英語で「反対する」「反論する」のに使うフレーズを紹介

勤務先が外資系だったり、上司や 同僚 に外国人がいたり。仕事で英語を使う方なら押さえておきたいのが、自分の意図を伝える「機能表現」です。覚えておけば、仕事がぐっとスムーズに。書籍 『相手と場面で使い分ける 英語表現ハンドブック』 から紹介します。今回は、「反対・反論する」表現です。

相手と場面で使い分ける 英語表現ハンドブック
 

ざっくり言うと

日本語でも、「反対・反論する」場合は、「そう かもしれない けど…」「悪いけど…」などなど、さまざまな言い方を工夫しますね。これは英語でも同じこと。

言い方がキツイほど、丁寧度が低い感じになります。

相手との距離を確認しよう

大事なのは相手との距離感です。親しい間柄の場合と、付き合いの浅い相手や上司に対する場合とではどう異なるか、こちらの図を見て、考えてみましょう。

あなたと相手との、心理的、社会的距離によって、使う表現が変わってきます 。相手との距離感をしっかりつかんで、状況に合った英語表現を使いたいものです。

同僚 ">ややカジュアル:相手は気の合う 同僚

図の左上Ⅰの領域。心理的にも社会的にも近い場合です。 先に 肯定的なことを言って、ワンクッション置くのが一般的です。

相手:Using this strategy is the best way to increase our market share .

(この戦略を使うのが、うちの市場シェアを伸ばす最適の方法ですよ。)

 

あなた: I understand your point , but our market research shows a greater interest in other areas.

(君の言っていることは分かるけど、われわれの市場調査では、別の地域の方が大切だと出ているよ。)

まずは、“I understand ...” と肯定的なことを言い、そのあと反対意見を述べていますね。ほかには、“I agree with you, but... ”(君の言うことには賛成です、でも…)といった表現も使われます。
カジュアル:相手は近所に引っ越してきたばかりの隣人

次は図の左下、Ⅲの領域。「社会的には近いけれど、心理的には遠い」という関係です。

相手:I think Joe's is a good restaurant.

(ジョーズはいいレストランだと思いますよ。)

 

あなた: Sorry, but I don't think so . It's OK if you're in a hury, but otherwise I'd prefer to go somewhere nicer.

(悪いけど、私はそうは思いません。急いでいるときはいいですが、そうじゃないなら、私だったらどこかもっといいところに行きますね。)

“ I don't think so . ” (そうは思わない)などの表現をSorryなしで使うことも可能ですが、 よく知らない相手なので多少気を使い、“Sorry, but... ” (悪いけど…)を入れて反論する衝撃をやわらげています

ストレートな表現は、言い方やイントネーションによってはぶっきらぼうに聞こえたりするもの。自信がないときは、ワンクッションを置く言い方をしたほうが無難です。

 

ややフォーマル:相手は長年の付き合いで信頼する部下

図の右上、Ⅱの領域。長年付き合いがあり「心理的には近い」のですが、職場での上下関係があり「社会的には遠い」という関係です。

相手:The CFO will never agree to this.

財務責任者はこれには賛成しないでしょうね。)

 

あなた: You may be right , but it won't hurt to ask .

(確かにそう かもしれない けど、聞いてみても損はないわ。)

親しい部下に対しては、肯定的なことを 先に 言うのが一般的。“ You might be right . ” (君は正しい かもしれない )と、相手の正しさを一応認めるような言い方がよく使われます。

このように、 相手が心理的に近い状況では、ストレートに「君は間違っている」といった言い方はしない のが普通です。

よりフォーマル:相手は着任したばかりの上司

図の右下、Ⅳの領域。社会的にも心理的にも距離がある関係です。どんな表現を使うのでしょうか。

相手:We're getting nowhere with Acme. Our companies have very different philosophies.

(アクメ社とは合意する点がないわ。うちの会社とは全く違った理念をもっているから。)

 

あなた: Yes,  but perhaps we can arrive at some kind of compromise with them.

(そうですね、でもおそらくある程度の妥協点には到達できるのではないでしょうか。)

この “ Yes, but ...” は、どんな状況でも使える万能表現 。いったん賛同するように見せることで、ワンクッション置いているわけです。ほかにも、“ That may be true, but... ” や “I agree with you , but...” と言った表現が一般的です。

この状況では、“ You might be right , but ...”  (あなたは正しいかもしれませんが…)は、ほとんど使われません。 上司に対して “ you ” を主語にして肯定的なことを言うのは、少々傲慢な感じを与える からです。

まとめ

いかがでしたか? 最初に「そうかもしれません」と肯定的な表現を使うのは、どの場合でも同じ。まずは相手の考えを受け入れてから反論したほうが、相手も素直にこちらの意見を聞いてくれるのではないでしょうか。このあたりは日本語でも同じですね。

相手に失礼のない表現を使いつつ、きちんと自分の考えを伝えることは、ビジネス上のコミュニケーションでは特に大切です。ぜひマスターして、使ってみてください!

相手と場面で使い分ける 英語表現ハンドブック
 
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構成・文:GOTCHA!編集部
GOTCHA(ガチャ、g?t??)は、I GOT YOUから生まれた英語の日常表現。「わかっ た!」「やったぜ!」という意味です。英語や仕事、勉強など、さまざまなテー マで、あなたの毎日に「わかった!」をお届けします。

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