英会話は直訳をやめるとうまくいく!― 「脱・直訳」のコツ④ sayをうまく使う

なぜ、英語で言いたいことがパッと言えないのでしょうか? その大きな原因の一つは、日本語に合わせようとするから。日本語をそのまま英語にしようとする、つまり「直訳」しようとすると、うまくいかないことが多いのです。では、どうすればいいのでしょう?

難しそうな日本語でも、英語の発想に合わせると、実は超簡単な英語で表せる場合がたくさんあります。

たとえば「断る」と言いたいときに「refuse?」「reject?」「turn down?」といろいろ迷ってしまう人が多いですけど、ダントツで一番よく使う「断る」の英語は「say no」です。

断った。

I said no.

と言います。

「say no」は読めばわかるし、「この表現を覚えなきゃ!」とはわざわざ思わないですよね?

それでも、「say no」を動詞のカタマリとして覚えることをお勧めします。じゃないと、あとで「断る」と言いたいときに、また「refuse?」「reject?」「turn down?」などと迷ってしまうからです。

では、「断る」の逆の「応じる」「許可する」はどうでしょう?

応じた(許可した)。

は、そう

I said yes.

でいいのです。

sayでもっと言える

「謝る」は「apologize」も正解ですけど、より一般的なのは「say sorry」。「挨拶する」は「greet」じゃなくて「say hello」。「別れの挨拶をする」は「say goodbye」でいいんですよ。

謝りなさい。

Say sorry.

ユキさんに挨拶しなさい。

Say hello to Yuki.

彼女に断られたらどうしよう。

What if she says no?

上司が許可してくれるといいな。

I hope he says yes.

彼女は挨拶せずに帰った。

She went home without saying goodbye.

このように、日本語を英語に無理にすよりも、英語の発想に従ったほうがずっと楽なのです。

sayをうまく使う練習

次の日本語を英語にしてください。

コツ:「say no」「say yes」などのかたまりを1つの動詞として考える。

  1. 彼は断った。
  2. 彼女に断られた。
  3. 彼が応じてくれるはず。
  4. 謝るつもりはない。

答え

  1. He said no.
  2. She said no.
  3. He’s going to say yes.
  4. I’m not going to say sorry.
ニック・ウィリアムソン(Nic Williamson)
ニック・ウィリアムソン(Nic Williamson)

英会話教室「ニック式英会話」主催。同名のYouTubeチャンネルは登録者数が52万人を超え、人気を博している。英語講師歴は20年超。

オーストラリア・シドニー出身。シドニー大学で心理学を専攻。同大学で3年間日本文学を学び、日本文化にも精通。在学中にオーストラリアの日本大使館主催の全豪日本語弁論大会で優勝。日本の文部科学省の奨学金を得て、東京学芸大学に研究生として1年半在学した。在学中にアルバイトで、英会話スクールで英語を教え始め、卒業後も人気講師として勤める。その後、自身の英会話教室を開設し、企業向けの英語研修や大学での講義、SKYPerfect TVの番組の司会やラジオDJ、数々の雑誌記事や十数冊の英語本の執筆など、活動は多岐にわたる。日本語を完璧に習得した経験と、大学で先行していた神経心理学の知見をもとに、効果的・効率的な独自の言語習得法を開発。著書に『たった30パターンで英会話!「言いたいことが出てこない」をスッキリ解消』『中学レベルの英単語でネイティブとペラペラ話せる本』(以上、ダイヤモンド社)『見るだけで英語ペラペラになるA4一枚英語勉強法』『話せる英文法』(以上、SBクリエイティブ)など多数。

ニック式英会話YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@nicwilliamson

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