「知らないうちに」って英語でなんて言う?

あなたが読書に夢中になっていて、気づいたら深夜だった、あるいは、友人との楽しいひとときが終わってしまったとき、その驚きや感情を言葉でどう伝えますか?「知らないうちに」という日本語のフレーズに相当する英語の表現を紹介します。

「知らないうちに」を英語で言うと?

「知らないうちに」という感じを英語に訳すと、いくつかの表現があります。

before I knew it(いつの間にか)

直訳すれば「知る前に」となります。何かの変化や進行に気付かずに時間が過ぎてしまったことを表す表現です。特に、何かに夢中になっている間に使われます。

I was just enjoying my vacation, and before I knew it, it was time to go back to work.
のんびり休暇を楽しんでいたら、いつの間にかもう仕事に戻る時間だった。

I was so engrossed in the book that before I knew it, it was already midnight.
本に夢中になっていたら、気付かないうちにもう真夜中になっていた。

without realizing it(知らないうちに)

気付かずに何かをしてしまうという状況に使われる、少しフォーマルな引用の表現です。ちょっとしたミスやうっかりを表現するのに適しています。

Without realizing it, I ate the entire cake.
知らないうちにケーキを一つ丸ごと食べてしまった。

「知らないうちに」を表すその他の表現

「知らないうちに」に似た意味やニュアンスを持つ英語の表現はまだまだあります。いくつかご紹介します。

out of nowhere(どこからともなく)

突然、予期せずに何かが現れる様子や起こる状況を表す表現です。

Out of nowhere, a stray cat appeared on my doorstep and decided to make my house its new home.
どこからともなく(=知らないうちに)、野良猫が玄関先に現れて、うちを新しい家と決めちゃったよ。

like magic (魔法のように)

何かが非常に速やかに、または突然、予想外の方法で変化または実現する様子を表す表現です。

The weekend flew by and, like magic, Monday was already knocking on the door.
週末があっという間に過ぎて、魔法のように、もう月曜日がやってきていた。

time flew by(あっという間に時間がたって)

時間があっという間に経過したときに使う表現です。何かをしている間に「知らないうちに」時間がたつことを強調します。

We were so engrossed in the movie that the time flew by.
私たちは映画に夢中で、あっという間に時間が過ぎていった。

all of a sudden / in no time(あっという間に、突然に)

突然の出来事や変化を表現するフレーズです。「知らないうちに」と同様の驚きや急な状況変化に使います。

All of a sudden, the peaceful picnic suddenly turned into a chaotic food fight.
知らないうちに、穏やかだったピクニックが突然フードファイトの大騒動に変わってしまった。

I turned my back for a moment, and in no time, my cat had jumped onto the kitchen counter.
ちょっと目を離したら、あっという間に、私の猫がキッチンカウンターに飛び乗っていた。

n no timeは目を離した一瞬のうちに!という驚きを表現しています。

all at once / in an instant(一気に、一瞬で)

I was struggling with the math problem, and all at once, the solution came to me.
数学の問題に苦戦していたら、解決策が突然浮かんできたんだ。

all at onceを使い、数学の問題に苦戦していた状況から、解決策が突然浮かんできたという驚きを表現しています。

In an instant, the magician made the flowers on the table disappear.
知らないうちに、手品師はテーブルの上の花を消し去った。

ここでのin an instant は、非常に短い時間のうちに何かが起こったことへの驚きを表現しています。

まとめ

寝落ちして、知らないうちに朝になっていたこと、知らないうちに打ち身のあざができていた、など、日常的に「知らないうちに!」と思うことが起きますよね。状況にぴったり合ったフレーズをぜひ使ってみてください。驚きや急な変化を失敗やハプニングを経験したときも、知らないうちに英語力を磨くチャンスかもしれませんね。

ENGLISH JOURNAL編集部
ENGLISH JOURNAL編集部

英語を学び、英語で学ぶための語学情報ウェブサイト「ENGLISH JOURNAL」が、英語学習の「その先」にあるものをお届けします。 単なる英語の運用能力にとどまらない、知識や思考力を求め、「まだ見ぬ世界」への一歩を踏み出しましょう!

英文校正:Peter Branscombe

トップ画像:
Paul Hanaoka from Unsplash

語彙力&フレーズ力を磨く、おすすめの本

ネイティブと渡り合える、知的で洗練された英単語力。

本書は、アルクの『月刊ENGLISH JOURNAL』(1971年創刊~2023年休刊)に掲載されたネイティブスピーカーの生のインタビューやスピーチ、約300万語のビッグデータから、使用頻度の高い英単語300個を厳選し、一冊に編んだものです。

すべての英単語は日本語訳、英英定義、例文と共に掲載、無料ダウンロード音声付きで、読んでも聞いても学べる英単語帳です。また、難易度の高い単語をしっかり定着させるため、穴埋め問題やマッチング問題、さらに構文や使用の際に気を付けるべきポイント解説も充実しています。伝えたいことが明確に伝えられる、上級者の英単語力をこの一冊で身に付けましょう!

英語中級者と上級者の違いは、的確で、気の利いたフレーズ力!

50余年の歴史を持つ、アルクの『月刊ENGLISH JOURNAL』(1971年創刊~2023年休刊)に掲載されたインタビューやスピーチ約300万語というビッグデータの中から、頻出する英語フレーズ300個を厳選。日常会話やemail、SNSではよく使われているのに、日本人が言えそうで言えない、こなれたフレーズを例文と英英定義と共に収載しました(全音声付き)。

厳選した300種類の穴埋め問題&マッチング問題を通して、「見てわかる」のレベルから「自分でも使える」ようになるまで、しっかり定着させます。上級者への壁をこの一冊で打ち破りましょう!

難関大を目指す受験生が英単語を「極限まで覚える」ための単語集

大学入試などの語彙の問題は、「知っていれば解ける、知らなければ解けない」ものがほとんど。昨今の大学入試に登場する単語は難化していると言われており、文脈からの推測や消去法では太刀打ちできない「難単語の意味を問う問題」が多数出題されています。こうした問題をモノにして、周囲に差をつけるには、「難単語を知っていること」が何よりのアドバンテージです。

SERIES連載

2024 04
NEW BOOK
おすすめ新刊
観光客を助ける英会話
詳しく見る
メルマガ登録