これまでにTOEICテストで990点満点を23回取得したJunさんに、英語学習者のレベル別にTOEICによく出る英単語の効率的な覚え方を解説していただきます。併せて、これだけあれば大丈夫!なおすすめの単語帳を一挙紹介!
目次
こんにちは、英語ジム らいおんとひよこR Junです。この記事では、TOEICのスコアアップを目指すなかで、どうやって単語を覚えるか、効率的な覚え方にはどんな方法があるかを、まとめていきます。レベル別に見ていきましょう。
初級者(TOEIC 500点以下)におすすめの単語学習法
初級者に効果的な勉強の仕方は?
何より先に単語を「英→日」で、できるだけたくさん覚えましょう。知っている単語が増えれば増えるほど、TOEICテストで有利になります。
今、問題集を解いて「知らない単語が多いな」と思っている方は、それだけ伸び代があるということです。つまり、知っている単語の数を増やすだけでスコアがグンと伸びます。あまり難しく考えずに、単語帳の英単語を見て、その意味を1つだけでいいので、瞬時に言えるくらいに覚えましょう。
単語によっては複数の意味があったり、同じ形なのに名詞だったり動詞だったりすることもありますが、まずは、1つの品詞で1つの意味でいいので、知っている単語数を増やすことを頑張ってみてください。
例えば、profitという単語には名詞も動詞もありますが、まずは「利益」という名詞だけ覚えます。
理想的な勉強スケジュールは?
1日に覚える単語数を決め、その単語を朝・昼・夜と3回覚えてみてください。1回につき15分あれば意外とたくさん、覚えることができます。1日3回、合計45分毎日単語学習に使います。
この15分という単位は比較的捻出しやすい時間です。忙しい毎日の中でも15分だけ早起きしたり、電車通勤の時間を使ったりしてみましょう。昼休みも15分だけなら時間を作ってみたり、夜もお風呂のお湯を貯める時間を使ったりすることができます。就寝前の15分でもいいですね。
書籍を使う場合は、日本語の意味を暗記用の赤シートなどで隠し、テンポ良く意味を言えるようにしていきます。朝覚えられない単語があっても昼にも夜にも同じ範囲の単語を復習すると、徐々にわかる単語が増えていきます。
目安としては、1日に100個の単語を覚えるようにします。自分には多い、もしくは少ないと思った方は、一度100個でやってみて、数は増減して調整してみてください。朝・昼・夜と3回頑張っても、100個全部覚えられず、どうしても忘れるものがあっても気にしないで大丈夫です。
そして、翌日はその次の100個をやりますが、コツとしては前日に覚えたものを忘れても気にしないで次の100個に進むことです。こうして、1000個の単語が載っている書籍なら10日で1周できます。
そして、もちろん、11日目にはまた同じ書籍の最初に戻りましょう。これを1カ月、2カ月と繰り返していると、その本に載っている単語は少なくとも1つは意味が言える状態になります。余裕がでてくると2つ目以降の意味や、異なる品詞の意味も覚えられます。一度覚えた単語なので、覚える速度も上がります。そして「もう完全に覚えた」という頃にはスコアも上がり、脱初級者になっていることでしょう。そのタイミングで別の語彙本に進んでも良いですね。
初級者におすすめの単語帳
TOEIC L&R TEST 出る単特急 銀のフレーズ(TOEIC TEST 特急シリーズ)
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ(TOEIC TEST 特急シリーズ))
この2冊で知らない単語はない!という状態まで覚えてみてください。
中級者(目標700点)におすすめの単語学習法
中級者に効果的な勉強の仕方は?
単語単位での意味を覚えることはすでにやってきたかと思います。このレベルからは「フレーズで覚えること」と「日→英」で覚えることもやっていきましょう。
まず、フレーズで覚えることはリスニングでもリーディングでも瞬時に意味が取れるカタマリが大きくなることにつながります。聞こえた英文や、読んだ英文の意味や構造を日本語で考える時間が大幅に減ります。読む速度が上がることにも貢献してくれます。
理想的な勉強スケジュールは?
基本的には初級者の単語の勉強スケジュールと同じですが、範囲を決めて朝・昼・夜と3回覚えてみてください。この時に覚えるのはフレーズで覚えることです。
フレーズを覚えるとなると、少し長めの時間が必要になるので、1回30分を単語学習にかけられるのが理想です。ただ、仕事やその他の予定で忙しい場合は、30分を1日2回、合計60分の単語学習にする、1日15分を3回で合計45分にするなど、無理のないスケジュールで決めてください。
例えば、estimate「見積もり」と覚えるのではなく、a rough estimate「大ざっぱな見積もり」と覚えます。このときにroughが「大ざっぱな」という意味になることや、さらに重要なポイントとして、冠詞はaが付くことも意識をして覚えましょう。
フレーズで覚えるときには、a/theが付くか、複数形になるか、無冠詞の単数形なのか、などに注目すると、自然と加算名詞・不加算名詞に関する知識も増えていきます。
進め方は、100個のフレーズを「英→日」で覚えます。1000語載っている書籍なら10日で終わるので、2周目に入る時には「日→英」にしてみましょう。これは日本語訳を見て英語のフレーズを言えるかのチェックです。かなり負荷は上がりますが、語彙力が加速度的に高まります。周回を重ねていくと、その本は英日でも日英でも全てのフレーズが言える!という状態になります。そこまできたら、次の書籍を考えましょう。
初級者向けの勉強法と同じで、朝昼晩と覚える努力をしても覚えられないものについては、2、3周目に覚えることにして、あまり気にしないようにしましょう。前日に覚えたものを忘れてしまっても、気にしなくて大丈夫です。繰り返し同じ本を使って単語知識を蓄えましょう。
中級者におすすめの単語帳
TOEIC L&R TEST 出る単特急 金のフレーズ(TOEIC TEST 特急シリーズ)
キクタンTOEIC L&Rテスト SCORE 800)キクタンTOEICシリーズ)
この2冊で知らない単語はない!という状態まで覚えてみてください。
上級者(目標900点以上)におすすめの単語学習法
上級者に効果的な勉強の仕方は?
上級者になってくると、単語単位、フレーズ単位はもちろんのこと、センテンス単位で覚えていきたいものです。センテンス単位で載っている書籍を使うのもありですし、辞書に載っている例文を覚えるのも良いですね。あるいは、模試や問題集を解いて、Part 2やPart 5の問題文を覚えるのも効果的です。リスニングで瞬時に意味が分かることや、リーディングでスラスラ読めることが多くなります。覚え方としては、特に声に出して「音読」すると記憶に定着しやすいです。
理想的な勉強スケジュールは?
単語単位、フレーズ単位で覚える際には「英→日」で、瞬時に意味が言えることを確認できたら、「日→英」で単語がスラスラ口から出てくるように学習を進め、次に英文を1センテンス単位で、何も見ずに言えるように練習してみましょう。
中級者の学習法でも解説しましたが、覚えるときには、冠詞や品詞、構文、修飾関係、単複など、意味だけではなく文法的なことにも意識を向けて覚えるようにしましょう。こうすることで、単なる単語や文を覚えるだけにとどまらず、飛躍的にTOEICスコアが伸びるようになります。もちろん、リスニングでもリーディングでも効果を発揮します。
スケジュールについては、上級者にもなると、既にご自身の学習ペースや時間配分は独自のものがあるかと思います。その中に、単語をフレーズやセンテンスで覚えるメニューを組み込んでみてください。
試験直前の単語学習としては、日々覚えてきたものの中から、覚えづらいフレーズや苦手だったものをまとめておき、テストの直前には集中して覚えるようにしましょう。テストの前、例えば1週間~試験当日までは、緊張も集中力も高まってきているので、いつもは覚えられない単語も覚えられたりします。
紙のノートにまとめたり、Googleドキュメントにまとめたり、あるいは暗記用アプリを使ったりして、苦手なものだけまとめるようにしてみましょう。
上級者におすすめの単語帳
上級者におすすめの単語帳はたくさんあります。とはいえ、たくさんの本を一気に買うのではなく、1冊ずつ丁寧に取り組むようにしましょう 。「この本、もう完璧!」となるまで1冊を使い倒すのがよいです。
上級者の中でも、990点やそれに近いスコアを目指す方は、以下で紹介している「英検のパス単」や「究極の英単語」を、少しずつ覚えていくこともおすすめします。
キクタンTOEIC L&Rテスト SCORE 990(キクタンTOEICシリーズ)
TOEIC L&R TEST上級単語特急 黒のフレーズ
TOEIC L&R TEST超上級単語特急 暗黒のフレーズ
TOEIC L&R TEST出る単特急 金のセンテンス
英検準1級 でる順パス単
究極の英単語 SVL Vol.3 上級の3000語
英検1級 でる順パス単
究極の英単語 SVL Vol.4 超上級の3000語
まとめ
いかがでしたでしょうか?単語学習というのは、多くの英語学習者の方が苦手とされていたり、苦戦されていたりするところかと思います。私自身も単語の学習はずっと苦手でしたが、徐々に覚えることが楽になってきました。
一番のコツとしては、忘れてしまうことを気に病まないことです。
単語は忘れてしまうもの、として考え、「また覚えるからいいや」と気軽に考えましょう。何度も何度も文中で遭遇しても「見たことあるのに意味が思い出せない!」なんて、しょっちゅうあります。それをストレスに感じることなく、繰り返し調べたり覚えたり、声に出して復習していきましょう。いつか「あんなに苦労しても覚えられなかったのに、今はリスニングで出てきても瞬時に理解できる」という単語が増えます。
単語学習をもっと気楽に捉えて、毎日コツコツ10分でも15分でもいいので続けてみてください。
Junさんの書籍
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