおさらですよね。しかし大丈夫です。実は、短期集中で一気に大量の単語を覚えるコツがあります。今回はその 具体的な 方法を伝授します。

英単語暗記のコツは「繰り返し」

取り組む ">短期間に集中して 取り組む

英単語暗記における基本的な戦略は、全体像をつかむことです。

この単語帳は全体的にどういう単語が載っているか。また、単語帳のどのあたりにどんな単語が載っているのか。まずはそれをつかむのが最初のプロセスです。

これは、単語集を単純に1周すれば達成できるものではありません。 短期間にスピーディーに、単語集を何周も回転させる ことでできるようになります。

ダラダラやるのはNGです。最初のほうで覚えた単語はどんどん忘れてしまうので、ダラダラやっていると無限ループに陥るからです。

かどうか にこだわらない">覚えた かどうか にこだわらない

では短期間に、かつスピーディーに何周もするにはどうすればいいのでしょうか?

一番のポイントは、覚えていない かもしれない と思っても、「これは見たことあるな」くらいで次の単語に移ることです。 覚えられないところにこだわらずにどんどん先へ進み、まずは1周する ようにしてください。

1周目が終了したあと、当然忘れている単語もたくさん出てきますが、全く問題ありません。あとで何周もするので、1周目で覚える必要はないからです。

約1カ月で、単語集を1周する

この「1周する」ときに 具体的に 何をするのかも気になると思いますので、お話しします。やることは以下3つのステップです。

  1. 単語を見て意味を確認する
  2. 意味をイメージしながら発音する
  3. その単語を使った文を作る
この3つのステップを、1~1.5分で行います。すると、例えば2000語収録の単語集であれば2000分なので、1日1時間勉強すれば約1カ月で終了します。もっと時間を使える人や、単語集に知っている単語がたくさん含まれている人は、もっと 少ない 期間で1周することができます。

英単語暗記の3つのステップ

先ほど紹介した3つのステップを、より 具体的に 見ていきましょう。

1.単語を見て意味を確認する

まずは単語の意味を確認します。このとき注意してほしいのは、 「日本語訳をそのまま覚えるのだけではなく、その意味の 先に あるイメージや感覚を意識すること」 です。

例えば、「 organize =組織する」というふうに覚えるのではなく、その「組織する」という日本語の感覚、つまり「何かが規則的に集まって意味のあるかたまりになるようなイメージ」をちゃんと意識しながら覚える必要があるのです。

なぜかというと、このような意識を普段から持っていないと、「英語を日本語に変換してから理解する」という悪い癖がつくからです。

2.意味をイメージしながら発音する

先ほどお話しした 「その英単語が持つイメージや感覚」を頭に思い浮かべながら、単語を発音記号 に従って 数回発音 しましょう。実際に発音して音で覚えることで、聞いた時にわかり、正しい発音で言えるようになります。

発音しないで文字だけを丸暗記すると、意味を知っていても聞きとれない、そして言ったときに通じない(発音が違う)ということが起きてしまいます。

3.その単語を使った文を作る

最後に、単語集に載っている例文も参考にして、 中学英語レベルのものでいいので、簡単な文を作って言ってみましょう 。単語暗記はインプットですが、この時点からアウトプットを意識して学習を進めるためです。

考えすぎず、「本当にこんなレベルの文でいいのかな?」と感じるくらいの、簡単な文でOKです。

覚えた単語は飛ばす

2週目以降については覚えた単語は飛ばします。つまり、1~3のステップはやらなくてOK。2周目は単語集の半分くらい、3周目で7割くらいを覚えることを目指します。

また、 1冊の単語集を、最低10周くらいは繰り返しましょう 。10周というと多いように感じるかもしれませんが、最後の方になると覚えている単語が多くなるため、1周するのに2日くらいで済むこともあります。

まとめ

年齢がいくつであれ、目的が何であれ、英語学習には単語の暗記は欠かせません。そして、大量の単語を効率よく覚えるにはコツがあるのです。

単語の暗記というと、「辛く、地味で、長丁場」というイメージがありますが、今回ご紹介した暗記法であれば、サクサクとテンポよく、短期間で仕上げることが可能です。

皆さんも一度、トライしてみてはいかがでしょうか?きっと効果を実感できると思います!

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文:ATSU  https://atsueigo.seesaa.net/

オーストラリアにて世界4大会計事務所の一つに勤務する傍ら、登録者7万人を超える YouTubeチャンネル とブログをメインとしたAtsueigoを運営し、独自の英語学習方法をシェアしている。所有資格は、米国公認会計士(ワシントン州)、オーストラリア国立大学会計学修士修了(成績優秀)、TOEIC満点、英検1級、TOEFL iBT 114点、IELTS Academic 8.5点。

編集:川浦奈遠子

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