英語の勉強をしている人なら、なんとかして発音をよくしたいもの。でも、「舌の先端を歯茎の裏側につけて・・・」みたいな練習は、正直言ってあまり楽しくないですよね。でも、楽しくできて効果を すぐに 実感できる練習方法があるんです!それは、英語の歌を、日本人向けの発音メソッドを使って歌うこと。書籍『オドロキモモノキ英語発音2 歌えばコツが見えてくる』から紹介します。
- 作者: 藤澤慶已
- 出版社: ジャパンタイムズ
- 発売日: 2018/11/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
覚えておこう!英語の発音は子音が8割
日本人は、なぜ英語の発音がうまくできないのか?
それは、英語と日本語では発音が違うからです!と言ってしまえば身もフタもないのですが、本書によれば 「日本語の発音は母音が約6割」であるのに対し、「英語の発音は子音が約8割」 なのだそうです。
つまり、日本語と英語ではよく使う音が正反対。日ごろ母音をたくさん使って話している日本人は、英語を話すときでも母音を強調しがちなのです。
日本人の歌手が英語の歌をカバーすると、歌としてはうまいのに、どうしても発音が日本語っぽいことがあります。あれは、本来子音を強調すべきなのに、母音が目立っているからなのですね。
【ポイント1】子音を意識して発音する
「英語の発音は子音が約8割」なのですから、英語の発音を良くしたいなら、子音を強調する練習をすればいいのです!
そしてその練習には、英語の歌を使ったトレーニングが最適というのが本書の答え。
例えば、日本人にもおなじみの歌 London Bridge Is Falling Down。「それなら歌えるよ」という方も多いかもしれませんが、意識せずに歌うと、つい母音を強調する日本語的な発音になっているはず。
ここはひとつ、子音を意識して歌う練習をしてみましょう。 母音の部分を発音しないつもりで読むと、うまくいきます 。
赤字は発音しないつもりで、口に出して言ってみてください。
London ⇒ Lndn(ルンドゥン)
Bridge ⇒ Brdg(ブゥリジ)どうでしょう?ぐっと英語らしくなった気がしませんか?続く部分もやってみましょう。
falling down ⇒ fllng dwn(フールングドゥウン)
my fair lady ⇒ my fr ldy(ムァイフェルーェデイ)London から続けて言ってみると、「おっ、英語っぽい!」という発音になったのではないでしょうか。
【ポイント2】リエゾンを意識する
次に、英語の発音で意識したいのがリエゾン。リエゾンとは、単語と単語の音がつながる現象のことです。
先ほどの歌なら、次のようになります。下線部をつなげて発音してみてください。今回も赤字の部分は発音しないようにします。
London Bridge is falling down.どうでしょう? 子音とリエゾンを意識すると、さらに英語らしくなった のが実感できると思います。
【ポイント3】リズムをマスターする
3番目に大切なのは、英語のリズム 。子音とリエゾンを意識しながら、お手本となるCDの音声を聞いてやってみてください。
ここまで来るとつい歌いたくなりますが、ちょっと我慢。まずはしっかりリズムを身に付けます。これもやってみると、さらに英語らしくなります。
リズムが身に付いたら、最後はお手本を聞きつつ歌ってみましょう!このときには、トレーニングをする前とは見違えるようになっているはず。
【まとめ】
この本で紹介している 歌による英語の発音トレーニングは、 すぐに 効果を実感できるというのがすごい ところ。
実際にやってみたところ、 1曲目の London Bridge Is Falling Down に 取り組む だけでも、「発音がよくなってきたぞ!」という実感を持てました 。
さまざまなジャンルの歌でトレーニングできるのもいいです!
基礎トレーニング編では、Danny Boy や賛美歌の Amazing Grace、実践トレーイング編ではカーペンターズやビリー・ジョエルのヒット曲に加え、ベット・ミドラーの Rose や、ザ・モンキーズの Daydream Believer にも挑戦します。
初級者は London Bridge Is Falling Down から、上級者はお気に入りの歌で、英語の発音に磨きをかけてみませんか。
- 作者: 藤澤慶已
- 出版社: ジャパンタイムズ
- 発売日: 2018/11/23
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
文:尾野七青子
都内某所で働く初老のOL。この本のおかげで、 London Bridge Is Falling Down だけはまずまずの仕上がりに。