「とぼける」は英語でなんて言う?

「とぼける」という言葉は、知らないふりをすることや無知を装うなどの意味を持ちますが、これに相当する英語表現はなんでしょうか?「とぼける」の意味とその英語におけるさまざまな表現方法を見ていきましょう。

「とぼける」はどういう意味?

「とぼける」という言葉は、通常、知らないふりをすることや、無知や無関心を装うことを意味します。また、時には、ユーモアの感覚を持って軽い冗談として使われることもあります。

「とぼける」を英語で言うと?

「とぼける」という日表現に相当する英語のフレーズは、文脈によって異なる場合があります。

pretend not to know

pretend not to knowは「知らないふりをする」という意味です。実際には知っている、または理解しているにもかかわらず、知らない、または理解していないふりをする行動を指します。

Even though she had seen the document earlier, she pretended not to know anything about it when asked.
彼女は以前その書類を見たにもかかわらず、尋ねられたときには何も知らないふりをした。

feign ignorance

feign ignoranceは「無知を装う」という意味で、ある事柄について無知であるか、興味がないかのように意図的に振る舞うことを指します。feignは「~のふりをする、~を装う」という意味の動詞です。

He feigned ignorance about the broken vase, even though he was responsible.
彼は壊れた花瓶について無知を装ったが、実際にはそれを壊したのは彼自身だった。

play dumb

dumbは「馬鹿な、何も知らない」という意味の形容詞で、play dumbで「馬鹿なふりをする」となります。ある知識や事実について、完全に何も知らないかのように振る舞うことを指します。

To avoid further questions, she played dumb about the whole situation.
さらに質問されることを避けるため、彼女は全ての状況について何も知らないふりをした。

play coy

coyは「関わろうとしない、何も語ろうとしない」態度を指します。知識や意図を隠すだけでなく、それをする際に遊び心や軽い態度を取ることも含意しています。従って、社交的なやり取りで状況を和らげたり、軽やかさを加えたりする際によく使われます。

He played coy when asked about his promotion, giving only vague answers.
彼は昇進について尋ねられたとき、あいまいに答えるだけで、何も語ろうとしなかった。

例えば、次のような感じで会話に登場します。

A: Hey, I heard a rumor about you getting a big promotion. Is it true?
B: Who knows? Maybe things are changing around here.
A: Don’t play coy with me, I really want to know!

A: なあ、お前が大きな昇進を受けるってうわさを聞いたんだ。本当かい?
B: さあな。ここらへんで何か変わるかもしれないが。
A: とぼけるなよ、本当のことが知りたいんだ。

hide one’s feelings[intentions]

感情(feelings)や意図(intentions)を隠す意味です。個人的な感情や目的を隠すときに使います。

Despite being upset, she hid her feelings, keeping a calm demeanor.
彼女は落ち込んでいたが、感情を隠し、落ち着いた態度を保った。

まとめ

「とぼける」という言葉のニュアンスを英語で表現するには、文脈や意図に応じてさまざまなフレーズがあります。適切な表現を選んで、意図をより正確に伝えましょう。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

英文校正:Peter Branscombe

語彙力&フレーズ力を磨く、おすすめの本

ネイティブと渡り合える、知的で洗練された英単語力。

本書は、アルクの『月刊ENGLISH JOURNAL』(1971年創刊~2023年休刊)に掲載されたネイティブスピーカーの生のインタビューやスピーチ、約300万語のビッグデータから、使用頻度の高い英単語300個を厳選し、一冊に編んだものです。

すべての英単語は日本語訳、英英定義、例文と共に掲載、無料ダウンロード音声付きで、読んでも聞いても学べる英単語帳です。また、難易度の高い単語をしっかり定着させるため、穴埋め問題やマッチング問題、さらに構文や使用の際に気を付けるべきポイント解説も充実しています。伝えたいことが明確に伝えられる、上級者の英単語力をこの一冊で身に付けましょう!

英語中級者と上級者の違いは、的確で、気の利いたフレーズ力!

50余年の歴史を持つ、アルクの『月刊ENGLISH JOURNAL』(1971年創刊~2023年休刊)に掲載されたインタビューやスピーチ約300万語というビッグデータの中から、頻出する英語フレーズ300個を厳選。日常会話やemail、SNSではよく使われているのに、日本人が言えそうで言えない、こなれたフレーズを例文と英英定義と共に収載しました(全音声付き)。

厳選した300種類の穴埋め問題&マッチング問題を通して、「見てわかる」のレベルから「自分でも使える」ようになるまで、しっかり定着させます。上級者への壁をこの一冊で打ち破りましょう!

難関大を目指す受験生が英単語を「極限まで覚える」ための単語集

大学入試などの語彙の問題は、「知っていれば解ける、知らなければ解けない」ものがほとんど。昨今の大学入試に登場する単語は難化していると言われており、文脈からの推測や消去法では太刀打ちできない「難単語の意味を問う問題」が多数出題されています。こうした問題をモノにして、周囲に差をつけるには、「難単語を知っていること」が何よりのアドバンテージです。

SERIES連載

2024 04
NEW BOOK
おすすめ新刊
観光客を助ける英会話
詳しく見る
メルマガ登録