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ロンドンの独立系書店のオーナーに聞く、日本人にこそ読んでほしい一冊【英語音声付き】

ロンドンの独立系書店のオーナーに聞く、日本人にこそ読んでほしい一冊【英語音声付き】

オーナーの個性を生かせる「独立系」本屋が人気を集めています。本記事では、イギリスのロンドンにある独立系書店「Phlox Books」のオーナーに、こだわりやおすすめの本についてインタビューしました。北アイルランドアクセントが素敵な英語音声もお楽しみください。

ロンドンの独立系書店に聞いた、洋書の「今」

エメー・マディルさん

オーナーは北アイルランド、ベルファスト出身のAimée Madill(エメー・マディル)さん。夫婦で独立系書店「Phlox Books」の経営をされています。

www.phloxbooks.com

あなたの本屋の特徴やこだわりはなんですか?

What makes us very different is we have (1)a couple of unique points. (2)In terms of our stock, we keep our stock levels low, and we change them (3)constantly — so we get new books every day. Each book is (4)handpicked. It does not matter to me whether it’s a (5)bestseller or it’s from a very small (6)indie press if I think that the customers in my area will enjoy it and I think it’s a book (7)worthy of being on the shelf.

私たちの店の特徴として、いくつかのユニークな点が挙げられます。在庫に関しては、在庫量を少なく抑えており、頻繁に入れ替えをしています―ですから、毎日新しい本が入荷されてきます。どの本も厳選されています。ベストセラーやとても小さな独立系出版社の物かは私には重要ではなく、地域のお客さんが楽しめると思えるなら、棚に並べる価値のある本だと思うんです。

(1)a couple of ~ 2、3 の~ (2)in terms of ~ ~ に関して (3)constantly 絶えず、頻繁に (4)handpick ~を厳選する (5)bestseller ベストセラー、売れ行きが特に良い本 (6)indie インディー、自営の ★音楽、映画、本などの自主制作や、独立系のプロダクションのこと。 (7)worthy of ~ ~に値する

Phlox Books

よく売れている本や、おすすめの本について教えてください。

Our bestsellers and most popular things tend to be the things that we have been reading and enjoyed because people would ask us for (1)recommendations (2)all the time. Most of our day is people asking us, “Oh, do you have a good book?” So, we’ve just been recommending new (3)Murata. (4)Earthlings — crazy, (5)mad, brilliant — written by (6)Convenience Store Woman, which was a (7)massive bestseller here. She just has a really, really unusual way of writing — it’s really (8)accessible, even though the, often the (9)subject matter or the location is foreign. So, the first ones, Convenience Store Woman, it was a woman that was set in a Japanese convenience store, which most people have not seen in Britain. But the way that she writes allows us to kind of (10)inhabit and (11)visualise that, which is great.

私たちの店で特に売れ行きが良い本や一番人気のある本は、私たちが読んで楽しんだものになる傾向があります、というのも、しょっちゅうおすすめの本を尋ねられるからです。ほとんど一日中、「ねえ、いい本はない?」と聞かれます。ちょうど今は、村田(沙耶香)の新しい本を薦めているところです。『地球星人』は―おかしくて、変わっていて面白くて、才能にあふれていて―彼女の書いた『コンビニ人間』はうちで圧倒的な売れ行きでした。彼女の文章は本当に実に特異です―テーマや舞台がほとんど外国のことであっても、とても分かりやすいのです。最初の本、『コンビニ人間』は日本のコンビニエンスストアを舞台にした女性の話ですが、イギリスではほとんどの人が(日本のコンビニを)見たことがありません。それでも、彼女の書き方なら、私たちもそこにいて目に見えるような気がして、素晴らしいのです。

(1)recommendation おすすめのもの (2)all the time ひっきりなしに、ずっと (3) (Sayaka) Murata 村田(沙耶香) ★(1979- )。日本の小説家。 (4)Earthlings 『地球星人』 ★村田沙耶香の小説。 (5)mad 優れた、夢中になった (6)Convenience Store Woman 『コンビニ人間』 ★村田沙耶香の小説。芥川賞受賞作。 (7)massive 圧倒的な、大量の (8)accessible (本、話などが)分かりやすい (9)subject matter 主題、テーマ (10)inhabit ~に住む、~にいる (11)visualise ~を見えるようにする ★イギリス式つづり。アメリカ式はvisualize。

インタビューが気になった人はEJ10月号で!

本記事で紹介したインタビューはほんの一部です。EJ10月号では、今回紹介した内容を深掘りし、さらにコロナ禍で大変だったことや独立系と大型書店の違いなどについても話しています。

※本記事は『ENGLISH JOURNAL』2021年10月号に掲載した記事を再編集したものです。

取材・写真:ディキンソン恵子 翻訳:片桐恵里

ENGLISH JOURNAL ONLINE編集部

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