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「原発」について英語で意見を言えますか?今知っておきたいニュースで表現力UP!

ビジネスに効く!知っておきたい英語ニュース

ビジネスパーソンなら知っておきたい世界のニュースを紹介します!今回は、フランスが原発増設計画を発表したというニュースを取り上げます。

新連載スタート!

こんにちは。「RNN時事英語辞典」編集長の廣川です。

「ビジネスに効く!知っておきたい英語ニュース」と題して、ビジネスパーソンの関心が高いと思われるニュースを1つ取り上げ、そのニュースの背景や関連用語を解説する新連載が始まりました。

ニュースについて意見を求められたときに使える英語表現もご紹介します。

フランスが原発増設計画を発表

初回は「フランス、原発増設計画を発表」というニュースを取り上げます。

France plans to build six new nuclear reactors and to extend the life of its existing nuclear plants as part of the country’s strategy to reduce the greenhouse gas emissions that cause global warming, French President Emmanuel Macron said Thursday.*1*2

フランスは、地球温暖化の原因となる温室効果ガスを削減する同国の戦略の一環として、原子炉6基の新設と既存原発の耐用年数延長を計画していると、エマニュエル・マクロン大統領が木曜日に発表した。

まずはこのニュースの背景を、英文とともに見ていきましょう。

Nuclear energy currently provides about 70% of French electricity, more than in any other country.*3

フランスでは現在電力の70%が原子力で賄われており、ほかのどの国よりも多い。

The push deeper into nuclear marks a policy reversal for Macron, who promised four years ago to close 12 nuclear reactors as part of a move away from the power source.*4

4年前に脱原子力の一環で12基の原子炉を停止すると約束したマクロン大統領にとっては政策転換になる。

The European Commission has issued a draft proposal to label nuclear energy, along with natural gas, as “green” sources eligible for investment under rules for promoting a carbon-neutral future.*5

欧州委員会は、原子力や天然ガス発電を、カーボンニュートラル(炭素中立)な未来を推進するための規定に基づく投資の対象となる「グリーン」なエネルギー源に分類する案を示した。

He has also committed to increasing France’s share of offshore wind energy and solar power while extending the lives of current nuclear units.*6

彼(マクロン大統領)は、既存原発の耐用年数を延長しつつ、洋上風力発電や太陽光発電の割合も高めていくことを明言している。

電力の大部分を原子力に依存するフランス。一度は脱原発に舵(かじ)を切りましたが、脱炭素社会実現に向け、原子力に代わる安定した電源の確保が課題になりました。

そこに原子力が「グリーン」なエネルギー源と認められる見通しとなった*7ことで、フランスは今後も原発の開発を継続することを発表しました。

ビジネスに効く!知っておきたい英語ニュース

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覚えておきたいニュースのキーワード

例文に登場する表現以外で、覚えておきたいキーワードをご紹介します。

renewable energy

再生可能エネルギー。wind power(風力)、solar power(太陽光)が代表的。

nuclear fusion energy

核融合エネルギー。核分裂反応で発生する熱を利用して発電を行う原子力発電に対し、核融合反応で発生する熱を利用する、現在研究中の発電方法。高レベル放射性廃棄物が出ないとされる。

EU taxonomy

EUタクソノミー。地球環境にとって持続可能な経済活動かを認定する、EUの仕組み。taxonomyは「分類」という意味。今回、原子力が持続可能な経済活動として認められる見通しとなった。

そのほか、「RNN時事英語辞典」にエネルギー関連用語を豊富に収録しています。さらに知りたい方はこちらもご参照下さい。

・エネルギー関連用語はこちら

・原子力発電関連用語はこちら

自分の意見を言うときに使える英語表現

さて、原子力開発再開のニュース、賛否さまざまな見方があります。

異なる立場からの意見を英語で見てみましょう。

For reliable electricity today at costs people are willing to pay, these renewable sources need to be backed up with natural gas power plants*8

人々が支払いできる料金で今日のように安定した電力を得るために、(太陽光や風力など)再生可能エネルギーを天然ガス発電と組み合わせる必要がある

If the natural gas power plants are not allowed, at today’s costs nuclear would be the cheapest source of reliable carbon-emission-free electricity.*9

天然ガス発電が認められないなら、今日のコストでは、原子力が炭素排出ゼロの信頼できる最も安い電力供給源だ。

Gewessler described nuclear energy as “outdated” and “too expensive” and highlighted safety concerns and the uncertainty of how to deal with nuclear waste*10

ゲスラー氏は、原子力エネルギーは「時代遅れ」で、「費用がかかり過ぎる」とし、安全性の問題や放射性廃棄物の扱いの不透明さを強調した

いかがでしたでしょうか。日本は化石燃料を燃やす火力発電が、全体の発電量の7割近くを占めています。脱炭素社会実現に向け火力に代わる電源を模索する必要がありますが、日本でも原子力の活用をどうしていくのか、今後議論が活発になると思われます。

次回もお楽しみに。

第2回は2022年3月16日(水)公開予定!

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廣川 亘(ひろかわ わたる)「RNN時事英語辞典」編集長。1998年に同サイトを立ち上げる。RNNは「Rapid News Network」の頭文字。最新の英文ニュースを常にウォッチし、多用されるキーワードや現代用語、専門用語を多数収録する。
RNN時事英語辞典: https://rnnnews.jp/